折々スケッチ

小さなスケッチブックやハガキに水彩と鉛筆ペン等で描いた絵を中心に、感じたこと等日記代わりに添えています。

私の花壇も秋

2022年10月29日 | 
「ホトトギス」



10月に入って能登への旅やら展覧会やらと気持ちがよそへ行っている間に朝夕の寒さと共に私の小さな花壇にも秋が来ていました。少し心に余裕ができて見回すと「秋が来ていた」と言う気がしたのです。夏の間中咲いてくれた千日紅や鶏頭やジニアは元気に伸び放題。ご近所さんから「お宅の千日紅きれいねぇ、種が欲しいんだけど」と言われてやっと種ができてることに気付いたほど気持ちがフワフワしていたようです。








花壇の隅のイヌタデ(アカマンマ)もいい形と色になってきました。「これ雑草でしょう」と言われるけれどこれから寒くなると葉と軸の色の変化が美しくて雑草だっていいじゃない・・・雑草と花壇に植える花との違いって何だろうとも思います。ススキの穂がなびく姿は日本の秋といった風情ですが、中央分離帯や歩道の脇に高く伸びて揺れるセイバンモロコシの姿は素敵で手強い雑草だと言われても大好きです。でも、大きくなりすぎるし繁殖力が猛烈らしいのでこれを植える気はありません。



「イヌタデ」


植木鉢の椿はつぼみが沢山ついて、これからが楽しみ。これも鉢植えのバラ「空蝉」はあまり元気ではないけれど秋の花をいくつかは見せてくれました。もっとたくさん咲かせたいのですが、私の力ではまだまだ枯れないだけでも良し!という所です。








「空蝉」


気持ちにゆとりができたので来春に向けて球根を植えたり苗を植えたりと小さな花づくりを楽しみたいと思っています。

「彩林展」無事閉会しました

2022年10月24日 | 彩林展

展覧会場のある芸術文化センター10階展望室より
最終日16:47



10月18日から開催の「彩林展」は23日無事閉会しました。ご来場いただいたブロ友さん、遠くから応援して頂いたブロ友さんも有難うございました。今回は会期を通して良い天気にも恵まれ、街中も会場もかなりコロナ以前に戻ってきたような明るい雰囲気でした。

久しぶりに会場でお会いする同級生の中には益々元気な方がある一方で、体調が心配になる方、お孫さんに手を引かれてやっと出かけられたという方と80歳を境に活力の差が大きくなったようです。「元気でいてね。また来年会いましょうね」と言う挨拶にも実感がこもるようになりました。



Wさんの「ご馳走さま」

今回の展覧会から新しく会員になられたWさんは新しくと言っても20年前には会員でいらして再加入された方です。今回初めて彩林展に来られたという年配の方がWさんのトウモロコシとサツマイモの絵の前で「この絵は早川先生の絵をよく受け継いでおられますね」と言われました。先生は18年前に亡くなられているのでそれ以前の事をよくご存じのようでした。その話をWさんにすると「そうね。あの絵は20年位前にまだ先生がいらした時に描いて置いていたものなの」とのこと。ふらりと会場に来られてすぐに「先生の絵によく似ている」と言われたことに驚きながら会を続けていた私たちが自由と言うよりは好き勝手に描くようになり先生の絵の良さを忘れていたことに気付かされた気がしました。
見たままを描く「写実」ではなく、そのものの意味や本質を描く「写意」を求められた先生の教えをもう一度考えてみようと思えた展覧会になりました。


Iさんの「華」


Kさんの「覚王山給水塔」


Hさんの「凛として」

展覧会が半分過ぎました

2022年10月21日 | 彩林展
会場入り口



窓からは金木犀が満開の屋上庭園も見られて



庭園から会場を見ると・・・

18日に彩林展が始まって昨日で3日過ぎました。毎朝9:50の開室時間前に会場前のロビーに出かけると隣の部屋の方がいつも早く来られています。愛知県芸術文化センター12階にはG室とH室の2部屋の展示室があり、お隣H室は名古屋造形大学卒業の方たちのグループ展。いつもなら私たちの展示しているG室で開催されていたのだとか。同じ部屋の希望が2組となり抽選でG室は私たちに決定。私たちの会のIさんは今までこうした抽選で負けたことのない強運の方、「いつもここで今年の運を使い果たしてるのよ」と言われても彩林会には強い味方です。彩林会を主宰されていた早川日男先生が芸術文化センターが開館以来12階のG展示室を好まれていたので亡くなられて18年たった今も同じ会場で開催しています。

前半3日間は2時過ぎまで会場にいて、懐かしい方たちにお会いしてお話しすることができました。ここ3年は同窓会も中止でしたから会うきっかけが無いままだった同級生とも「元気だった~」「変わらないねぇ」と言い合えるだけでも展覧会はいいなと思います。
名古屋市内にお住いのブロ友さんにも来ていただけました。今まで何度も展覧会場でお会いしているのにマスク姿はなかなかお顔が結びつかなくて、しばらくしてからやっと「くーばあちゃん・・・?」「あっ、え~っと・・・mariaさん?」と失礼することが多かったです。
展覧会はあと半分、珍しく会期中は好天続きのようです。楽しく過ごしたいと思っています。


※ コメント欄お休み中です


第33回 彩林展 開催 

2022年10月19日 | 彩林展

「Kちゃん」
ハガキサイズ4枚



「第33回墨・水彩 彩林展」が10月18日から愛知県芸術文化センター12階G室で始まりました。
同好会5名で1人5~6点ずつ出品。

17日の搬入はあいにくの雨でしたが会員と世話役さんのご主人とで1時間ほどで飾り付け終了、皆さん慣れて至極順調。
初日の18日は快晴!朝から大勢の方にお出かけいただき「開催出来てよかったね~」と会場はコロナ禍以前に戻ったようでした。
私以外の会員の方は仕事を持っておられるので一番時間のある私は23日の最終日までできるだけ会場へ。ただ以前ほどの体力がなくなって午後には早めに帰るようにするつもりです。それでも疲れると気持ちの余裕がなさそうでブログアップは・・・できれば、と言うことになりそうです。


私の出品作
風景はほぼ6号サイズ。

並べてみると私は同じような絵ばかり描いているなぁと反省点ばかり見えてきました。
この気持ちを忘れずに次回に生かせると良いのですが・・・。
額をスマホで撮ると周囲や私の影が写り込んでしまいました。
これも何とかきれいに撮れるように工夫したいものだと思っています。




「白川郷」


「京都四条大橋」


「雪のあと」


「皇居東御苑の林」





※ コメント欄も閉じさせていただいています

友に会いに行く

2022年10月16日 | 野菜


Sさんの菜園でいただいた黒豆の枝豆


これも菜園の四角豆



ずっと以前から毎年教室展に来ていただいている方から「絵手紙と水彩展」の案内をいただきました。この方は会場の芳名録に必ずお名前が記されているのですが全くお顔が浮かんできません。どんな方だろうかと興味もわいてきましたし、開催場所が隣の市にある喫茶店併設のギャラリーとあるので、その街に住む友人のSさんを誘ってみました。



15日土曜日に1日だけ予定が空いたので出かけました。JRに乗れば3つ目の駅がSさんの住む街です。駅にはSさんのご主人が迎えに来てくださって先ずは彼女の家へ。このごろ体調の良くない彼女も会えば昔話はいくらでもできて、古いアルバムを見ては「そうそうこの時ね~・・・」と当時の記憶は鮮明です。
「お昼は畑で食べましょう」とご主人が畑にセットされたパラソルとテーブル席でお弁当の昼食。前回伺ったときは周りの水田は田植えが終ったばかりで早苗がすがすがしく揺れていました。4か月経った田は豊かな黄金色、快晴の土曜日とあってどの田もコンバインが活躍中でした。刈り取られた後にはシラサギが舞い降りてたった2羽でも場所を取り合うのも面白く、遠足のように楽しくお昼をいただきました。前回と違ったのは稔った田んぼだけではなくてSさんの体力が衰えているのが気がかりなことでした。




Sさんのミューちゃん
この菜園で拾われて17年(多分)だとか



お昼を食べてひとしきりおしゃべりしてSさんのご主人の運転で「水彩とはがき絵展」へ。
案内をくださったF・Iさんはとても素敵な方でした。何度も展覧会に来ていただきながら、お互いの顔を知らず初対面のような自己紹介。展示された水彩の風景がどれも気負わず優しくそれでいて的確に描かれていて、こんなふうに描けたらいいなぁと思いながら見せていただきました。電車を乗り継いででも伺って本当に良かったです。
以前は同じ同好会(彩林会)にも一緒だった友人のSさん、一緒に素敵な展覧会を見てまた描く気力がわいてくれるといいのですが・・・そこまで欲張らずとも取り合えず一緒に楽しい1日過ごせただけでも良かったと思います。


展覧会会場でいただいた作品
ほんとうに そうね・・・と。


竹・花から実へ

2022年10月15日 | 果物

秋の実



新米も果物も美味しい季節になりました。それは大歓迎ですが、家の小さな庭に植えた10本ほどの細い竹(トウチク)に花穂がついてい実になり「豊作」のようで眺めてはこれはどうしたものかと。春に花が咲いた後の穂が伸びて熟した穂はバラバラと散ります。これを蒔いたら竹が生えるのかどうかはわかりません。子供のころから実家にあって私が結婚した時株分けして持ってきたのもですが、こんな実を見たのは今回が初めてのこと。昨年も3本に花が咲き、夏ごろには幹が色あせてきてタケクマバチが丸い穴を開けたりしていました。この竹は葉もみすぼらしくなって秋の枝打ちの時に根元から切っていただきました。今年は全ての竹に花が咲いて穂が実っています。いつもの年なら夏には覆いかぶさるほど葉が茂るのに今年はさっぱり伸びませんでした。竹は根っこが庭中全て繋がっているということなのでどれも同時に花が咲くのだとか。脇から出た低い笹のようなのにも花穂を付けています。少々葉の色が変わってきた部分もありますが、あまり葉の色も幹の色も変わらない。この先はどうなるのでしょう。秋の枝打ちをお願いした日はもうすぐ。切ってもらうしかないのか・・・復活はやっぱり無理か・・・。




長く伸びた竹の穂


風が吹くと実はバラバラ散る

この竹の親元、私の実家の竹はもうありません。「どこへでも根を張るから、竹は止めた」とのことで竹のあった場所は駐車場になってアスファルトに覆われています。



2度目が本番 咲き始めたキンモクセイ 10/15






「第33回墨・水彩 彩林展」とチャリティー展のお知らせ

2022年10月11日 | 彩林展

このはがきの絵は順番に担当 今年はKさんです


来週10月18日からの展覧会のお知らせです。
「彩林展」は私も参加している会員5名の同好会「彩林会」の年一回の発表会です。
この会を主宰されておられた早川日出男先生が亡くなられて18年、会は細々でもずっと続いて展覧会の会場も先生が好まれた愛知県芸術文化センター12階の同じ部屋での開催です。指導者なしの会なので、和紙に墨と水彩を使うことが同じと言うだけで皆さん自由に描いて1人5点の出品。
皆さんそれぞれお仕事をお持ちで忙しい中に墨彩画を趣味として楽しんでいます。

お近くの方で街にお出かけの折にでもお寄りいただければ嬉しいです。
展覧会が始まりましたら作品をブログにアップしますので遠くの方はこちらでご覧いただければと思います。
どうぞよろしく。



◎こちらは絵の教室のお仲間の姉妹さんたちが参加されているチャリティー展です。
 昨年はコロナのために中止でしたが今年は例年のように開催されることになりました。
 素敵な絵です。お近くの方は是非お出かけくださいませ。




能登の旅(4)あれこれ・・・

2022年10月10日 | 能登半島の旅

能登島の集落
(今日の絵は3枚とも能登島バス車窓からの写真より)



1泊2日の1人旅。自由な旅はハラハラすることもドキドキすることも多くてそれがまた楽しいし思い出に残ります。1日目8,798歩、2日目は12,052歩と私にしてはよく歩き、お芝居を観て水族館を楽しんでスケッチしてはまた歩く。旅の間空はずっと曇ったままでしたが傘を出すことも無く過ごせたのはなによりのことでした。



漁港




1日目の劇場直行バスに乗ると県外からの方が多い事と何度も来ている方が多いことに、そうなんだ・・・と。私も県外からの参加ですが、お財布を考えてればそう何度も来ることは出来そうにありません。それなら精いっぱい楽しもうと2日間たっぷり思い出を作ってきました。
思い出も出来ましたが、これからまた行きたい旅先も増えました。能登の海沿いの小さな漁村や小さな駅がとても魅力的なのです。他では見かけない油を塗ったように黒く光る重たそうな瓦屋根の家々が重なり合うように建つ海辺や山裾。小さな鉄道駅。小島が点在する海。いつかまたゆっくり訪ねてみたい風景に沢山出会いました。
金沢のお城も古い町並みも美術館も行って見たいのですが、静かな里山や小さな漁村の風景はもっと惹かれます。いつか行く旅に加えます。




黒い瓦屋根の集落・車窓から


七尾南湾・車窓から



名古屋から能登半島へは新幹線が繋がっていない。北陸新幹線が2023年度末に金沢~敦賀間の開業を目指して工事が進んでいます。今回北陸線に乗っている間にも「期待しますか・利用したいですか」などと何頁もあるアンケート調査票が配られましたが、名古屋からは利用しにくい区間です。この新幹線がいつの日か延伸されても最終地は大阪。名古屋は・・・リニアもいつ完成するかわからないし・・・。



アンケートなどの年齢記入欄はいっつも80代、90代は無くて70代以上と一括り・・・



帰りの金沢発の北陸本線の特急はあっという間にほぼ満席、それもサラリーマンの出張帰りらしくあちらでもこちらでも席に着くなりパソコンを開いて缶ビールを飲みながら作業開始。私は聞こえが悪いけれど、隣で絶えずカチャカチャしながら資料を繰ってメモしてと言うのはかなり気になる。若い方たちはお仕事なのだから仕方ないと遊び旅のババさんは補聴器の電源を切る・・・静かです。そして新幹線に接続する米原駅に着くと皆さん一斉に降りて行かれて空席が目立つほどになりました。米原から名古屋まで新幹線なら30分かからず特急ならほぼ1時間。仕事の方には料金は高くても貴重な時間でしょう。
この米原で東海道線と北陸本線とがつながる時、進行方向が変わるのです。なので自分で座席を回転させて方向を変えなければなりません。事前に車内放送があっても聞いていない人もいる。往きは前の席の方が背もたれを倒したままなのでなかなか回転できなくて・・・帰りには後ろの席の方に理解していただくのに少々・・・。米原を出発すると「座席の回転にご協力いただきありがとうございました」と爽やかな声の車内放送でした。遊びの旅ならいろいろあるのもまた楽しいことです。

列車に乗っても温泉地にいてもまだ外国の方に出会うのは少なかった。以前のようにどこへ行っても外国人だらけと言うのも嫌ですが、大きなホテルのがらんとしたロビーやバイキングの朝食の時にも席が埋まることが無い。静かな観光地は大歓迎なのですけれどそう喜んでいてはいけない気もします。が、おかげで一人旅の私も格安で温泉宿に泊ることができたのは有り難い事でした。

いろいろ楽しく過ごした2日間、ブログでは4日間もお付き合いいただき有難うございました。
能登の旅はこれで終わります。







能登の旅(3)のとじま水族館

2022年10月09日 | 能登半島の旅

のとじま水族館の前の高台から・七尾北湾



2日目、目が覚めたのは5時、せっかく温泉宿なのだからと本館の温泉に入りに行きました。前夜は疲れて泊った別館の温泉で済ませていたのです。本館の豪華で広いロビーを通りすぎ、温泉に行くと誰もいない。いくつもの湯舟をあちこち浸かっては移動して、露天風呂には寒すぎる風に首だけ出していると海の向こうの陸の上が少し明るくなりました。雨が降らないならスケッチに行こうっ!と湯から上がると数人の方が入って来られてなぜだかホッとしました。前夜も別館の湯は独りだけでしたから。


6時前、気温13度?で海からの風が強い。カーディガンの上にパーカーを着てちょうどいい。
宿の近くの海沿いを散歩しながら、7時からの朝食までスケッチしては歩く。
いつも食べ過ぎるホテルのバイキングは抑えて押さえてものどぐろの干物が美味しいし御飯も美味しい。食後のコーヒーが美味しければ甘いものもつまみたい。やはり食べ過ぎでした。



大きな旅館やホテルが・・・


能登島大橋が見える


部屋に戻り荷物の整理して今日の目的地の水族館行きのバスまで部屋の窓からスケッチ。夜には気づかなかったけれど4階の窓からは公園の松林越しに海が見える。遠くには能登島に渡るツインブリッジも見える。曇っていても雨の心配はないらしい。



部屋から温泉街を望む


和倉温泉から「のとじま水族館」へは路線バスで全長1キロの能登島大橋を渡り、約12キロのドライブです。山を抜けるたびに海沿いの小さな漁村に出てまた山へ海へと変化にとんだ道。乗客は途中で買い物帰りらしい男性が下りた後はシニア夫婦と私だけ。
そのご夫婦はガラス美術館で下車されたので終点で降りたのは私だけでした。そして帰りのバスは同じ運転手さんで乗ってから和倉温泉駅で降りるまで35分間乗客は私一人。

のとじま水族館へ行く気になったのは長期予報で5日、6日は雨予報だったため雨が降ってもよい場所は・・・と、水族館になりました。いつかここにはジンベイザメがいるとテレビで見て行ってみたいと思ってもいました。大きくてゆったり泳ぐジンベイザメを一度見たいと思いながら沖縄にはもちろん大阪にも行ったことが無かったのです。



能登島水族館


水族館に入るとすぐの大水槽にジンベイザメ2匹。大きなエイや小さな魚といろいろなサメも一緒に悠々と泳ぐ。やっと見られたと思いながら上の階から少しずつスロープを移動して見ているとはじめは大きく見えたのに、想像していたよりも小さくてこのくらいの大きさだったのかと思えてきました。
あとで検索するとこの水槽は直径20メートル水深6メートルなので、水槽で飼育できる限界の大きさになると海に返すのだそうです。今いるジンベイザメは9月末に来た新入り。能登の沖で捕獲された4・1メートルと3・9メートルの2匹だとか。数年前に孫たちが沖縄で見たジンベイザメが「大きかった~!」と言っていたのは8メートルもあったサメだったようです。自然界では10メートルを超すものもあるとか、出来ることなら自然の中で見てみたいものです。意外に小さいとは思いながらも、色々見た後にまた戻って時間があるだけこの大水槽の前の椅子に座って長い時間私も青い世界に浸っていました。


ジンベイザメ館青の世界


イワシのビッグウェーヴ


ペンギンのお散歩タイム


イルカのショウ


ショウが始まる前に

水族館がつまらなかったら1便早いバスに乗って途中で降りてスケッチしようかとも思っていたのですが、意外に水族館は面白い。
展示を見るだけではなくて遠足の小学生と一緒にペンギンのお散歩やゴマフアザラシのお話を色々聞いて、イワシのビックウェーブ、イルカ・アシカのショウ等々と、イベントやショウを見ているだけでも楽しく時間が過ぎました。
帰りのバスまで館の外に出てちょっとスケッチ。雲は多いし風は強いけれど雨が降らないだけありがたい。海は暗い空を映して灰色に近い中に小さな島が点在している。もう少し上の場所から見ればよく見えるだろうとすでに一万歩以上歩いて悲鳴をあげそうな脚をいたわりながら階段を上っていると脇の草の中にふと目に着いた四つ葉のクローバー。どうして目に留まったのか不思議ですが、とっても嬉しい。少し虫食いなのも私らしくていい。
苦労して階段を上った割には見晴らしは今一つでしたが四つ葉のクローバーに出会えたのでもう十分満足。嬉しい気持ちで帰りのバスに乗りました。






橋を渡って能登島とお別れ

JR和倉温泉駅から「特急かかりび」金沢で「特急しらざぎ」に乗り換えて名古屋に着いたのは午後8時前でした。
目いっぱい遊んで思った以上に充実した1泊2日のひとり旅でした。


和倉温泉駅


この後もう1回(4)が続きます。



能登の旅(2)能登演劇堂

2022年10月08日 | 能登半島の旅

能登演劇堂の前は田か畑か広々




左を向いても広々・・・開演前に




いよいよ今回の旅の目的「いのちぼうにふろう物語」の公演へ。
金沢駅からの直行バスは2台でほぼ満席。お芝居見物に女性が多いのはいつものことですが男性がかなり参加されていたのはこれも仲代さんの魅力でしょう。バスは劇場まで1時間半、能登半島を海沿いに北上して劇場到着。のどかな田舎と言ったところにありました。



左の建物が劇場

仲代達矢さんが名誉館長の能登演劇堂は1995年誕生の演劇専用ホール、舞台奥の大扉が開くと能登の自然が広がり舞台と一体になる舞台機構が魅力です。

ネットから




少しでも前の席をと数日分を調べていただいても1ヵ月前の予約では17列目がやっとでした。今は最終日10月10日までの公演チケットは完売。どちらにしてもセリフは多分聞き取れない私なので雰囲気が味わえれば十分です!今回の「いのちぼうにふろう物語」の原作山本周五郎の「深川安楽亭」も直前に読んでおいたのでストーリーも分かる。あとは楽しむだけ!

物語は江戸深川の「島」と呼ばれる無法地帯に建つ一膳飯屋。老いた主人(仲代達矢)が、ならず者たちの親代わりをし暮らしている。誰もが足を踏み入れないこの場所に一人の青年が足を踏み入れて・・・
・・・お金のために落ちてゆくしかない若い二人のために、まるで獣のようなならず者たちが「いのちぼうにふろう」と戦って死んでゆく・・・
ラストは舞台後方の扉が開くと自然の林の中に御用提灯が輝き大勢の取り手。映画のシーンに切り替わったような錯覚をおぼえました。取り手とならず者たちとの大立ち回り、広くなった舞台で89歳の仲代さんも刀を振って・・・最後は拍手と涙と。
幕が下りても拍手は止まず、多くの方が立ち上がっての拍手に何度ものカーテンコール!
お芝居を観てこんなに感動したのはいつ以来、と言えるほど見てはいませんが遠くまで来て本当によかったと思える舞台でした。
来年10月14日~26日、無名塾では七尾出身の絵師、長谷川等伯を主人公にした芝居上演とか…観たいです、でも、遠いです・・・


演劇堂からはまた直通バスで和倉温泉まで30分。助手席を使うほど満席、この方たちが皆温泉泊りなら経済効果も大いにありそうです。私はネットで見つけた一番安かった温泉宿の夕食無しの予約、たまたま劇場で隣に座られた方も一人旅で同じ宿で「夜は近くでお寿司でも食べようと思っていますが、一緒にいかがですか」と誘っていただきました。なのに、人見知りで人付き合いの悪い私は「駅弁買って来たので部屋で食べますから」と。宿の部屋で金沢駅で買った駅弁と宿までの途中で買った缶ビールで夕食。その方と翌朝のバイキングでお会いすると「昨夜のお寿司屋さんにたまたまあの舞台の役者さんたちが来ていらして、話が盛り上がってね。楽しかったですよ」と。翌日は休演日なので役者さんたちもゆっくりされたのでしょうが、駅弁などは食べなくてもお寿司屋さんへ行けばよかったと、後悔しきりです。誘っていただいた方も魅力的でお話をもっと伺いたい方でしたし、チャンスを逃すのはいつものことですが、またまた残念なことでした。
誘ってくださった方が宿に着く前に「これよかったらどうぞ。ここが私の句なの」と言ってバッグから俳句誌を1冊くださいました。「私は忙しくて今日しかここに来れなくて」と、とても忙しそう。部屋でパラパラ見ると巻頭の18句は彼女です。翌朝「巻頭に掲載ってすごいですね」と言うと「一年前から責任者なので」と、言いながら去ってゆかれました。家に帰ってよく見れば彼女は師の後を継がれた選者でもあり俳句誌の編集者でもあり、それは忙しいはずです。宿に向かうバスの中から月が見えると「7日か8日の月ね」と言われた時、こうした話をされる方っていいなと思ったことを思い出しました。気さくで爽やかな方でした。


能登の旅(3)につづきます。





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