夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。』

2019年03月07日 | 映画(は行)
『母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。』
監督:大森立嗣
出演:安田顕,倍賞美津子,松下奈緒,村上淳,石橋蓮司他

TOHOシネマズ梅田で2本ハシゴ。

原作は宮川サトシの同名エッセイ漫画。
新潮社のウェブコミックに2013年12月から2014年にかけて全16話連載。

大森立嗣監督の作品はスルーできません。
とか言いつつ、『日日是好日』は観ないまま終わってしまいました。
それもこれも、『ボヘミアン・ラプソディ』を26回も観たせいか。(^^;

塾講師をしながら漫画家を目指すサトシ(安田顕)。
末っ子で甘えん坊だったサトシは、今も昔も母親の明子(倍賞美津子)のことが大好き。
明るくパワフルで、無償の愛を注いでくれる明子。
明子が死んでしまうことなど想像したこともなかったが、
ある日、突然倒れた明子はステージ4の胃癌を宣告される。

サトシの人生二人目の彼女である真里(松下奈緒)は
明子のもとへ足繁く通い、いろいろと世話を焼いてくれる。
そんな真里に明子も心を許し、サトシに真里のことを誉める。
結婚しろと言いたいのだろうが、
中学生のときに白血病に罹ったサトシに子どもを授かることは望めず
真里にプロポーズできないまま。

いつも前向きだった明子に、生きることを諦めたような言動が多くなる。
サトシはそれが許せず、明子に対して声を荒げてしまうのだが……。

基本的に大好きな大森監督ですが、終盤まで演技を大げさに感じて入り込めませんでした。
周囲からは盛大なすすり泣きの声が聞こえていたので、
冷めていたのは私だけかもしれません。

「お母さんは頑張ってる。頑張ってる人にもっと頑張れって言わないで」などなど、
共感できる台詞は多かっただけに残念に持っていたのですけれど。

終わり良ければすべて良し。

ラスト手前、明子の葬儀後日。
サトシの兄(村上淳)が父親(石橋蓮司)とサトシを連れて海へ行きます。
そこで素っ裸になって海に入るシーン、特に父親が涙を堪える姿にはグッと来た。
石橋蓮司のお尻は見たくなかったので、彼がパッチを脱がないでくれてよかったです(笑)。

大事な人を亡くしたとき、気持ちの整理をつけるのはとても難しい。

究極のマザコンだとは思います。(^^;

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