グループZAZA

「君が代」不起立処分大阪府・市人事委員会不服申立ならびに裁判提訴当該15名によるブログです。

大阪市人事委員会公開審理に向けて

2018-08-23 19:42:33 | 人事委員会審理
大阪市立中学現職教員である松田幹雄さんが、大阪市人事委員会公開審理に向け、陳述書(2)を提出しました。公開審理の日程は、8月30日の第3回準備手続きで決まるようです。以下、松田さんからの報告をお読みください。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

松田です。

「君が代」不起立を理由とした戒告処分を受け、 大阪市人事委員会へ取消を求める審査請求を行ってから3年以上の 時間が経過しました。8月30日の第3回準備手続きで、 公開審理の日程が決まります。証人は大阪市の処分担当課長、 校長、私の3人で、公開審理1回目が処分担当課長、2回目が校長 と私です。注目ください。

公開審理に向けて、人事委員会に「陳述書(2)」 を提出しました。

一部紹介します。
項目は以下です。
Ⅰ.私の問題意識
Ⅱ.私がやったこと、及び、明らかになったこと
(1)「君が代」斉唱にかかわる生徒説明をめぐって
(2)教職員への起立・斉唱強制をめぐって
(3)処分の経過と不当性について
Ⅲ.私にとっての「君が代」起立・斉唱の意味
(1)「君が代」とは何か?歴史的事実
(2)「君が代」起立・斉唱ができない理由

「Ⅲ.(2)「君が代」起立・斉唱ができない理由」では、 以下を書きました。
私が教員として大切にしようとしてきたことについては、2017 .10.31陳述書に詳述している。その中で、「使い捨てられ、 人間としての誇りが持てない状況に置かれる多くの生徒たちととも に生きる教員でありたい。 一人一人の生徒が社会の真実に目を開き、 自分自身の価値観を確立し、誇りを取り戻していく過程、 自分の願いを実現するための手段としての知識・ 学力を手にしていく過程に助力できる教員でありたい。」 と思ってきたこと、そして、「自分の保身のために、 他の誰かに犠牲を強いることはしない」 を行動原理にしようとしてきたことを述べている。「君が代」 起立・斉唱職務命令に従うことは、自分の保身を優先して、 生徒たちに、「君が代」の歴史・姿を隠したまま、「君が代」 を敬愛し、国に従へとする教育に手を貸すことを意味する。 それは、 厳しい生活条件の下に置かれた子どもたちとともに生きる側にいた いと考え、努力してきた教員生活の中で、 私が行動原理としたいと思ってきた「自分の保身のために、 他の誰かに犠牲を強いることはしない」 にまったく反することだった。また、 子どもたちを侵略戦争に動員した戦前の教育に対する反省を捨て去 ることを意味することでもあった。そして、 数は少なくても必ず存在する、「君が代」の歴史から「君が代」 斉唱が嫌だと思っている生徒を更に厳しい状況に追い込む役割を担 うことになる。それはできないという思いからの不起立・ 不斉唱であった。
以上の私の考えは、戦争の歴史と戦後の学校教育、 特に大阪市の学校教育の歴史、 多くの諸先輩の努力の中で培われたものである。「君が代」 の歴史から、「君が代」斉唱が、「思想・良心の自由」 に関わるのと同様に、私の考え方、 私の存在自身が歴史的必然である。 大阪市国旗国歌条例と大阪市職員基本条例を根拠とした「君が代」 不起立処分は、 私のような教員を教育現場から排除することを意図したものであり 、戦争のための教育支配を完成させる動きだと感じている。 戦争に向けた国づくりが強権によって進められている今日、 日本社会に生きるすべての者が問われているのではないか。 日本国憲法に規定された、個人の尊重・ 基本的人権の保障の原則の侵害を許さない意味でも、「君が代」 不起立を罰することは、違憲・ 違法であるとの判断をいただきたい。














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豊中市教委による「減給処分」撤回訴訟控訴審傍聴支援のお願い

2018-08-22 12:42:06 | 「君が代」裁判
明日です!直前のお願いで恐縮ですが、傍聴支援をよろしくお願いします。



豊中市教委による「減給処分」撤回訴訟(2013年3月28日処分)控訴審

8月23日(木)午前11時~ 大阪高裁 74号法廷

第1回ですので、控訴人意見陳述があります。

なお、閉廷後、報告会が近の弁護士会館904で行なわれます。


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大阪の「道徳」教科書採択終わる

2018-08-20 19:36:21 | 教科書
来年度から使用される大阪の道徳教科書採択が本日(8月20日)で終了し、すべて決定しました。私も閲覧しましたが、日本教科書株式会社も教育出版を蔡沢したところはひとつもありませんでした。特に、「日本教科書」はこれでもしも授業しろと言われてもできないと思うほど「日本人化」が際立っていましたので、採択されず良かったと思います。しかし、そもそも教科としての「道徳」そのものがお大きな問題を抱えていることを考えれば、今後、教育現場を注視していく必要があります。

以下は、教科書の会Iさんからの報告です。


■今日大阪での最後の中学校道徳教科書採択が行われました。

東大阪市 日本文教
高槻市  日本文教

これによって、大阪では「日本教科書」と「教育出版」をゼロに押さえ込むことが出来ました。昨年、小学校道徳で「教育出版」をゼロに追い込んだことに続く、大きな成果です。

これは、2015年、5市で育鵬社を採択させてしまって以降、東大阪市や大阪市など、採択されてしまった地域での運動を強め、大阪府内の市町村に運動の裾野を広げてきた結果でもあります。

今後秋にかけて、各市町村教委で採択資料の公開と教育委員会議の議事録が、順次公開されていきます。それぞれに市町村教委でどのような議論が行われていたのか、現場教員の意見は尊重されていたのか、「日本教科書」や「教育出版」を支持する教育委員はいなかったのか、などなど、詳しい分析を進めていきたいと思います。

また、大阪では、生徒に数値での自己評価させる「廣済堂あかつき」が柏原市と大阪市で採択されてしまいました。また、半数以上の採択区で日本文教を採択しています。来年、中学校の現場でどのように対応したらよいか、検討していくことも大きな課題です。

また、道徳教育に強い影響力を持つモラロジー研究会の学校への浸透については、それを止める運動が少しずつ広がり始めています。

大阪で市町村教委への申し入れや教科書展示会への呼びかけ、情報公開請求、教育委員会議の傍聴など、地域ごとに多彩な取り組みを行ってくださったみなさん、今回の取り組みの結果を受けて、さらに運動を広げていきましょう。

■大阪府38採択区の結果

日文   20
光村    9
東書    5
学研    2
あかつき   2
学図    0
教出    0
日科    0

■採択区ごとの採択教科書

島本町 日本文教
交野市 光村図書
茨木市 日本文教
枚方市 日本文教
守口市 東京書籍
泉南市 日本文教
豊能(能勢、豊能) 日本文教
泉南(岬町、熊取町、田尻町) 日本文教
羽曳野市 学研教育みらい
柏原市 廣済堂あかつき
四條畷市 日本文教
河内長野市 日本文教
忠岡町 光村図書
富田林市 日本文教
門真市 東京書籍
大阪狭山市 日本文教
岸和田市 東京書籍
藤井寺市 光村図書
南河内郡(河南町、太子町、千早赤阪村) 光村図書
泉大津市 日本文教
吹田市 光村図書
和泉市 日本文教
阪南市 日本文教
摂津市 日本文教
寝屋川市 日本文教
豊中市 光村図書
池田市 学研教育みらい
大東市 光村図書
大阪市 廣済堂あかつき
八尾市 東京書籍
高石市 日本文教
松原市 光村図書
堺市 光村図書
箕面市 東京書籍
貝塚市 日本文教
泉佐野市 日本文教
高槻市 日本文教
東大阪市 日本文教
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「君が代」不起立処分撤回人事委員会審理に傍聴支援をお願いします!

2018-08-16 15:15:55 | 「君が代」裁判
昨年度の府立高校卒業式における「君が代」不起立で戒告処分を受けた現職教員Fさんの処分撤回の人事委員会審理が下記要領で開催されます。多くの方々の傍聴支援をよろしくお願いします。

 
なお、今回は、本人の冒頭陳述と校長の証人尋問が行われます。



 大阪府人事委員会 第1回口頭審理
  8月21日(火) 午前10時から
  大阪府咲洲庁舎29階 地下鉄中央線「コスモスクエア駅」下車、南東へ600m
             ニューートラム「トレードセンター前駅」下車100m
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国歌「不起立」貫く被爆2世 モノ言う勇気、育もう

2018-08-15 06:04:50 | 当該から
グループZAZAの現職大阪府立高校教員の増田俊道さんの記事が大きく毎日新聞(2018.8.14付け夕刊)に掲載されました。ぜひ、お読みください。

<国歌「不起立」>貫く被爆2世 モノ言う勇気、育もう
8/14(火) 12:30配信 毎日新聞


 そこで立たないことは とても力がいるよ 波風立てられること 嫌う人ばかりで

 被爆2世の大阪府立高校教師、増田俊道さん(57)は、国歌斉唱時に起立しない心境を先月あった集会で歌った。今春の卒業式で起立斉唱の職務命令に違反したとして、府教委から戒告処分を受け、次は「免職することがある」と府職員基本条例に基づき警告された。そんな不起立は、被爆2世としての思いも込めた行動という。

 ◇「過ち繰り返さぬ一歩」

 増田さんは広島県の可部町(現・広島市安佐北区)生まれ。父親は12歳の夏、当時住んでいた江田島から広島市中区吉島町の刑務所近くでの建物疎開に動員され、被爆した。爆心地から約2.7キロ。多くの仲間が亡くなるなか、父親は建物内にいて大けがは免れた。

 戦後も後遺障害に苦しまされることなく造船所で働いていたが、増田さんが高3になった1979年、胃潰瘍などで胃を摘出し肝炎も発症。働けなくなり、収入は激減した。その時の学費にも困る生活苦が、「右翼的な少年だった」という増田さんの社会への関心を呼び起こしたという。

 大阪大に進学し、新聞奨学生として働きながら、「被爆二世の会」の活動に参加した。

 「直接」「入市」「救護」「胎内」に次ぐ第5の被爆者として2世にも被爆者手帳を交付し、検診を行うよう国に求めた。在韓被爆者支援にも取り組み、海外の学生と交流。「学校で何を教えられてきたんだろう」。そんな思いが教職に向かわせた。

 教師になった85年当時、学校では本名宣言する在日朝鮮人の生徒がいた。教師も生徒もさまざまな問題を議論し、自由があった。空気が変わり始めたと感じたのは、99年の国旗国歌法制定の頃から。教育委員会から学校現場への指導が強まり、現場から違和感をとなえる声も増えた。

 起立斉唱を定めた2011年の国旗国歌条例をはじめとする大阪維新の会の教育改革で雰囲気はさらに一変する。職員基本条例には起立斉唱など同一の職務命令違反3回で「免職も」の規定が盛り込まれた。「モノが言えない雰囲気が強まっている」とも感じる。

 さまざまなルーツの生徒がいる教育現場で、同化を強いる強制には反対だという増田さん。「おかしいと思うのに何もしないのは教師としての実践や生き方への裏切り。抵抗してもいいことを伝えたい。それが原爆のような戦禍を繰り返さないことにつながる」と力を込めた。【湯谷茂樹】
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