ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2013.10.23 採血、レントゲン、心エコー後、ハーセプチン169回目(3倍量31回目)、フェソロデックス12回目

2013-10-23 21:48:04 | 治療日記
 昨日は、仕事を終えてから病院最寄駅近くのホテルに前泊した。軟弱ではあるが、朝一番の検査に備え体力温存のためだ。
 今朝は自宅にモーニングコールをした後、恒例の足湯をして朝食会場へ。いつも出勤する時間と殆ど変わらない時間にチェックアウトしても、病院迄は歩いて10分もかからず到着する。
 台風が近づいている所為か今にも泣き出しそうな空、空気もひんやりしている。

 自動再来受付機にIDカードを通し、まずは採血受付へ。まだ朝早いのに既に番号札は50番を超えている。受付をしてから15分ほどで順番が来る。今日は初めての若い男性技師さんだったが、痛みはそこそこ。3本の採取だ。心エコー(心臓超音波)予約時間までにまだ30分以上あったので、受付に断って2階のレントゲン受付に移動する。ここでは殆ど待つことなくスムーズに撮影出来た。再び1階に降りて、超音波待合で待つこと15分。予定より若干早く開始した。今回心エコーが入ったのは、長く投与しているハーセプチンに心毒性があるからということと、しぶとく胸痛が出ていることによる。ベッドでリラックスして手を挙げて寝ているだけ、プローブが動いて15分ほどで終了。病院到着から1時間ちょっとで3つの検査を順調にクリアする。やはり前泊の威力大だな、と一人悦に入り、向いの腫瘍内科受付へ移動する。

 自動血圧測定機で計測した結果は101-56、脈は75。「中待合へどうぞ」のランプが点いたのは30分後。今日は中廊下では殆ど待つことなく、先生が診察室から私の名前を呼びながらお顔を出された。
 「3週間どうでしたか」といつもの質問から。3週間前の治療後、義母の通夜に直行したのだったが、通夜と葬儀の両日ともストレスと疲れからかかなり痛みが酷く、朝昼晩ロキソニンを飲んだこと、それ以外にも朝昼、朝昼晩と飲んだ日が2日ずつあったことをお話しする。だんだん寒くなっているし、今日のような天気や台風等で気圧が変化すると胸痛が酷くなるようだとお話しする。先生からは、この1週間で痛みが増えていることがあるかどうかを問われ、そうではない、とお答えする。
 既に先月と今回のレントゲン画像が目の前に並んでいる。両肺の影はやはりやや大きく濃くなっているように見える。が、先生曰く「それは織り込み済みで、1か月でこの進度ならまだ慌てなくてよいかと思う。」。白血球は最近のスタンダードで3500。マーカーCA15-3も横ばいだ。マーカーの動きはなかなか掴めないとおっしゃる。心臓は概ね良好、ポンプ機能も正常とのことでほっとする。今出ている胸痛は心臓からくるものではなく、やはり胸骨や傷口近くの骨転移によるものではないかとのこと。確かに心臓がギュッと痛み、肩の後ろまで広がるような感じではない。
 診察室での検温は6度8分。3週間分のロキソニンの処方もして頂いた。
 そして、「今日は予定通りハーセプチンとフェソロデックスのフル治療で行きます。」と。次回3週間後にハーセプチン、4週間後に採血、レントゲン、フェソロデックス注射の予約が入った。この調子で何とか年明けのT-DM1登場まで粘りたい。

 化学療法室へ移動する。15分ほど待って、針刺し名人Oさんから窓際の点滴椅子に案内される。リクライニングをし、文庫本等の小道具を出して態勢を整えると、Okさんが針刺しにみえた。Okさんはとても思い切りよく一発でグッと刺してくださるので、痛くない時は全くあっという間の早業なのだが、今日は刺した次の瞬間ゴリッとして涙が出て、深呼吸をしながら呼吸を整えるほどの痛み。Okさんも刺しながら「痛い!」と思ったそうで、「ごめんなさい、痛点でしたね・・・」と謝られる。針が刺さった後も針先がウロウロしている感じで、痛みがなかなか治まらずに往生する。
 今日は早く来た甲斐があって順調と思っていたのだが、いつもなら座ってから30分以内で届く薬がなかなか来ない。どうしたのかと思っていると、Oさんが「薬剤部に電話連絡が入っていなくて・・・もう少しお待ちください。」と説明に見えた。さらに待つこと30分。ようやくハーセプチンと生理食塩水の2本が届き、開始。1時間半弱で無事終了した。抜針はOさん。化学療法室の看護師さんの中で唯一衝撃なく丁寧に抜いて下さるが、刺した時に痛んだ部分がまた刺激されて顔を歪めてしまった。終了時の血圧は101-64。
 Oさんからフェソロデックス注射をするベッドに案内される。診察時、先生に報告しそびれたインフルエンザ予防接種の終了と婦人科検診の異常なしの話をOさんに。本当に忘れっぽくなって困ってしまう。そしていつでも打って頂けるよう身支度するがなかなかいらっしゃらない。急な患者さんが入った様子だった。まあOさんが担当してくれるならちょっとくらい待ってもいいや、と読書を続ける。
 いつものように気を紛らわせるためお喋りをお願いして、左から。針刺はそれほど痛まないが、薬が入るとやはりズシーンと重苦しい痛みが広がる。そして右。なぜか薬の匂いにむせてしまい、咳込んだ。黙っていると痛むので、お喋りしたのも良くなかったようで、一向に収まらずますます酷くなる一方。かといって時間をかけて薬を注入している最中なので、うつぶせの姿勢を変えられない。結局、ずっと咳き込みっぱなし。何とか起き上がってみるが、苦しくて汗と涙と鼻水で顔はグチャグチャ。あまりに酷く咳き込んだので、Oさんが思わず(嘔吐用の)ビニール袋を用意してくださる。なんとか踏みとどまって吐かずに済んだけれど、15分ほど咳き込み続けてぐったり。落ち着くまでベッドで休ませて頂いた。帰りは、Hさんにも大丈夫ですか、と声を掛けられ申し訳ないことだった。こうして一度咳き込むとなかなか止まらないのが困り者だ。更に痛みスイッチが入ってしまうと目も当てられない。

 ぐったりして化学療法室を後にする。会計ではそれほど待たずに済むが、今日は7万数千円の支払い。うーん、香港旅行くらい出来てしまうではないか、とちょっとブルーになる。病院を出て薬局に寄り、ロキソニンを出して頂く。ここも今日は10分程の待ち時間で済んだ。本日の病院と薬局の合計滞在時間は5時間半弱。薬の延着と咳き込みがなければあと小一時間早かったかもしれない。

 そして駅ビルでランチ。友人がわざわざ出てきてくれて和食に舌鼓。一度咳き込むとその日はどうも喉の調子が悪くなるのだが、ふたたび咳き込むこともなく、あっという間に3時間が過ぎた。楽しいお喋りにしばしフェソロデックスの臀部の痛みも忘れることが出来た。

 帰路乗換駅で買い物を済ませると、夫から夕飯要らないメールが入ってがっくり。最寄駅に到着すると、小雨が降り出していた。
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