ポースケ 津村記久子

ポースケ。



めっちゃ良かった。

カフェの店主とそこに集うお客さんの人生の話。
と書いてしまうと、なんだか説明しきれていない。
気がします。
生きていて鬱々としている瞬間を
そっと掬い取るような内容です。
働いて食べて寝る。
そういうのを大事にしていきたいな
というか、大事にしているから、それでいいのだ
と思えました。

私はこの作者の文体がなにしろ大好きで、
だから、彼女が語るだけで、なんだって読めるんだけど、
影響されそうだから、
そんなに読まないほうがいいとさえ思っています。

物語を動かすのは
知識でも頭の良いプロットでもない
人だよね！
というのを、思い知ったよ。
お笑いで説明すると
大喜利もいいし、精度の高いネタもいいけれど、
やるのは人だ
ってことだ。