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「君が代」不起立処分大阪府・市人事委員会不服申立ならびに裁判提訴当該15名によるブログです。

根津公子の都教委傍聴記~古典の教科書に拉致問題、あるわけないでしょ!

2014-06-28 22:55:43 | レイバーネット

お馴染み、根津公子さんの都教委傍聴記です。しかし、大阪にしても東京にしても、教科書は政界財界のプロパガンダでもないはずですが。

根津公子の都教委傍聴記(2014.6.26)

古典の教科書に拉致問題、あるわけないでしょ!

 

 公開議題は今年都議会定例会において可決・成立した都いじめ防止対策推進条例に基づき、都教委が関係する機関(都いじめ問題対策連絡協議会、都教委いじめ問題対策委員会)の規則の制定についてという二つの議案。発言なしで可決された。

 報告は①来年度都立高用教科書の調査研究資料について ②昨年度「都立高校学力スタンダード」推進校の取り組みについて ③特別支援学校における宿泊防災訓練の試行実施について ④小中学校事務共同実施の試行の結果について。

 ①は、7月から8月にかけて行われる高校教科書採択に当たり、昨年度検定に合格した教科書71点について調査研究した結果を一覧表にまとめたものの報告であった。専門教科(農業、工業、商業、情報、福祉)を除けば、国語(国語表現 現代文A 古典A 古典B)、理科(生物)、芸術(音楽Ⅲ 美術Ⅲ 書道Ⅲ)、外国語(コミュニケーション英語Ⅱ 英語表現Ⅱ)のみ。他の教科の教科書については、昨年の選定・採択の際に調査研究資料をつくっている。

 調査する内容として、「学習指導要領の各教科・科目の目標等を踏まえ」るだけでなく、またもや、特別調査項目「北朝鮮による拉致問題の扱い」「一次エネルギー及び再生可能エネルギーの扱い」「オリンピック、パラリンピックの扱い」を挙げる。国語、外国語については、すべての教科書について、「北朝鮮による拉致問題の扱い」を調査項目にあげ、「調査の結果、記載のないことを確認した」とある。(当り前だろう!)古典に拉致問題とは、首をかしげてしまう。理科については、「一次エネルギー及び再生可能エネルギーの扱い」を調査項目にあげ、その扱いがあるのは、実教出版の「生物」のみ。バイオマス燃料についての記載であった。何とも皮肉なことだ。

 日本史教科書は昨年、一昨年に教科書検定を終えており、前回6月12日の定例会で、その記述(実教出版:「日の丸・君が代」に関し、「一部の自治体で公務員への強制の動きがある」)に変更がなければ、昨年の「見解」を今年も教育長名で学校に通知することが議決されていた。指導部長は、今日もその確認を繰り返した。「見解」の撤回を求める要請等がたくさん寄せられても、一切の論議、説明をせずに強行するとは、厚顔無恥と言うしかない。

 ②は、2013年度から2年間、32校を推進校に指定し、学力定着を図るために校内で組織的・効果的な指導・評価を行うという取り組み。1年間の指導を経て2月、推進校の1年生を対象に、「基礎」「応用」「発展」の3コースに分けて学力テスト(ここでもテスト作りにベネッセが参加)を実施した結果を活用し、今年度は、教材の工夫や放課後及び長期休業中の補習の取り組みをしていること、対象を推進校の1,2年生と全都立校の1年生に拡大すること、等の報告。委員は、「成績下位層をどうするか」(木村委員長)、「いい大学に入ってもらうのも大事だが、卒業後社会に出る下位層の子の学力も」(竹花委員)と言い、「経済界の期待に応えた素晴らしい取り組み」(遠藤委員)と言う。

 次世代リーダー育成道場、国際バカロレア、進学重点校などのエリート育成にはお金をつぎ込む都教委だが、「成績下位層」の子どもの学力を上げるために予算を計上するという話にはならなかった。学力テストの作成をベネッセと共同でするために不必要なお金を使うだけのことだろう。しかも、補習等に費やす教員の労働強化には一切触れないで、教育委員のほとんどが補習の推進にもろ手を挙げ賛成する始末。学力をあげることを本気で考えるのであれば、まずは、小学校段階から、「先進国」で一般的となっている15~20人学級を実現することではないのか。

 ④もひどい話だ。今は小中学校に1校1名の都費の事務職員が配置されている。試行は、数校を一つの単位とし、そのうちの1校を拠点校として、そこに事務職員を集める。その事務職員は、数校の経理・給与・調査事務等を集中処理する。他の学校には支援員(非常勤)を配置し、副校長の補佐や窓口業務に従事させるというものだ。副校長が調査等の事務に追われ、学校経営等の本来の仕事に力を注げないこと、事務職員が一人職場のため、事務処理のチェック体制が不十分。大量退職により、事務処理ノウハウの継承等が困難というのが、その理由だ。江東区教委、武蔵村山市教委で昨年度これを試行した結果、成果が上がったので、今後他にも拡大していくという。

 これまでは、学校の事情を知る事務職員が職員の声を拾い、学校予算を上手に配分してきたが、そうしたことが不可能になるのではと心配になる。都教委は合理化、効率化による弊害を考えていないのではないか。教育破壊にひた走る都教委である。

 *写真=佐藤茂美

 

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教科書採択をめぐる府教委交渉で明らかになったこと

2014-06-25 23:11:07 | 教科書排斥問題

市民の会の追及により、教育委員会の教科書採択の実態が判明しました。以下、大阪の会の伊賀さんからの報告です。

6月23日、「子どもたちに渡すな!あぶない教科書大阪の会」は、大阪の府立学校における2015年度用教科書の選定と採択に関する府教委交渉を持ちました。大阪の会の呼びかけに集まったのが11名。府教委からは高等学校課から2名。予定時間を大幅に超える2時間30分の話し合いとなりました。以下、交渉で明らかになったことを報告します。私たちは、この交渉結果に基づき、再質問を府教委に突きつける予定にしています。

1.府教委の「調査研究」の仕方が極めてズサンであることが明らかに!

 府教委は、今年度の調査研究対象は635冊(新学習指導要領に基づく教科書)であり、その内、昨年度検定合格した71冊について調査を実施したと回答。残りは、昨年8月に行った「全冊調査」で調査済みであり、調査の観点も「全冊調査」と同じであると回答しました。来年度以降も同様の調査研究を行っていくことになるとも発言しました。
 しかし、交渉の過程で府教委による「調査研究」が極めていい加減な内容で、公平性も公正性も透明性もまったく確保されていないことが明らかとなりました。府教委は「指導資料等委員会」を設置しているが、調査員は高等学校課と教育センターの指導主事のみとなっています。その調査方法は、各教科1~3名の調査員が、「課題がある」と考える記述に付箋を貼る(付箋が付けられたのは、11冊13カ所)だけ。高等学校課教務グループが、付箋付きの教科書を教育委員一人一人にに見せて説明するだけ。「調査」に入って以降、「指導資料等委員会」は一度も開かれておらず、どの教科書の記述に「課題がある」か、集団的な審議を一度も行っていませんでした。教育委員は、付箋の付いた部分を見て課題があるかどうか意見を述べるだけでした。教育委員の「課題あり」という意見が多数であれば「課題がある」として集約した。それが,今回の「調査結果」です。教育委員間の議論もありませんでした。専門的立場からの集団的な調査研究は全く行われていません。あまりにもズサンな調査研究であることは明らかです。

2.府教委の「調査研究結果」も恣意的内容に!

 今回の交渉で、最初に府教委側は、実教日本史の「国旗・国歌」記述は、「調査研究の視点」にある「2.特定の事項を特別に強調しすぎている、一面的な見解を十分な配慮なく取り上げている」に関わっていると回答しました。しかし、私たちから「7.実際に使用する際、教員や生徒に誤解を招く」に関わっているのではないかと問えば、「そうだ」と回答を修正しました。あまりにも場当たり的な回答でした。さらに突っ込んで聞けば、府教委は「実教日本史の記述は、職務命令という意味では強制ということになるが、説明が足りない。最高裁判決が明示されていない。」と回答しました。
 府教委の昨年の「全冊調査」や今年の「調査研究結果」には、実教日本史が「調査研究の視点」のどこに該当しているから「課題がある」としたのか、全く明らかではありませんでした。今回の交渉によって初めて「2」と「7」に該当していることを明らかにしました。
 そこで私たちは、なぜ実教日本史の記述が「2」「7」に該当するのか、追及しました。府教委は、昨年の7月9日に教育振興室長名で校長に出されたメールに書かれていると回答しました。ここには重大な矛盾があります。このメールは、府教委が組織的に行った調査研究の結果まとめられたものではなく、あくまでも教育振興室長が流した指示文書です。しかも、昨年の「全冊調査」以前に出されているものです。昨年の「全冊調査」は、結局昨年の7月9日メールを追認するために行われたことを自ら暴露することになります。府教委も、このメールをもって説明できるとするのは「確かにおかしい」と認めざるを得ませんでした。

3.「府教育委員会が通知する調査研究結果を踏まえ」ることを求めることは、校長への強制にならないか。

 私たちは「踏まえる」とは、どういうことか追及しました。府教委は「踏まえて」も「参考にする」も同じ意味であると回答しました。しかし、府教委がどんな言葉を使おうが、現在の府教委と校長の関係からすれば、校長への強い圧力になることは明らかです。府教委は、この点について最後まではぐらかしました。各学校からの教科書選定の締め切りは7月23日です。私たちは、府教委の指導が強制にならないように監視を強めなければならないと思いました。

4.採択要領に明記されていた各学校で「教科用図書選定調査委員会」(以下「選定委員会」)の設置する規定の削除は、中原教育長が主導した

 昨年度の採択要領から「選定委員会」の文言が消えました。さらに、今年の「教科用図書選定の手引き」からは、「教科担当者全員による協議の上、選定」するとの「留意」事項まで削除されています。「選定委員会」が削除された経過を質問すれば、府教委は昨年採択方針を決める前に中原教育長が「選定委員会はどういう組織なのか」「校長の権限と責任で行うのであれば、選定委員会の規定をとっても良い」と発言し、原案から消えることになったのです。府教委は、「各校での調査報告を重視して選定するように通知しているつもり」で、従来の立場と変わらないような発言をしました。そうだとすれば、わざわざ「選定委員会」の規定を削除する必要はありません。今年すぐにできるかどうかは別にして、今後は教科書選定において教員の意見を排除し、校長の独断で決めていく方向性を打ち出したとしか思えません。

5.残された課題

 今回の交渉で、府教委は不十分な回答しかできませんでした。少なくとも以下の項目については、再質問をすることを確認しました。私たちは、以下の項目だけでなく、今回の交渉で明らかになった府教委の矛盾点さらに追及する再質問を検討したいと思っています。

(1)私たちは、「補充教材」について、明らかな事実誤認を含む問題点を指摘しました。「補充教材」の内容が「適切」であるとする根拠について、再回答を求めます。また、「補充教材」の使用報告を求めないように要望します。

(2)昨年、中原教育長は教科書採択が終わる前に、大阪維新の会府議団の要請に応えて実教日本史を選定している学校の選定資料を開示しました。今年度、同様の要請があった場合、府教委としてどのように対応するつもりですか。また、府民からの情報公開請求についてどのように対応するつもりですか。府教委として採択前に取得している採択関連資料の情報公開について基本的な考え方を明らかにしてください。

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大阪市教委はなぜ「関西原子力懇談会」を墨塗りにするのか?!

2014-06-24 06:26:48 | 大阪の教育

教育における「君が代」強制と原子力安全教育は通じるところがあります。どちらも大きな権力を有する勢力が教育を利用して政治や経済活動を自らに有利な方向に導こうとするところです。

「君が代」強制反対大阪ネット事務局の一員であり現職中学校理科教員の松田さんから、大阪市教育委員会が市民の要請書を公表する過程において「関西原子力懇談会」を墨塗りにしている事実の報告がありました。どうか多くの方々にこの事実を知っていただきたき、なぜ、大阪市教育委員会が「関西原子力懇談会」を墨塗りにするのか、追及していく必要があります。

 なぜ「関原懇」を墨塗りにする!?
 
松田幹雄
 
6月16日、大阪市教育委員会のホームページに、子どもたちを放射能から守る大阪ネットワークから提出した原発事故と放射能汚染にかかわる学習についての要請書(3月11日提出)がその回答とともにアップされましたが、要請文中の「関西原子力懇談会」ということばが2か所墨塗りにされていました。
 
大阪市・大阪市教委ホームページ「団体との協議等の実施一覧」
 
1か所目は、「、私たちは、その中で(昨年12月11日の市教委との協議の場で)、文部科学省や関西原子力懇談会が学校教育に持ち込んでいる放射線『安全・安心』教育が子どもたちを危険にさらすものだと訴え」という事実に関する部分。
2か所目は、要請事項(3)の「放射線知識普及連携プロジェクト(事務局:関西原子力懇談会)が実施している『放射線教育サポートシステム』」という事実に関する部分。
 
この2か所の「関西原子力懇談会」を墨塗りにする理由がわからないと、大阪市教育委員会広報広聴担当(斉藤さん)に問い合わせました。
 
そのやりとりの中で、墨塗りにした根拠となる文書をFAXしてほしいと要請したところ、FAXが届きました。
 
「大阪市ホームページガイドライン政策企画室市民情報広報担当平成26年2月28日」と印刷された表紙とその文書の3ページ目に、墨塗りの根拠として、何と「他人を誹謗・中傷したり」に線が引かれていました。
 
事実を書いたものを「誹謗・中傷」として、墨塗りにする…こんな理不尽は許せません。しかも、この墨塗りは、この問題だけにとどまらず、大阪市にとって都合の悪い、市民の目にふれさせたくない内容をホームページ上から隠す意図をもっていろんなところでやられているようです。
 
関西原子力懇談会」という名前を書くことが「誹謗・中傷」にあたるという、大阪市のとんでもないホームページでの要請書墨塗り理由を広く知ってもらい、不当だという声を広げたいと思います。そして、墨塗りを取り消させたいと思います。
 
ご協力よろしくお願いします。
 
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発言する保護者ネットワーク、大阪市「「個別指導教室」反対の要請

2014-06-23 06:15:51 | 
「発言する保護者ネットワークfrom大阪」が、 6月17日、「個別指導教室」反対の要請書を大阪市教委に提出し、関西テレビや朝日新聞で報道されました。ぜひご覧ください。

これは、大阪市教育委員会が、橋下市長との協議により、問題行動を起こす生徒を隔離する「個別指導教室」を新設する方針を公表したことに保護者の立場から要請を行なったものです。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140610-00000105-san-soci&pos=5


関西テレビ 問題生徒を隔離指導 市民グループ「見直しを」
http://www.ktv.jp/news/date/20140617.html#0472695

要請書の全文
http://hogosyanet.web.fc2.com/kobetukyousitu.html

住友さんのコメント
http://hogosyanet.web.fc2.com/kobetukyousitu_sumitomo.html





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大阪から“女川から未来を考えるつどい”に参加しよう

2014-06-22 19:33:57 | 全国から

宮城の小学校教員土屋聡さんの呼び掛けに応じて、大阪から女川へのツアーを企画しました。ネットワークがこんなふうにどんどん広がっていけばいいなと思います。参加ご希望の方は、当ブログにコメントとしてお寄せください。ご参加お待ちしています。

大阪から女川へ

“女川から未来を考えるつどい”ツアー 

このツアー募集は、8月10日(日)「女川から未来を考えるつどい 加藤登紀子トーク&ライブwith小出裕章」、および8月11日(月)被災地スタディツアーへの参加者を募るものです。

ツアーに含まれるものは、8月10日の仙台⇔女川の直行バス、つどいのチケット、夕食交流会、8月11日の被災地スタディツアーの手配です。仙台までの交通機関、前泊を含む宿泊の手配は、参加される方各自でお願いします。

申込みは、6月30日までに、当ブログにコメントとして、「大阪から女川ツアー」申込みと記載いただき、お名前・連絡先(携帯電話)をお知らせください。後の連絡はメールにてさせていただきます。

(1)ツアースケジュール概要

 ①集合

・集合時間 8月10日(日)9:45

・集合場所 JR仙台駅東口 バスプール(目印「女川のつどいチラシ」)

※大阪から仙台までは、それぞれ各自で!

②女川総合体育館へ(直行バス:往路=バス中、被災のもようについて解説あり)

・10:00仙台発⇒13:00女川会場到着予定

・昼食は各自でバス乗車前に弁当等ご用意ください。

・途中トイレ休憩あり

③「女川から未来を考えるつどい」に参加

・女川から未来を考える会HP http://tanoshiroyama.com/onagawa/

・会場:女川総合体育館 

13:30開場 

14:00- 小出裕章講演会 

15:00- 地元の皆さんのリレートーク 

16:00- 加藤登紀子ライブ 

④仙台へ(直行バス:復路)

17:30女川会場出発⇒20:30仙台着

・仙台到着後、夕食交流会を予定しています。

・当日の宿泊は、前泊を含めて、参加者各自でご予約をお願いします。

 ⑤8/11被災地スタディツアー(予定)

・集合…9:00仙台駅(さくら野前)

9:17仙台発⇒10:40(石巻駅前仙台石巻線臨時便(石巻営業所行) ¥800

・途中昼食休憩をはさみ、つどいの実行委員でもある日野さんに被災地・石巻の現状を案内していただきます。

※スタディツアーは南相馬や浪江の原発被災地域に変更の可能性もあります。スタディツアーの詳細は、決まり次第お知らせします。

 ⑥解散

 15:00石巻で現地解散(原発被災地域を訪問する場合は、18:00になる可能性あり)

 ⑦予算

直行バス     2000円(往復)

チケット      1000円

8/10夕食    2000円(予定)

その他       1500円   

計6500円程度 (仙台までの交通費、宿泊費用は含みません)

2)申込み

■募集締め切り 6月30日

■参考

・女川から未来を考える会:フェイスブックhttps://www.facebook.com/onagawamirai?ref=ts&fref=ts

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