06年10月に初版、新刊で出たPHP新書です。
TV,雑誌等で紹介されたこともあり、この春からぐんぐん売れ出し、先月にはトーハン、ランキング、一位、60万部突破のベストセラーとなりました。
まず・・目を向けたいのは、著者である「
坂東眞理子」先生の華麗なる経歴です。
1946年富山県生まれ。東大卒。69年総理府入省。内閣広報室参事官、男女共同参画室長、埼玉県副知事を経て、98年女性初の総領事館(オーストラリア・ブリスベン)。2001年内閣府初代男女共同参画局長。2004年昭和女子大学教授を経て、昭和女子大学副学長、2007年4月より同大学学長。著書に「副知事日記・・私の地方行政論」「男女共同参画社会へ」他、多数・・。
すごい!・・
絶句するくらいの、バリバリのキャリアウーマンの先駆けです
プロローグ・・凛とした女性に~
「国家の品格」が話題を集めたことにふれ、品格ある国家は品格ある個人の存在が前提になります・・
では人間としての品格とは何でしょう?・・正義感、責任感、勇気、誠実、友情、そして忍耐力、決断力、やさしく思いやりがあるなど・・・など・・
品格の基礎が男女を問わず共通なら、何故、あえて「女性の品格」としてとりあげたか・?
著者は3つの理由を挙げています。
1・・現代社会の中で女性の生き方、役割が大きく変わり、伝統的な道徳が通用しなくなった。しかし、基準も確立せず混乱が見られる。
2・・従来の男性社会の組織人間、会社人間にどっぷりつかり、お金や権力の魔力からぬけだせない中で、女性もおなじようにその轍をふんではいけない。
3・・地球環境問題、高齢化、新しい諸問題の中で私達社会がどうあるべきか?
地球レベルの女性の生き方・・品格が求められている。
なるほど、なるほど・・と感心ばかりしながら本の中へと引き込まれていきます。
「もっとも!、おっしゃるとおり!・・」お堅い教科書を読んでいるような箇所もありましたが(さすが大学の先生)
どれもこれも高いレベルの常識として求められることで、納得します。
過去にまだ若かったころの失敗を思い出したりして、ちょっと、反省させられたところもありました
若さゆえ、わからない、できなかったことも、今の年齢になると(40代)冷静に対処できたり、我慢したりすることもありますね~
この本が話題になり、皆が支持して、読んでいるということは・・
日本の女性はみな「品格」ある女性になりたいと願っている・・ということなのかな・・いいえ・・品格とは程遠い、誰かさん達!?に「渇~ッ!」と言いたかった、言われたかった、のかしら!?
女性だけではなく、男性にも読んでもらいたいですね
・とすると、女性を見る目も厳しくなって私達は辛いかも。
・・目指す「品格」とは、やはり高い山に見えます。
本書は、単に善行を推奨するような単純なものではなく、人間としての倫理観にもふれ、宗教、哲学にも通じる・・内容の濃いものを感じました。
ですから・・私には「高く、険しく厳しい山。されど、永遠に美しい山」
に登るようなものだなぁ~と・・反省もかねて、・・
素直な気持ちでは
「かくありたい!」・・と、思うのでした