始まりました!!新シリーズ船の上からまっすんがお送りします!!
「ピースボート日記」 その1
私は昨年3月に教員を定年退職しました。2020年から早期予約していた2022年4月出航のピースボートにすぐさま飛び乗る予定でしたが、コロナ禍が収まらず残念ながら延期。ようやく今年4月8日に神戸港を出港しました。西回りに地球を一周し、7月24日に神戸港に戻ってくる予定です。旅先から、何回かに分けて原稿を送りますのでお付き合いください。Wi-Fiは港に着いた時しか繋がない(航海中はとても高額)ので、タイムリーに送るわけにはいかないのですが…
ピースボートが始まったのは40年前の1983年。歴史教科書の「侵略」の記述を「進出」に書き換えるなど、いわゆる「教科書問題」の中で、若者が中心となってアジアの戦跡を船で訪ねることから始まりました。当時私は大学生でしたが、参加したいと思っているうちに教員になり参加する機会を逸したまま40年が経ってしまったという訳です。
前置きが大変長くなりましたが、4月25日現在、シンガポールにいます。4月13~15日はマニラ、22日はバリ島に停泊していました。マニラでは私の所属している教育合同が30年ほど前にフィリピンの教員組合ACTとの交流活動の中で訪れたスモーキーマウンテンに、ピースボート参加者2人と一緒に行ってきました。当時はごみ集積場の上にバラックが集まり、人々は資源ごみを集めながら、共同体を作って教会や学校の運営をしていました。当時から危惧されていたことですが、日本をはじめとしたODAによる貿易港を整備するために強制的な立ち退きが計画されていました。今回は、タクシーからしか見ることができなかったのですが、現在はほとんどの建造物が撤去されて木々が茂り、住居は以前より窮屈な海岸沿いに押し込められているようでした。街中にいるストリートチルドレンの生活も30年前と比べて改善しているとは思えませんでした。その中でも、「日比国際児」とその母親を支援するNGO「DAWN」を訪ねその取り組みを学べたことは、ピースボートならではでした。
船内でも、ピースボートスタッフや、鎌田慧さん、伊藤千尋さんなど水先案内人(特別講師)のお話を聴いたり、若い世代と一緒にフェスティバルや自主企画を計画したりしながら、楽しく、忙しく、充実した日々を過ごしています。
まっすん
(写真は、現在のスモーキーマウンテンとDAWNの事務所)