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🪲藤原辰史さん講演録頒布のお知らせ🪲
2021・ZAZA連続講座、藤原辰史さんの講演は、その発想からして実にユニークなものだった。タイトルは『ユーラシア東部諸島中立地帯の構想――食を根拠にした生態自治について』。ユーラシア東部諸島とは、香港、台湾、琉球、そして日本列島の島々も含まれるだろうが、その地帯で「食」を中心とした生態自治を目指すというものである。
それは、これまでによくありがちな米国や中国、そしてロシアという覇権国を中心に平和と自治のあり方を捉えるのではなく、米中二つの覇権国のはざまにおいて軍事的かつ経済的脅威に日々さらされている地域だからこそ生成する思考様式について考えるというものだった。
例えば、今盛んに日本の一部の政治家の間で取り沙汰されている軍事力の増強という解決ではなく、また米国や中国との同盟の強化でもない。藤原さんは最初にこう言われたー「帝国の脅威に晒されてきた境界領域の諸国が、陰惨な歴史と地球の破局に怯える現代世界と向き合ったうえで、脱資本主義的な生態自治を目指す先駆的指針を、歴史研究の立場から探る」ーと。
ロシア・ウクライナ戦争が世界を揺るがしている今、ぜひ、多くの方々に読んでいただき、共に思考を深めていきたい。
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目次を紹介します!!購入の参考にしてください。
第1講
沖縄・香港・台湾の連帯について ― 呉叡人から考える
中国は、急速な軍備拡張によって、台湾をめぐる軍事的な紛争時に米国との戦闘に勝つことを目指している。そんな中、この境地に住む人びとが考えるべきことは何か。「黒潮」の流れにアジア独自の思想を見出した呉叡人の『台湾、あるいは孤立無援の島の思想』をテキストに、軍事とは異なる中立の政治の源を探る。
第2講
軽装備の思想 ― 戦争と農業から考える
米国から中国へと覇権が移ったとしても重装備の時代は終わらない。重装備よりも、太陽と土壌に根源を持つ、小さな言葉・小さな道具・小さな生きもの・小さな思考を絡まらせ、安全保障と農業を同時に変えていくための歴史と文化の実践の意味を考える。
第3講
食べるとはどういうことか ― 太陽と土壌
太陽光や土壌を用いない農業や食は果たして私たちの目指したい未来の食卓なのか。食のテクノロジー化で失われる残余にこそ、文化の根源が眠ってはないか。そして、そこにこそ人と人を結ぶ縁の発生源がないだろうか。拙著『食べるとはどういうことか』や『縁食論』を軸に、食という現象を生態学的かつ人文学的にラディカルに問い直しを試みる。
第4講
自治の思想 ― ユーラシア東部諸島中立地帯の根源
これまでの3回の議論を踏まえて、巨大で高速な軍事力と巨大で高速な食糧生産力に対抗する「ユーラシア東部諸島中立地帯」に必要なものを考える。自然界と人間界を同時に考える先達たちの思想や哲学に触れながら、ユーラシア東部諸島中立地帯の思想的根拠について考える。
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お申し込みは、「藤原辰史さん講演録希望」と表題(タイトル)に記載の上、住所・名前・冊数を明記し下記までお申し込みください。郵送でお届けする際、振込用紙を同封させていただきます。
申し込みメールアドレス:umehasaitaka@mx5.canvas.ne.jp(梅原聡)
送料(200円)と郵便口座への振込手数料(ATMで152円~262円等)はご負担ください。ただし、4冊以上ご注文の場合は送料・振込手数料ともこちらで負担します。ご注文いただきましたら講演録と共に振替用紙をお送りします。
・4冊以上お求めの場合は郵送料・振込料は当方で負担させていただきます。3冊以下の場合は、郵送料・振込料は申し込み者にご負担願いますのでご了承ください。