不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

Istinto

2006-01-25 20:08:46 | まち歩き

Istinto

駆け足のフィレンツェ滞在。
でも盛りだくさんでした。

住み慣れた街は目をつぶっていても
スイスイ目的地に辿り着けるのです。
身体に染み込んだモノ、
感覚で覚えていることは侮れない。

日が落ちたフィレンツェ、
考えごとしていても自然に家に向かっておりました。


Santa Maria della Vittoria

2006-01-24 19:01:04 | アート・文化

もともとサン・パオロを祀っていた小さな教会。
1608年から1620にかけてカルロ・マデルノ(Carlo Maderno)の設計で再築。
費用負担は司祭シピオーネ・ボルゲーゼ
(Scipione Borghese)
カトリック教徒の軍隊がプラハ近くのMontagna Biancaで闘った
対プロテスタント戦での勝利を記念して
その戦場の近くにあったピルセン城
(Castello di Pilsen)
見つかった聖母のイメージを持ち帰り、祀ることにした教会。
この勝利の聖母が名前の由来となっています。

シンプルですっきりした正面ファサードはジョヴァンニ・バッティスタ・ソリア
(Giovanni Battista Soria)の手によるもので
1626年の作品。道を挟んで隣にある聖スザンナ教会(chiesa di S.Susanna)
正面ファサードをモデルにしたとされています。
この二つの教会外観は実際よく似ています。

教会はゴテゴテのバロック様式。
入り口の真上には大きなパイプオルガンも設置されています。
右手真ん中の礼拝堂にはドメニキーノのローマでの最後の仕事
(1630年)となった
「聖フランチェスコの法悦」「聖痕を受ける聖フランチェスコ」があります。

左翼にはコロナーロ家の礼拝堂があり、
ここにベルニーニの傑作といわれる「聖テレーザの法悦」があります。
この彫刻は
1644-52年の作品で、
あいまいな微笑を浮かべる天使が右手に握る金の矢が今まさに
聖テレーザの心臓を突こうとしているシーン。
彫刻の上には隠れ窓がつけられていて
そこから柔らかな自然光が流れ込み
妖艶な彫刻をさらに艶やかにみせています。

教会は外から見た印象と内部の印象がまるきり違うのでかなり衝撃的。
バロック様式があまり好きではないけれど、
さすがにこれだけバロックの宝庫・ローマにいると
自然にそういうものへの興味もわいてくるから不思議。


Le Vibrazioni

2006-01-23 13:02:07 | 日記・エッセイ・コラム

朝から内臓がひっくり返りそうな目に遭った。
まだ寝ぼけ眼の状態の内臓が一気に目を覚ますような振動。
もちろんバスの振動。
イタリアは車社会とは言うものの
市街地の道路舗装はとても褒められたものではない。
アスファルト舗装の部分にも
時々マンホールの蓋が外れたのかと思わせるような
(でもマンホールの口でもなんでもない)大きな穴がぽっこり
ある日突然口を開いていたり。

問題のある箇所だけ舗装していくので、つぎはぎだらけで、
そのつぎはぎ部分がとんでもない段差になっていたり。
そしてローマには情緒漂うけれど、ちょっと厄介者扱いされている
サン・ピエトリーニという石畳が敷き詰められている。

とにかく滑らかに走行することがまず難しい道路舗装状況。
それに加えてイタリアのバスのサスペンションは
びっくりするほど悪い。
よって相乗効果で道路のでこぼこを全部受け止めて
ひとつ残らず確実に乗客に伝道してくれるのです。

すべての運転手さんがそうではないけれど、
今朝の運転手さんは特にひどかった。

運転が荒いというか、
朝奥さんと喧嘩でもしてきて
腹が立っているのかと疑いたくなるほどの
急発進、急停止、そして急加速。
よっていつも以上の勢いで
でこぼこの段差による振動が車内に伝わってきたわけです。

朝ご飯消化しきってからバスに乗らないと大変な目に遭いそう。
いつも思うけれど、
こういうバスに乗り込んでくる妊婦さんって大丈夫なのかな?


Cirrocumulo

2006-01-22 23:53:37 | 日記・エッセイ・コラム

朝のうちは天気がよかったのに、だんだん雲が広がってきたローマ。
街中をふらふらしていて
ちょうどヴェネツィア広場に差し掛かったときに見上げた空。
Cielo22012006
うろこ雲ともいいがたい不思議な雲。

ローマも他のイタリアの大都市の例に漏れず
排気ガスによる光化学スモッグが問題になっている。
先週木曜日からは毎週木曜日に市内を走行できる車は
ナンバープレートの末尾によって振り分けられることに。
基数か偶数か。
これで、つまり通常の半分の通行量になる
といわれているけれど、
そんなに抜群に効果が上がるのかな?
木曜日のバスもいつもと同じ混み具合だったけど。

一家に二台の自家用車があって
一方が奇数で一方が偶数だったら
なんだか根本的な解決には
ならないような気がするのですけどね。

で、日曜日も全面的に一般車両の市内進入規制。
でも空気はそんなに急激に変化するわけじゃぁないのよね。


La moda cambia marcia e veste un'auto

2006-01-21 23:13:34 | うんちく・小ネタ

車のインテリアが総革張りというのは
今のご時世珍しいモノではなくなった。
ちょっと前までは
それが「上流階級にだけ許される贅沢」だった時代もあったのだ。

果たして贅沢なのかどうかは疑問ではあるけれど、

GIMO'Sという会社がPITTI UOMOにて
試作発表した
SMART
インテリアだけでなく外装も革張り。
シックなブラック
ブラウンの牛革ツートンカラー。

Smart_pelle

スコッチガード・プロテクターという特殊加工を施してあるので
耐水性に優れ、環境汚染によるダメージにも強いとか。

車も着飾る時代がやってくるとは。