夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『イップ・マン外伝 マスターZ』

2019年03月20日 | 映画(あ行)
『イップ・マン外伝 マスターZ』(原題:葉問外傳:張天志)
監督:ユエン・ウーピン
出演:マックス・チャン,デイヴ・バウティスタ,トニー・ジャー,ミシェル・ヨー,
   リウ・イエン,ケビン・チェン,パトリック・タム,クリッシー・チャウ,シン・ユー他

『バジュランギおじさんと、小さな迷子』が良すぎて、
感動さめやらぬうちに先にUPしました。
今日からしばらくはそれより前に観た4本(5本観たけど、
そのうち1本は『ボ・ラプ』だから(笑))をUPします。

近頃、日曜日の朝に大阪市内や西宮の劇場まで行くのも面倒ならば、
ダンナ海外出張で終業後に映画三昧できるときにもそこまで行くのがしんどい。
できればエキスポシティか箕面、遠くても伊丹までで手を打ちたい。
なのに、まぁまぁ観たい作品を上映しているのは西宮。
終業後に2本観るのはツライけれど、西宮まで行って1本だけで帰るのももったいない。
かなり嫌々&渋々、西宮へ向かうことにしました。

ところがこの日、中環が大渋滞。
千里中央辺りでこれは西宮まで行くのは無理やなと思い、上野でUターン。
109シネマズ大阪エキスポシティへ戻って1本だけ観ることに変更。

“イップ・マン”シリーズ、観たことがありません。
数年前にシネマート心斎橋へ別の作品を観に行った折り、
やたら混んでいたのが『イップ・マン 継承』(2016)。
何?そんなに人気がある作品なの?と思いつつもスルー。
今回もスルーするつもりでしたが、上記のような事情から本作を観るよりほかなく。
1本も観ずに帰るという選択肢は私にはなかったものですから。
シリーズものだしなぁ、でもこれはスピンオフらしいし。
つまらんかったら寝てようということで。

結果、めちゃめちゃ面白かった。

ちなみにイップ・マンは1972年に亡くなった実在の香港の武術家で、
ブルース・リーは彼の門下生。
というのか、ブルース・リーの唯一の師がイップ・マンなのだそうです。
“イップ・マン”シリーズはそんな彼をドニー・イェンが演じる作品で、
本作はかつてイップ・マンに敗れたチョン・ティンチが主人公。

1960年代の香港。
詠春拳の正統争いでイップ・マンに敗れたチョン・ティンチは武術界を去り、
闇の仕事からもすっかり足を洗う。
今は小さな食料品店を営み、まだ幼い息子フォンの良き父親。

ある日の配達途中、男たちから追われている女性ふたりを助ける。
そのせいで街を仕切る犯罪組織の幹部キットの恨みを買い、
住居兼店舗に火を放たれて、仕事も住むところも失ってしまう。

困ったティンチを見かけたのが、彼に救われた女性ジュリア。
彼女は兄フーが経営する酒場街のナイトクラブの歌手を務め、
一緒に救われたナナも同じクラブでホステスとして働いているらしい。
ジュリアはティンチ父子を自宅に招き、フーにも紹介。
ティンチがクラブで働けるように仲介する。

一方、キットの姉クワンは、犯罪組織の女ボス。
将来を見据えてあくどいことからは手を引き、真っ当な企業に転換しようとしていた。
それに反対するキットはクワンに内緒でヘロインの密売組織と手を組み、
フーの目を逃れて酒場街でこっそり売りさばきはじめるのだが……。

「ブルース・リーよりもジェット・リー」と言っていたぐらいの私ですから、
この辺りの武術にまったく詳しくありません。
本作に出演している俳優の名前でわかるのはオイシイ殺し屋役のトニー・ジャーくらい。
ティンチ役のマックス・チャンのことなんて知る由もなし。

なのにちょっとこれはハマってしまった。
武術って美しい、楽しい、惚れます。
クワン役で特別出演のミシェル・ヨー姉御もカッコイイ。

話も実にわかりやすいのです。
善と悪の対決、アッと驚く(驚かないけど)黒幕の存在。
イギリスの植民地時代の香港の様子にも興味が湧きます。

これはシリーズを遡って制覇せなあかんやつやと思いました。
予期せぬ道路状態のおかげで観られて感謝。

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