折々スケッチ

小さなスケッチブックやハガキに水彩と鉛筆ペン等で描いた絵を中心に、感じたこと等日記代わりに添えています。

積雪ゼロの富山へ(3)

2020年01月18日 | 富山の旅




このツアーの最後の観光地は五箇山相倉(あいのくら)地区。
いつもなら雪深い所なので、すっぽり雪に埋もれた風景を期待して予約したツアーです。
前日の天気予報では夜から朝まで雪だったはず。少しは積もっているかなと思っていると砺波市から156号線に入った頃から山肌や畑が少し白くなっています。これはいいかも・・・荘川沿いの山の上には作り物のような樹氷か霧氷らしいのが並んでいる。

庄川から離れて山に入った相倉地区、さすがに所々雪が残っていましたし、降っているのは霙のようです。十数年前、紅葉を楽しみに来た11月始めここでは急な大雪に紅葉と雪景色を楽しめた思い出の場所です。
五箇山は相倉地区と菅沼地区に分かれていてこの相倉地区の方が山里の雰囲気をよく残しています。



「雪があると言えばある」



村に入ると雪は畑にまだらに残る程度ですが、しっとり濡れた風景と山にかかる霧の流れが美しい。
傘をさしてパンフレットを見ながら「撮影スポット」を巡りました。自由時間50分、降っていなければ2,3枚はスケッチできるのに・・・合掌造りの軒先は深いからそこでなら濡れなくて済むはずと思いリュックに絵具一式を入れて背負って歩いても、雪囲いがしてあって近づけない。どうにもならないのでカメラと記憶に残そうと時間いっぱい歩き回りました。

神社横にある歌碑の歌
今上陛下皇太子時代 平成3年歌会始の御歌 
 「五箇山をおとずれし日の夕餉時森に響かふこきりこの歌」
秋篠宮殿下御歌
 「暮らし映す合掌造りの町並みを見つつ歩めり妹と吾子らと」

 
合掌造りの民宿が何軒かあり、泊まってゆっくりできたらいいだろうなぁと。
また私のいつか行く旅のページが増えました。




「原始合掌造り」
左側にあるのが合掌造りの原型となったとされる江戸時代のもので現存する最後の1棟。
合掌の形の屋根を直接地面に置いたような造りです。
昭和の初め頃までおばあさんが一人で住んでおられたそうで、現在は物置に。



「旧五箇山街道」
五箇山と砺波平野の城端(じょうはな)を結ぶ道。今は中部北陸自然歩道の一部です。






時間を気にしてバスに戻ると添乗員さんに迎えられて私が最後の人でした。「遅くなりました~」と言いながら時計を見るとまだ5分前、皆さん早すぎです。霙の降る中を歩き回る物好きは私くらいのようです。「せっかくここまで来たのにねぇ もったいない」とは心の中で。

ここからは名古屋まで休憩しながら7時前には無事名古屋駅に到着。
外は暗くなるし北陸道はトンネルばかりでほとんど寝ていた気がします。
1人参加の方達と「またどこかで~」と言ってお別れしました。
沢山の観光地と土産物店を回るので時間にゆとりはないし雪もなかったけれど、それなりに楽しいツアーでした。





今日の絵は家で写真からハガキに描きました。時間があると描き過ぎて・・・
中途半端でもつじつまが合わない絵になっても現地でのスケッチは想い出と共に宝物です。

おしまい。

積雪ゼロの富山へ(2)

2020年01月17日 | 富山の旅
    「ホテルの窓から-1」F1 


2日目は目覚めると5時半、窓から少し西に傾いた月が見える。と言う事は晴れている。
予報は曇り一時雨と雪だったはず。良かった。出発できるように荷物を纏めて、6時からの朝風呂は面倒になってパス。今朝は7時の朝食、9時出発、この間の時間を有効に使わなくちゃと思い早めに朝食会場へいき、始まるのを待って一番乗りで食事会場へ。昨夜のテーブルに食事を運んで食べていると昨夜のおひとり様も2名来られて、またまたおしゃべりしながら色々いただきました。それぞれが他人のお皿を覗いては「それ美味しそう、どこにあったの」と言っては追加。コーヒーもお代わりして、夕食も朝食も美味しかった。後から遅れてやって来たもうひと方は昨夜とはすっかり衣装を変えて髪のカールも素敵に整えられて「売店でアクセサリー買ってきたの」と優雅です。私は時間が惜しくてお先に失礼。


夜明けから降り出した雨は朝食中にやんで曇り空になりました。目まぐるしく変わるのが北陸の天気のようです。
朝食後はさっそく泊った部屋のある8階廊下の突き当りからスケッチ。
私が見たかった散居村の風景がホテルの向こうに広がっていました。やった~ 急げ急げ時間がない!
枯れた田んぼと青々とした広がりに屋敷林の木立ちの暗い色が一層映えてずっと向こうの川の流れも少し望めます。遠景の山には雲がかかったり流れたり・・・とても描き切れないけど感動は眼に焼き付けたつもりです。
部屋に戻って荷物を持って廊下で時間までもう一枚。


「ホテルの窓からー2」F1


ひとり参加の人達はこんな時には声を掛けたりしないでそっとしておいてくれるのが有り難い。
時間ギリギリにフロントに鍵を返して出発時間にちゃんと間に合いました。



 
「雪囲いされた瑞泉寺本堂・左が太子堂」


9時に出発して「木彫刻の街井波」へ。街の突き当りにある瑞泉寺は大きな山門、本堂、太子堂、勅使門と彫刻をふんだんに使い立派な建物ばかりなのは真宗の方達の信仰心の強さなのでしょう。勅使門前の石垣はまるでお城のようでした。
ここは真宗大谷派井波別院瑞泉寺の門前町として栄えた街。江戸時代に焼失した寺の再建のために京都本願寺の御用彫刻師が井波に派遣されその技術を伝えたことにより井波彫刻が始まったと、瑞泉寺ご住職の説明です。現在はこの彫刻が「日本遺産」に認定され今も通りに面して木彫の店が並びガラス戸越しに欄間を彫る様子が見られました。昔、家を建て直す時、二間つづきの和室には欄間を入れるべきだと大工さんにずいぶん言われて、でも私はあのすき間から空気が抜ければ空調が効かないし予算もないと言ってとうとう付けないままになりました。今の暮らしを思えば彫刻のある欄間は我が家には不似合いでなくて正解だったと思っています。そんなことを思い出しながらの街歩きでした。


 「右は瑞泉寺の城のような石垣」


 「井波 傘の緒のこみち」


ここから昨日の新湊からもっと先の氷見まで行き観光施設「氷見番屋街」で買い物休憩。大きな氷見のブリが1匹3万4千円、そのほかにも美味しそうな魚や串に刺したネギ間や天ぷら、買って食べたくなりそうでした。
ここも見るのはチョットだけにして外でスケッチ。


「番屋街近くの比美乃江大橋」

  


 「橋の一部と海」ハガキ


スケッチが終わって傘をトイレに忘れたことに気が付いて、その上場所が分からなくて・・・ハラハラドキドキしながら探し当てなんとか出発時間ギリギリ最後の一人でしたが間に合いました。

そこから少し離れたなだうら温泉磯波風(いそっぷ)で昼食。お座敷のテーブル席でブリと甘エビのお刺身や氷見牛のすき焼きなどの昼食。男性方は結構お酒も楽しまれていたようです。。同じバスの方も「この値段でどうやって利益が出るのかね」と思うほどの満足感。美味しいものは幸せになります

  

「2日目昼食」

  

次は最後の観光地五箇山の相倉地区ですが、また明日に続きます。

積雪ゼロの富山へ(1)

2020年01月16日 | 富山の旅
   「新湊昼食会場近くで」


昨年秋に富山へのバス旅行を予約しました。
目的はたっぷりの雪景色。日本海側の富山県なら1月中旬には雪があるはずと思ったのに富山も積雪はゼロでした。暖冬です。
出かける前かららネットのライブカメラで見ていたので雪の無い事も天気が悪い事も承知の上の出発です。でも、心のどこかでは奇跡が起きて一夜のうちにドカ雪が降るなんてこともちょっとは期待していました。しかし奇跡は起きず天気予報はよく当たり、曇天と雨と、みぞれの2日間になりました。

1日目 名古屋→新湊→雨晴海岸→高岡大仏→閑乗寺公園散居村展望地夕景→泊(温泉)
2日目 木彫りの街井波→氷見→五箇山→名古屋
1月14日~15日 1泊2日 4食付き 1人部屋で19,900円の格安ツアーです。


名古屋から名神、北陸道を通っても雪は無し。休憩しながら4時間余りで富山県新湊へ。ここで昼食。
大きな「高志紅かに」1杯つきの昼食は皆さんただ黙々と蟹を食べる・・・身も詰まって美味しかったけれど向こうの方で食べている他のお客さんの海鮮丼の方が食べやすそうで羨ましくなりました。蟹は適当に切り上げて集合時間まで外でスケッチ。遠くに雪山の裾や新湊大橋も見えました。本当は新湊なら日本のベニスと言われる運河を見たかったのですが、これはいつかまたの日に・・・。





  「運河 車窓から」



次は雨晴海岸(あまはらしかいがん)、予想通り曇天のため富山湾越しに見えるはずの立山連峰は影もなし!右手に少し見える山影は「あれは立山連峰ではありません」と添乗員さんに言われてがっかりして、ここもまたいつか・・・。
他の方がお土産を見ている間に海岸の隅でスケッチ1枚大急ぎ。
ブログを書きながら調べたらスケッチに描いた山裾は立山連峰でした。少しは見えていたんです。



   
「雨晴海岸 立山連峰の裾だけはかすかに見える」


「富山湾 ここに立山が見えるんです」と言われた方角ですが。


次は全く関心がなかった高岡大仏へ。ツアーならこれも仕方がない事です。

この日の最後は一番行きたかった「散居村展望台からの夕景」着いたのが5時少し前、曇りなので夕焼けは無くすでに夕暮れから夜景に移る頃。砺波平野に灯りが散らばっていて明るい時ならきっと素晴らしい風景だろうと想像はできましたが寒いだけなので皆さん短時間でバスに戻ってしまいました。残念!
日本最大の砺波平野の「散居村・さんきょそん」は7000戸あまりの農家が屋敷林に囲まれて点在している美しい風景なのです。テレビで見て以来一度見たかった場所です。

6時ごろにホテル到着。冬の旅は明るい時間が短いのが残念なこと。7時の夕食までに温泉に入る気にもならず無駄に広い部屋でゴロゴロしてました。
夕食はバイキング、1人参加の女性の方3名と一緒のテーブルに集まってお酒も飲まずにあきれるほどよく食べて「1人参加はいいよねぇ、いろんな人と知り合えて」なんて言いながらいつまでも続くおしゃべりでした。

何度もお土産屋さんに立ち寄るのも安いツアーなら仕方ないですし、スケッチ時間が取れないのもしょうがない。温泉は良かったし・・・雨も曇天も天気は予報通りだった訳ですし、先ずは無事に1日目が終わり膝も調子よくてぐっすり眠れた夜でした。


 「いつも曇天 たまには山が見える時も」


※続きます

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