マニエリスム期の画家・建築家として知られる
Giorgio Vasari(ジョルジョ・ヴァザーリ)は
1511年7月30日アレッツォに生まれているので、
2011年は生誕500年に当たります。
生誕500年を記念して
フィレンツェを中心に各種イベントが予定されています。
1550年に出版され、1568年に加筆されている、
イタリアの画家・彫刻家・建築家の生涯を記した「芸術家列伝」。
Cimabue(チマブエ)からはじまり約160名を網羅する作品で
賛否両論はあるものの、
美術関係者にはよく研究される著作でもあります。
初版は彼自身のパトロンであった
メディチ家のコジモ1世に捧げられたもので
絵画技法などの説明も詳しく記載されていました。
この芸術家列伝をイタリアの役者が朗読する「列伝朗読会」が
フィレンツェのバルジェッロ美術館
「ドナテッロの間」で始まっています。
3月10日 Arnolfo di Cambio(アルノルフォ・ディ・カンビオ)
3月17日 Giotto(ジョット)
3月24日 Pollaiolo(ポッライオーロ)
3月31日 Correggio(コレッジオ)
4月7日 Mantegna(マンテーニャ)
4月14日 Giorgione(ジョルジョーネ)
4月28日 Sansovino(サンソヴィーノ)
朗読以外にも各作家の簡単な作品紹介・解説などが
美術史の教授などによって行われる予定。
フィレンツェ以外ではアレッツォで4月15日以降毎週金曜日
ピサで3月15日以降毎週火曜日に予定されています。
これ以外にはGalleria degli Uffizi(ウフィツィ美術館)では
6月14日から10月30日まで
「Vasari, gli Uffizi ed il Duca (ヴァザーリ、ウフィツィ、大公)」
というタイトルで特別展が予定されています。
il Bargello(バルジェッロ美術館)では
ヴァザーリと同時代の彫刻家Bartolomeo Ammannati
(バルトロメオ・アンマンナーティ)を扱った
「L' Acqua, La Pietra, il Fuoco(水・石・火)」展が
5月11日から9月18日まで。
ヴァザーリの生地であるアレッツォでは
修復が完了し、再整備されたヴァザーリの生家の一般公開、
9月3日には「列伝」に記載されている芸術家たちの作品を集めた
特別展がSottochiesa di San Francescoで予定されています。
ここ数年期間限定で公開が繰り返されている
「ヴァザーリの回廊」は現在2011年4月15日まで一般公開中。
ただし、既に全日程完売となっており、今からの予約は難しい状況です。
詳細日程はまだ未定ですが
4月15日以降再度一般公開を行う予定。