「志」の英語教育

英語教育実践について日々の雑感を語ります。

楽しくためになる(?)ライティング指導

2008-10-23 02:55:12 | ライティング
進学校におけるコミュニケーション活動は家庭での準備段階で力がつくように仕掛けるのが良いだろうと考えている。また、コミュニケーション活動は必ずしも音声を通したものでなくても良く、コミュニカティブな作文指導は研究の余地があると思う。(「コミュニカティブな作文」というフレーズは単に分かりやすいイメージを目論んで使っているだけですので突っ込まないでください)

アイデアを探す一つの方法として小中学校における国語の指導に目を向けるということがある。このこと自体は今までにもいろんなところで指摘している。しかしながら言いっぱなしでこの先の具体的なところについては一つも触れていないので、今回は手持ちの国語教育用教材の中から役に立ちそうな考え方をちょっとだけ紹介する。

1 大作よりも単作文の多作を
 苦しい練習にばかり時間をかけて作文自体を嫌いにしてしまうよりも、楽しいお気楽活動を沢山こなさせることで作文好きを増やすことができるだろう。

2 論理性を鍛えるだけでなく遊び心を称える余裕を 
作文を通して論理性を磨くのは大切だ。しかし、作文は個性の表現であり、楽しさ、ユニークさ、発想の転換なども同じくらい大切だ。この視点を持てばより多くの生徒を正当なポジティブ評価ができる。

3 じっくり書かせるよりも短い時間での指導を
要はライティングのフルーエンシーにも注目しましょうということ。ずっと前に受けた研修で制限時間中に思いつくままに何でもどんどん書かせるという指導を紹介していた先生もいる。

4 ワークシートで書きやすさの演出を
何もないところから書き始めるのは大人でも大変だ。ある程度道しるべがあれば気安く取り組むことができる。文の一部をすでに決めていたり、キーワードを与えたり、具体的な書きやすい指示を与えたりしながら楽しい書式でワークシートを作れば原稿用紙にはない気軽さが生まれよう。

5 楽しい競争の導入を
作文は読みあいしてこそ価値があるというもの。グループワークなどでも使えるし、コンテスト形式でも使える。ライティングの醍醐味はいつ誰からどれだけ素晴らしい作品が飛び出すか分からないということだ。クラスマネジメントにも活用できる方法だと思う。


同僚からもらった全国大学入試で出題された自由英作文を個人的に集めたものを眺めていて思いついた書き込みでした。


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