グループZAZA

「君が代」不起立処分大阪府・市人事委員会不服申立ならびに裁判提訴当該15名によるブログです。

吉村市長発表(2018.4.12)「大阪市教員初任給全国最高へ」は詐欺!

2018-04-30 22:19:56 | 裁判
大阪市現職教員で ZA ZAメンバーのメールを転載します。本当に、これは詐欺と言っていいかもしれません。


吉村市長発表(2018.4.12)「大阪市教員初任給全国最高へ」は詐欺!

「主務教諭」と「相対人事評価」を中止し、労務政策転換を!


4月12日の吉村市長の「大阪市教員初任給全国最高へ」発表は、いろいろなメディアで報道されました。たとえば、朝日新聞(2018.4.13)報道は以下です。

「大阪市の吉村洋文市長は12日、市立の小中学校と高校の教員の大卒の初任給を2019年度の採用分から引き上げ、全国で最高額にすることをめざすと発表した。大量退職に伴って採用に自治体間の競争が生じる中、優秀な人材を呼び込みたい狙いがある。市によると、同市の教員の大卒者の新卒の初任給は月額23万2714円。これを約2万9千円引き上げ、26万1668円にする。現在の全国1位は千葉市の24万8768円で、約1万3千円上回るという。引き上げ後の水準は4年目と同等になり、それまで昇給はない。以降は現行と同様に昇給していく。19年度の採用分について必要な財源は約1億5千万円で、条例の改正案を今年度末までに市議会に提案し、可決される必要がある。」

これは、「詐欺」といえるような発表です。大量退職のピークは過ぎています。大阪市の教職員を人間扱いしない競争と管理の労務政策・労働条件の悪化に、人が集まらない、逃げていく、学力アップを掲げて締め付けてもそれを担う人材が集まらないという、自らが作り出した現実に追い詰められてやむなく打ち出した吉村維新市政の「虚偽宣伝」です。

1.現在の大阪市の賃金水準は?…全国最低
別紙資料1の下の表(2017年7月7日総合教育会議資料)を見てください。20の政令市の初任給の現状が示されていますが、大阪市は、232,714円で11番目とされています。しかし、この額は、教職調整額(4%)と大阪市が16%と高い地域手当を含んだものであり、給料表の給料では大阪市だけが19万円台で、全国最低であることが分かります。 

2.「初任給全国最高」4年目の給料は?…全国最低
 別紙資料1の上の「昇給イメージ」のグラフを見てください。初任給は現在の4年目の給料と同額に引き上げ、3年間は昇給がないということは、4年目には、全国最低の給料になるということ。3年間の上乗せ分は、主務教諭導入に伴って生まれる頭打ちの人の本来昇給するはずだったお金を充てるというのです。

3.初任給約29000円アップは新卒ストレート採用の人だけ…初任給29号給以上の人は、初任給から全国最低!昨年まで初任給が74号給以上だったはずの人は73号給に!
 別紙資料2の2018年4月現在の小・中学校2級給料表を見てください。17号給が新卒ストレート採用の人の給料で、現在の給料月額が192,900円(これに、教職調整額、地域手当を加えて232,714円)。これを、約29,000円引き上げて、普通に4号級ずつ昇給するとした場合の4年目の給料29号給216,900円(これに、教職調整額、地域手当を加えて261,668円)と同額にするというのですが、講師経験がある等大卒即採用でない人は、当然17号給より上の号給から始まるわけです。初任給が29号給以上の人の場合は、来年からもまったく引き上げはなく、全国最低の初任給です。そればかりか、ずっと遅くの採用で、主務教諭新設まえの昨年までなら初任給が74号給以上だったはずの人は、教諭の頭打ちの給料73号給となります。こんな悪い条件での採用は全国でも大阪市だけです。

4.現在の募集内容(市教委ホームページ)は詐欺!
市教委ホームページの採用選考テストのお知らせには、「※平成31年4月1日の大学卒業者の初任給は、小・中教育職で約264,200円、高等教育職で約263,900円への引上げを検討しています。」とあるだけで、3年間昇給しないことは書かれていません。また一定の講師経験権があったり、社会人から大阪市の教員になった人など初任給が29号給以上の人の引き上げがないことにもふれられていませんし、主務教諭にならなければ37歳くらいで昇給が停止することも説明されていません。こんな詐欺のような募集は許されないと思います。

5.教職員を人間として扱うよう労務政策・教育政策転換を要求しよう!
 こんな見え透いたウソ宣伝を恥ずかしげもなくできる吉村維新市政の感覚が問題です。教職員は命令し、管理する対象。一部の者だけが生き残れるような競争環境をつくって追い込んだ方が成果=数値がでるというような人間観の人たちが教育行政を牛耳って、この間、私たち教職員は人間扱いされてきませんでした。大阪市の学校で働こうという気にならない人が多い現実を変えるには「根本的に考え方を改めるべき」「私たちを人間として扱え」と訴えていきたいと思います。

※所属組合(教職員なかまユニオン)は、4月20日付で、『「主務教諭」と「相対人事評価」の中止を!団体交渉要求書』を提出しています。
検索「教職員なかまユニオン」
https://www.nakama-kyoiku.com/組合ニュース-ビラ2018年/

※『大阪市の「教員初任給引き上げ」の詐術』で検索してみてください。関連記事を見ることができます。


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学校・社会に人権の風を!5・18集会

2018-04-30 07:03:18 | 大阪ネット
本年の卒業式、グループZAZAの一員である増田利道さんは、「君が代」不起立により大阪府教育委員会より事情聴取されました。これは明らかに処分を前提としたものといえます。増田さんは、すでに「君が代」不起立により戒告処分されています。最も懸念されるのは、スリーアウト制(「君が代」不起立で標準的な処分として免職)をもって教職員を恫喝している大阪職員基本条例下、府教委はどのような
対応をするのか、です。

増田さんの報告をはじめ、本年の卒・入学式のありさま。また、グループZAZAよりは、裁判や
人事委の報告があります。どうか、ぜひ参加してくださいますようお願いします。


学校・社会に人権の風を!5・18集会

◆5月18日(金曜日)18:30開会

◆エルおおさか研修室2

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再任用拒否国賠 報告とお礼

2018-04-29 22:40:47 | 当該から
大阪の元府立高校教員、グループZAZAの梅原です。

昨年、「君が代」不起立で再任用を拒否されました。
大阪地裁に国家賠償請求を求めて提訴し、4月25日に第1回法廷が開かれました。
報告が遅くなり申し訳ありません。

当日は、報告集会を含めてたくさんの方に集まっていただきありがとうございました。
冒頭の原告意見陳述を行いました、3分以内と時間を制限され十分には発言できませんでしたが
今回の裁判の焦点になる「意向確認」のことを中心に陳述しました。

訴訟 報告とお礼大阪ネットを中心とした昨年から粘り強い取り組みの結果、今春は同じくグループのOさんの
再任用合格を勝ち取っています。

酷い判決の続く、内藤裁判長ですが、是非とも勝訴を勝ち取りたいと思っています。
第二回法廷は7月5日10時30分から大阪地裁810号法廷です。
傍聴支援等、今後もご支援をよろしくお願いします。
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〈速報〉都立高校教員再処分(停職6月)事件・地裁 判決~勝訴!

2018-04-25 21:34:37 | 裁判
被処分者の会・東京「君が代」裁判原告団の近藤徹さんからのメールです。

「処分撤回を求めて(482)<速報>都立高校教員再処分(停職6月)事件・地裁判決~勝訴・画期的判決」を送信します。

◆都立高校教員Oさんの再処分(停職6月)を取り消す「画期的判決」

4月25日、都立高校教員Oさんの再処分(停職6月)事件の東京地裁判決がありました。東京地裁(民事19部・今村康一郎裁判長)は、Oさんの停職6月の処分(再処分)を取り消す画期的判決を言い渡しました。

◆都教委による異常な再処分 これまでの経過~連戦連敗の都教委よ、恥を知れ!

●東京地裁・東京高裁が免職処分を取り消してOさん勝訴

この事件は、担任の女子生徒に「不適切なメール」を送ったなどとして、都教委が2014年7月、都立F高校の教員Oさんを懲戒免職処分としたことに端を発します。

これに対して、Oさんは免職処分取り消しを求め提訴し、一審東京地裁(2015年10月)、二審東京高裁(2016年3月)で免職処分取り消しの勝訴判決を勝ち取りました。

●免職処分取り消しで敗訴した都教委が停職6月の再処分

都教委は最高裁に上告せず、高裁判決を受け入れましたが、「違法」な処分をしたことをOさんに謝罪するどころか、「免職処分がだめならより軽い停職処分なら良いだろう」と改めて停職6月の処分を出し直し(以下、再処分という)ました(2016年5月)。

●再処分が断罪され都教委3連敗~恥を知れ!都教委は控訴するな!

Oさんは、不当な再処分、それも停職6月という重い処分に衝撃を受けましたが、再処分取り消し、損害賠償を求め、改めて東京地裁に提訴し、今日の判決を迎え、勝訴した(損害賠償は認められず)のです。

都教委は、本件処分を担当したAN人事部管理主事(当時・現特別支援学校校長)が証言に立つなど必死の巻き返しを図りましたが、敗訴しました。

都教委は本事件では、最初の免職処分事件で一審、二審で敗訴し、本件再処分事件で地裁で敗訴し、「3連敗」となりました。先ずおのれを顧みて真摯に反省し、原告らに謝罪するべきです。教員を「違法」な処分で脅しイジメる都教委に「道徳」「イジメ根絶」を語る資格はありません。恥を知れ! 都教委は控訴を断念せよ!

◆生徒に寄り添って頑張る教員を免職にした!~免職処分取消事件の地裁法廷から

Oさんは、これまで免職処分前の研修、免職処分、停職処分のため、長期に亘り、授業をすることのもできず「教壇に立てなかったのが一番つらかった」といっていました。停職処分を終えて学校に復帰したOさんは今、学校になくてはならない存在として賢明に働き、教壇にたっています。

以下は、Oさん事件の地裁での記録のほんの一部です。

●生徒本人の事情聴取もせず~地裁では教え子Aさんも法廷で証人として出廷

最初争われた免職処分取消請求事件では、地裁の口頭弁論の中で、「教え子」の生徒Aさんも証人として出廷し、親に学校をやめさせられそうなほどの厳しい家庭環境で、O先生の援助で学校を卒業できて感謝していること、Oさんを免職処分するにあたり、都教委は女生徒本人の事情聴取もしなかったこと、などを証言しました。

●校長は強制され都教委に出した虚偽の陳述書を撤回した!

また、同地裁でF高校の校長(当時)は、都教委作成の虚偽の陳述書に無理矢理署名・押印させられたが、良心の呵責に耐えかねてその陳述書を撤回する旨の陳述書を
裁判所に提出しました。

●都教委のパワーハラスメントだ!

これらの証言などにより、この免職処分が、生徒を思いひたすら生徒に寄り添う教育実践をめざしていたOさんに対する都教委によるパワーハラスメントであることが明らかになりました。

◆「君が代」再処分との闘いに希望を与えるOさんの判決

都教委は、東京「君が代」裁判二次訴訟(7名)、三次訴訟(9名)、四次訴訟(2名)で減給処分を取り消された都立高校教員・18名に再処分(戒告処分)をしています。

Oさんの再処分を取り消した今日の地裁判決は、「君が代」再処分と闘う私たちにも希望と勇気を与えます。
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梅原さん、原告として冒頭陳述!

2018-04-25 13:58:13 | 「君が代」裁判
本日の梅原さんの再任用不合格国家賠償請求裁判で、原告の冒頭陳述がありました。みなさんもぜひお読みください!

また、次回法廷は、7月5日(木曜日)10:30です。
法廷は、今回とは違い810号法廷です。次回も傍聴支援をよろしくお願いします。


陳述書 
 
梅原 聡

私は府立高校の教員として36年間勤務し、昨年、定年を迎えて再任用を希望しましたが、府教委にこれを拒否されました。

再任用審査会の議事録によれば『君が代』斉唱時の不起立とその後の意向確認の結果のみをもって、「上司の職務命令や組織の規範に従う意識が希薄であり、教育公務員としての適格性に欠ける」と決めつけています。「意識が希薄」といいますが、私が不起立以外で職務命令などに従わなかったことがあったのでしょうか?また、それだけでも教育公務員としての適格性に欠けるというなら、その時点で分限免職の処分を下すべきだったのではないでしょうか?

再任用の制度は雇用と年金の接続を図るための制度で、総務省通知では、欠格事由・分限免職事由に相当しない限り希望者を再任用することが求められています。府教委はこの総務省の通知を尊重するといいながら、実質的に私を馘首しました。これは、私の教員としての経歴を全面的に否定するもので、絶対に許すことはできません。

特に問題なのは、『意向確認』を大きな理由にしていることです。再任用審査会の直前に、校長から聞かれました「再任用に関して聞きます。入学式・卒業式等の国歌斉唱時の起立斉唱の職務命令を含む上司の職務命令に従いますか」と。私たち教員は、生徒の就職指導のときに、採用面接で思想・信条に関わるようなことを聞かれたら「そのような質問にはお答えしないように学校で指導されています」と答えるように教えます。愛読書や尊敬する人物など、一見問題がなさそうな質問でも思想信条に関わる可能性があるので、同様に答えさせます。これは府教委自身が示す方針に従った指導です。そう生徒に指導している私が、あからさまに思想信条に関わるこの質問に答えることができるはずがありません。校長には質問に答えない理由も併せて府教委に伝えるように求めましたが、校長の報告書には「意向が確認できなかった」ことだけが記されていました。この報告書の内容も府教委からの指示によるもので、私の再任用を拒否する根拠を作るための悪質な操作であると強く感じます。

この『意向確認』について、府の商工労働部に相談したところ、不適切な質問であるとして、商工労働部は府教委に改善要請を行いました。その後、府教委に説明を求める中で、「職務命令に従うか」を確認しているだけだというので、「…国歌斉唱時の起立斉唱の…」という部分は不要ではないかと再三指摘しましたが、一貫して必要な文言であると修正を拒んできました。ところが、今年『意向確認』の文言はこっそりと「今後上司の職務命令に従いますか」だけに書き換えられています。これは、商工労働部の指摘もあり、府教委自身も適切でないと判断した結果です。では、昨年の『意向確認』は何だったのか?私に答えられない形の質問をして再任用を拒否する根拠とするためであったと言わざるを得ません。

数々のウソやごまかしで私を排除しようとする様は、連日テレビを賑わしているモリカケ疑惑に似たものを感じさせます。この裁判では私の再任用が拒否された過程を、嘘偽りのない形で検証し、事実と、憲法をはじめとする法律に基づく公正な結論が導かれることを望みます。
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