不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

Il Rinnovo della Carta Identita

2006-11-03 21:15:00 | 日記・エッセイ・コラム

イタリアの「身分証明書」は有効期限5年。
私の身分証明も11月7日で期限切れになるので、そろそろ更新。

現行の身分証明書と写真を持って
フィレンツェの市役所に出向きその旨告げたら
「外国人?」と聞かれ
「外国人なら滞在許可証も必要だから」といわれ
一回家に引き返し念のためパスポートと滞在許可証を持って出直し。

5年前に身分証明書を作ったときには
まだ就学用の滞在許可証だったため
身分証明書にも肩書き「学生」と書かれていたのを思い出し
「仕事をしているので書き直しておいてください。」と窓口で依頼。

仏頂面のおじさんは返事もせず
ちらりと滞在許可証に目をやり、そのまま仕事を続行。

この身分証明書というのが実に情けないもので
未だにただの紙っぺらなのですよ。
山積みになっている身分証明書の形をした紙に
普通にプリンターで印刷していくだけ。
このご時勢、電子カード化するとか
せめてプラスティックカードにしてほしいよね。
(日本の免許証みたいに)

印刷が完了する前に5,45ユーロを支払わされ
出てきた身分証明書には相変わらず「学生」と印刷されていたので
サインする前に「さっきも言ったけど、ここ書き換えてください」というと
「もう印刷したからだめ。なんで先に言わないんだ。」と逆切れされ
「先に言ったし、そのために滞在許可証も見せたのに。」
「俺は外国人じゃないから滞在許可証の見方なんか知らない。」と。
いやぁ、外国人じゃないからという問題ではなく、
あなたの脳みそがどうかしているよ!
だって全部イタリア語で書いてあるわけだし
なにかといえば「滞在許可証」というくせに!

怒るどころか呆れてしまい
「とにかく学生ではないので、
身分証明のための書類なのできちんと書き換えてください」と
改めて依頼すると
「俺の勤務時間はもう終了になるからだめだ。
さっさとサインして帰れ。」
「じゃぁ他の担当者に頼むからいいです。」
「もう印刷して金も受け取ったし
俺はサインしてあるから変更はできない。」
「でも内容に間違いがあるんですけど。」
「じゃぁ、もう一回改めて作り直しだからもう一度5,45ユーロ払え。」
「間違えたのは私じゃないのに、なんでもう一回払う必要があるの?」
「じゃぁそのままもって帰れ。5年後に書き換えろ。」
といって上着を着て立ち上がり、無言でサインしろと要請。

まぁね、この身分証明書に学生と書いてあったからといって
何か問題があるわけではないだろうし
体調崩していてもともと元気ないので闘うのは諦め、
後日別の人に相談しようと思ってサインして引き揚げ。

なんだよ、こんな紙っぺらの身分証明書なのに。
と思ってよくよく見ると
以前持っていた身分証明書と番号が違っている。
普通身分証明書(いわゆるIDカード)って
その人が死ぬまで一生同じ番号じゃないの?
ちょっと疑問に思ったんだけど。

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