晴れ上がった空のように・・

日常の出来事や読んだ本の紹介

カモメに飛ぶことを教えた猫

2014年11月30日 | 
カモメに飛ぶことを教えた猫   ルイス・セプルベダ 著 河野万里子訳

猫とカモメのかわいいお話。童話のようで、実は私たち人間社会にも通じる、
ヒューマンストーリーみたい。 ちょっと、前にヨーロッパでベストセラーになったそうです。

物語は
舞台は、ドイツの北ハンブルク、港町です。そこに住む太った黒猫のゾルバ。ある日、日光浴をしているとひん死の状態の
カモメが空から落ちてくる。海に流れでた原油に羽根をやられてしまったのだ。
カモメは消え入りそうになりながら卵を産んで、ゾルバに三つのお願いを託す。1、卵を食べないで。2、ヒナを育てて。3、
そして大きくなったら飛ぶことを教えてやって。
男の中の男、いえ、猫の中の猫のゾルバはユニークな仲間たちと約束を果たそうと奮闘する・・

まぁ・・
ちょっと、面食らうような話の展開ですが、そこは童心にもどって楽しく読めました。
主義主張の違い。文化の違い。そうした「異なる者同士」はどうしたらともに生きていくことができるのか?
心を通わせることはできるのか?現代人に問われているようで、感動します。

「異なる」からといって排斥するのではなく「異なる者同士の愛」こそ尊いのです。

なかなか、飛ぶことができないカモメ。17回も失敗。
でも最後にできる!ゾルバはわかったのです
飛ぶことができるのは、心の底からそうしたいと願った者が全力で挑戦したときだけ!

「さあ、飛ぶんだ。この大空すべてが、君のものだよ!」
感動的ですね

大切な人に・・クリスマスにプレゼントしたい本です