電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

今回処分した学生時代の教科書など~私的な価値とは何か

2015年12月29日 06時06分33秒 | 料理住居衣服
このたび、思い立って学生時代の教科書や関連資料をばっさりと処分することにしました。あまり使わなかった教科書類はだいぶ前にすでに処分しておりますが、今回のものには若い頃の書き込みやアンダーラインなどが大量にあって、ぱらぱらとめくると当時のことがいろいろと思い出されます。すでに40年以上も前の自然科学の教科書など、ほとんど価値はないと言ってよいでしょう。にもかかわらず、大事にカバーをしたまま保存していたのは、当時どこかに私的な価値を見出していたからと考えられますが、それは何だったのか。

客観的にみて、当時もごく普通の教科書だったわけですから、これらを勉強したことが特別な意味を持っていたわけではありません。たぶん、これらが若い時代の息吹のようなものを感じさせるものだったからなのでしょう。そして、今回これらのものを処分しようと思ったのは、懐かしい若い時代がもう遠くに過ぎ去ってしまい、別のものに、端的に言えば「老い支度」に目を向けていかなければならないという決意からというわけではありません。むしろ、残りの人生を、懐かしさという名で美化されたゴミの中で暮らしていくことでよいのか、という抵抗感です。



もしかして後で学生時代の教科書を懐かしむことがあったとしても、内容よりもせいぜい表紙を眺める程度でしょうから、今回処分した教科書のうち主なものの表紙のみ、並べておきましょう。以下は、読者にとってはおそらく何の意味もない画像です(^o^;)>poripori

まずは、教養時代を中心に使った「細胞学」「動物生理学」「動物行動学」等の教科書から。



続いて、同じく教養時代の教科書で Eyring「Quantum Chemistry」と「物理化学概説」。


教養時代の有機化学の教科書 Fieser&Fieser「BAsic Organic Chemistry」と有機化学実験のテキスト。


学部に進学してから使った教科書で、「分析化学におけるイオン平衡」、斎藤一夫「無機化合物」。


同じく学部時代の教科書で、野副鉄男「有機化学」(上・下)とP.Sykes「有機反応機構」(上下)、「紫外可視吸収スペクトルの応用」。



同じく学部時代の教科書で、コーンスタンプ「生化学」とレーニンジャー「生命とエネルギーの科学」、レーニンジャー「生化学」(上下)。



教科書ではないけれど、必要に応じて参照した日本生化学会編「代謝マップ」と雑誌「蛋白質核酸酵素」の「生命の起源と進化」特集号。


おそらく、実物が目につくから懐かしいと思うのであり、目にしなくなれば忘れてしまうはず。記憶と回想に関する実験でもあります(^o^)/

コメント