電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

NHK「立花登 青春手控え2」第4回「押し込み」を観る

2021年01月31日 06時01分07秒 | 映画TVドラマ
荒れ模様のお天気となった週末、楽しみにしていたNHKの連続時代劇「立花登青春手控え2」の第4回「押し込み」を観ました。予告によれば、

唐辛子売りの源次(和田正人) 、湯屋の釜番の金平(ラサール石井) 、元雪駄問屋の若旦那・保次郎(姜暢雄) の三人が、足袋屋の川庄に押し込み強盗をしようとしていた。源次は、同じ長屋に住む独り者で病弱なおしづ(笛木優子) を不幸にした川庄に、おしづに代わって復讐するつもりだった。ところが、ちょうど同じころ、川庄を別の悪党たちが狙っていた。それを知った登は、源次たちに、計画を止めさせようとするが…。

とあるとおり、藤沢周平の『風雪の檻・獄医立花登手控え』第2巻の第3話「押し込み」が原作です。宮崎美子さんが演じる松江さんは今回も絶好調、「立ってる者は親でも使え」とばかりに登に仕事を言いつけます。おちえは娘ですので、あまり登にばかり仕事を押し付けるなとか、お小遣いを増やしてやったほうが良いとか、親にポンポンと言いたいことが言えますが、登は居候の身ですのでやはり遠慮があります。そのへんの機微の描き方はうまいですね〜。

ただ、牢屋の中で周囲の者が聞き耳を立てているときに、あんなに大声で会話をするものでしょうか。もっとヒソヒソ話すのがほんとのような気がします。あれでは、牢名主に睨まれるとか悪党の仲間に密告されるとかして、危険極まりないことなのでは(^o^)/

それでも、やっぱり藤沢周平ドラマは面白い。「養生すれば(あの労咳は)治るよ」というセリフは、湯田川中学の先生だった若い時代(*1)、結核に泣いた原作者の思いが詰まっているような気がします。

(*1):地元紙の連載「やまがた再発見」で3週連続「藤沢周平」を特集(2)〜「電網郊外散歩道」2019年9月

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足元の防寒対策

2021年01月30日 06時00分47秒 | 料理住居衣服
買い物に出かけた際に日用品をいろいろ眺めていたら、足元の防寒対策に良さそうなものをいくつか見つけて購入して来ました。

  • 防寒起毛室内スリッパ(ルームシューズ) XL
  • 足ポカクッション
  • 背当てにもなるシートクッション

このうち、とくに防寒起毛スリッパが暖かくて良かったのと、シートクッションが良かった。厳冬期、大きめのひざ掛けとレッグウォーマーを併用して、足元の防寒に長時間の電熱の使用を多少は減らすことができそうです。

ちなみに、写真はコーヒーと自家製の干し柿。干し柿は、昨年の摘果不足で小ぶりの実がざくざくなってしまい、なんともかわいらしい大きさになりました。この容量のコーヒーにはちょうど良いのかもしれませんが。

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週末農業はお休みだが

2021年01月29日 06時01分43秒 | 週末農業・定年農業
本当は、この厳寒期に休眠中の果樹の剪定を実施するのですが、目下、助っ人で勤め人生活ですので、風邪を引いてはいられません。すぐ新型コロナと誤解されてしまいます(^o^)/ そんなわけで、ただいま、週末農業は実質的にお休みです。



それでも、果樹の大産地らしく、次々に情報は入ってきます。昨日は「各樹種の剪定について」という軽印刷物が届けられました。どうやら、農業技術普及課の資料を農協で増刷して配布してくれたものらしいです。



中身を見ると、おうとう(サクランボ)、もも、リンゴ、西洋なしなど主力の果実の剪定の仕方と留意点が簡潔に図解にまとめられています。これはありがたい。とくに、サクランボの剪定はまあ要領がつかめましたが、リンゴや桃はまだまだです。それをコンパクトに知ることができるのはありがたい。



今年は防除暦の説明講習会も中止で、各自で研究するしかなさそうです。この冬が過ぎて春の気配がしてきたら、サクランボと桃とリンゴとスモモ、プルーン等の剪定作業が待っています。新型コロナウィルス禍の心配もない果樹園での肉体労働が、なんだか懐かしい今日この頃です。

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アラビック・ヤマト糊を使い切って

2021年01月28日 06時01分53秒 | 手帳文具書斎
先祖の遺産(^o^)で某寺の総代をしている関係で郵送のため袋詰をする仕事があり、アラビック・ヤマト糊を大量に使う機会がありました。ちょうど使い切る頃合いでしたので、ほぼ全量を使い切りました。ラベルを見たら「2015」と表記がありましたので、ほぼ6年越しで使い切ったことになります。めったに使わないので逆さに立てておいて、いざ使うときはヘビーユーザーになることが多く、手を汚さず重宝して使ってきたものです。

普段は固形糊を使うことが多いですが、アラビック・ヤマト糊は、考えてみればかなりのロングセラー商品だと思います。私の記憶では、1970年代の初期に県立図書館の受付で使っているのを見かけたのが一番早いのではなかろうか。いや、あれは宮城県立図書館だったろうか。小田原一丁目か榴ケ岡で市電を降りた記憶がありますが、小田原一丁目はエンドーチェーンだったかな? 受付のお姉さんがアラビック・ヤマト糊を使って手を汚さずにカードを貼り付けている姿を、(仕事が)スマートだなあと眺めたのではなかったかな。うーむ、記憶の倉庫のフタが外れたみたいだぞ(^o^)/

その後、大学生協で見つけて以後この製品をずっと愛用して来ましたが、このたびはフエキのオーグルー O'GLUE を購入して来ました。実に50年ぶりの歴史的事件です(^o^)/

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余ったお金の使い方〜アリとキリギリスの寓話

2021年01月27日 06時01分47秒 | Weblog
あまり古くない昔のことを思い出すことがあります。当面必要なお金は足りており、蓄えもあって、なおお金が余っているような場合、有効な活かし方はどうすべきだったのだろう。いえいえ、私の話ではありません。自動車の排気ガス対応に成功し怒涛のごとく日本車が輸出され、貿易問題として報道を賑わすようになった後に、その対抗策として1ドルが360円の固定相場制から変動相場制に移行し、日本が Japan as NO.1 と褒めそやされていたあの頃をふりかえっての話です。

例えば1ドルが360円から120円になったとき、簡単に言えば3倍お金持ちになったことになります。その時、お金を手にした日本(人)はどうしたか。生活を少しだけ豊かにしたほかに、土地を買い、歴史的ビルを買い、宝石貴金属や有名絵画を買ったりしたのでしょう。今だから言えるのかもしれませんが、かなり無駄遣いもしたように思えます。

新型コロナウィルス禍の今になって、思ってしまうのです。あの時、三倍もお金持ちになったのだもの、あのお金の何割かを、大学や研究機関等にふんだんに投下していたらどうなっていたのだろう? 成金バブルに浮かれていないで、未知の研究や開発、あるいはそれらを助ける制度や仕組みがもっと進んだのではなかろうか。いや、自分のものでもないお金の使い途を今頃になって云々しても仕方がないことは、百も承知なのですけれど(^o^;)>poripori

自然科学等の研究者を目指せば道は狭まるばかりで生活ができなくなるという実情は、私が若かった頃より今のほうがもっとひどくなっているように思える今日この頃、アリとキリギリスの寓話で言えば、バブルの頃からずっと、日本にはキリギリスがやけに多く生息し、しかも力を持っていたということなのかも。

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今年のお年玉付き年賀状の「当たり」は1枚、58番でしたので作品58を。

2021年01月26日 06時01分01秒 | 季節と行事
今年のお年玉付き年賀状の「当たり」、当選枚数は、58番の1枚だけでした。お年玉切手シートです。これまでの当選結果は、

2020年 3等 4枚
2019年 3等 1枚
2018年 3等 1枚
2017年 3等 0枚
2015年 3等 3枚
2014年 3等 3枚
2012年 3等 2枚
2008年 3等 1枚

となっています。過去には0枚という年もありましたので、1枚でも「当たり」があれば良しとしましょう。

そうそう、山響から定期会員への賀状は、チェロの茂木さんからでした。茂木さん、ありがとうございます。今年も定期演奏会を楽しみにしております。



そして、恒例の(^o^)/ 当選番号による選曲は、Op.58 といえばやっぱりこれでしょう!

まずはベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番、作品58、バーンスタイン指揮ウィーンフィルで、ピアノは Krystian Zimerman です。
- Beethoven - Piano Concerto No 4 in G major, Op 58


もう一つ、ショパンのピアノソナタ第3番、Op.58、pf.桑原志織


お年玉が3等ならば、当選番号が2桁ですので選曲に利用することができますが、1等では757462番ですから、これで選曲するのは難しいでしょう。記事ネタ的には3等のほうがありがたい面があるのかも(^o^)/

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gooポイントサービスのペンケースACTACTが届く

2021年01月25日 06時00分09秒 | 手帳文具書斎
少し前に申し込んでいた goo ポイントサービスの景品、LIHIT LAB. のコンパクトペンケース Smart Fit ACTACT が届きました。紺色のナイロンポリエステル布製のようで、両開きのファスナーがついています。



開くと4つのポケットがあり、左側はメッシュで中身がわかるようになっています。中のタグには Made in Cambodia とあり、カンボジア製みたい。縫製の仕上げは糸目が粗く、決して上等な製品とは言えませんが、日常用途にはちょうどよいかも。



プレジール(混色ゴールドオーカー)、プレッピーを3本(ブルーブラック、カシスブラック、カーキブラック)とボールペン(ファーバーカステルJetstream芯0.7mm黒)の計5本を入れ、リングメモと付箋をセットしてもコンパクトに収まります。



いやいや、古典BBと混色ゴールドオーカー、カーキブラックにジェットストリーム4+1ピュアモルト軸の4本でもいいな。実用的にはこれで充分に使えるでしょう。いくらたくさん入るからといって、コンパクトさをスポイルするような使い方はNGでしょう。


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NHK「立花登 青春手控え2」第3回「化粧する女」を観る

2021年01月24日 06時01分16秒 | 映画TVドラマ
NHKの土曜時代ドラマ「立花登青春手控え2」の第3回「化粧する女」を観ました。藤沢周平原作の『獄医立花登手控え』の二度目の連続ドラマ化シリーズです。以前、原作を読んで記事にしております(*1)が、そこでは

与力が執念で牢問にかける房五郎は、頑として自白しません。ですが、その女房も相当の女狐でした。

としています。うーむ、我ながら端的(^o^)/

今回のテレビドラマ化に当たっても、原作にかなり忠実に描いているように感じます。今回の演出では、化粧する女狐の毒気にあてられていささか人間不信に陥りかけた登が、若いヒロイン役の平祐奈さん演じる無邪気なおちえの化粧姿にドキッとして自分を取り戻す場面をうまく描いていました。一服の清涼剤といったところでしょうか。前回のシリーズでヒロインおちえ役だった宮崎美子さんが、今回は流行らない町医者の締まり屋の女房・松江役で出演するとの興味で観始めましたが、このシリーズはどうやら「当たり」の選択だったみたいで、可能な限り毎回見ようと決めたところです。平成29年にBSで放送されたものの再放送なのだそうですが、当方はまるで新作のように新鮮に楽しんでおります。

次回は第4回「押し込み」。これは、多分あれですね、「素人がプロの真似をするんじゃねぇ!」の回。期待大です。



(*1):藤沢周平『風雪の檻・獄医立花登手控え(2)』を読む〜「電網郊外散歩道」2007年9月



東京在住の孫が高校受験の年で、第一希望に合格したらしい。まずは良かった。ジイチャンは喜び、ほっとしております(^o^)/

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乗用車が走れる積雪量〜雪国在住者の目安は

2021年01月23日 06時02分17秒 | 散歩外出ドライブ
厳冬期、雪国を車で移動する際、スタッドレスタイヤやタイヤチェーン、スコップ等の装備のほか、防寒衣類と手袋等を準備しておく必要があることは、だいぶ知られてきているようです。でも、積雪量が何cmくらいなら走れるかというのは、意外に知られていないことですので、雪国で立ち往生する前に記事にしておきたいと思います。

私の車(デミオXD、FF)は、最低地上高は 145mm くらいですので、後輪駆動(FR)車よりはずっと走りやすいとはいうものの、ジープ型の四輪駆動車などと比べると、あまり雪道に強い車とは言えません(*1)。若い頃は、後輪駆動の乗用車で新雪の中に突っ込んで駐車しようとしてスタックしてしまったこともありますので、路面の凹凸も含めて 5〜10cm 以上の積雪の中を走ることはしないようにしています。自宅の敷地内も、10cm の降雪(積雪)があればすぐに除雪機で除雪。周囲の雪の壁の高さは走行とは無関係で、路面の積雪量が問題なのです。





したがって、1時間に何cm積もるかという速さも問題となります。1晩で60cmも積もるような降雪の場合、1時間あたり5cm以上も積もるペースになりますから、2時間走れば10cm以上積もっていることになります。こうなると、はじめはまだ大丈夫と思っていても、長時間走行しているうちに除雪も間に合わなくなって、あちこちでスタックして立ち往生してしまい、雪に閉じ込められる事態が発生するのだろうと思います。強く(激しく)雪が降るときは「出かけない」ことが大切なのです。

どうしても出かける必要があるときは、逃げ道のない高速道路よりも、逃げ道のある生活道路のほうが無難です。時間は多くかかりますが、確実に到着する可能性が高いですし、猛烈な地吹雪で命の危険があるときなど、いざという場合は近くの民家に逃げ込むことができるでしょう。いずれにしろ、雪道を甘く見てはいけない、ということですね。

(*1):逆に、四輪駆動を過信したSUV車が雪道で事故に遭遇しやすいのも確かです。〜「四輪駆動を過信するドライバーは」〜「電網郊外散歩道」2012年12月

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不具合のあったインクカートリッジの代品が届く

2021年01月22日 06時01分16秒 | コンピュータ
年賀状印刷等に使っているインクジェット・プリンター、キャノン TS-5130 用の大容量インクカートリッジ BC-340XL が純正品なのに非正規品と誤認識されていまう件、お客様相談センターあて送付したところ、現象が再現されたとメールで連絡がありました。今回のトラブルの原因は、インクに起因している可能性があるらしく、だとすると該当の生産ロットに同じエラーが隠れているかもしれません。改善のために役立てたら幸い。



そうそう、純正品と互換製品との違いは、物理的にチップ等で認識しているのかと思っていましたが、インクそのもの、例えば電気伝導度のような指標で化学的に判別している可能性もあるわけだな。商売もなかなか大変だなあ。

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老眼鏡をして極細ペンで手帳に書いたメモは読めない

2021年01月21日 06時01分01秒 | 手帳文具書斎
スマートフォンを使うようになり、メールや LINE で文字のフリック入力がしやすいことから、タッチペンを愛用しています。特に、最近は三菱のジェットストリーム三色スタイラスペンの出番が多いのですが、少々困った事態も起こっています。

というのは、老眼鏡をして手帳にメモすると、油性インクの0.5mmという、ワタクシ的には極細なペンの小さな文字もはっきり見えるものだから、つい小さな文字で細かく書いてしまうのです。すると、外出時など老眼鏡をしていないときに手帳を開いて確認しようとすると、読めない。まったく読めない(^o^)/

うーん、これはやはり、1.0mm〜0.7mm程度の太さのペンを使うべきだろうなあ。そうすれば、どうしても大きめの文字で書きますし、スペースの問題があれば別のところにぐいっと線を引いて、そこに追記するでしょう。0.28mm とか 0.38mm とかいう真正極細ペンは当然のことながら論外です。

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新しい手帳に差し込むパーソナルデータ

2021年01月20日 06時01分13秒 | 手帳文具書斎
綴じ手帳にもパーソナルデータを記入するらんが設けられていることもありますが、これを毎年転記するのはけっこう面倒で、このあたりはシステム手帳の長所を感じる部分です。しかしながら、ちょっと工夫することで、ここを毎年毎年転記するわずらわしさから逃れることは可能です。それは、パソコンでパーソナルデータを両面印刷した用紙を折って、綴じ手帳の表紙カバーにはさんでしまえばよいのです。



たとえば私の場合は、髙橋書店の「リベルプラス1」という薄手の手帳を愛用していますが、B5判横三段組で印刷し、少し余白を切り取って、三つ折りにして表紙カバーに差し込むと、ちょうどぴったりなのです。写真ではぼかしを入れていますが、実際はここにびっしりとデータが入っています。



ここで、表面の1段目は空白とし、差し込み用に使います。2段め、3段目はパーソナルデータを印字するスペースです。裏面の4段目、5段目もパーソナルデータを印字するらんで、6段目は1段目の裏で、挿し込み用に空白とします。

ここで、印字するパーソナルデータとしては、

  • 本人氏名、郵便番号、住所、電話番号、生年月日、年齢、血液型など
  • 家族氏名、生年月日と年齢、血液型など
  • 自動車の登録番号、車種・車名、年式、車台番号、保険証番号など
  • 銀行やゆうちょ、農協等の口座の記号、番号、基礎年金番号、健康保険番号
  • 主な履歴事項
  • 図書館やクロネコメンバーズなど各種登録IDとパスワード
  • メールアドレス、メールサーバの設定関連データとパスワード
  • ブログ関連の設定データ、パスワード
  • 新聞等のWEBサイトの登録メールアドレス、ID、パスワード

などです。

手帳はうっかり忘れたり落としたり、他人の目に触れる可能性もありますので、パスワード等の機微な情報はナマのまま記録しておくのではなく、一定のルールで自分はわかるが他人にはわかりにくくしておきます。実際はパソコンで作っていますので、もし万が一、ウィルス等の感染でデータファイルが外部に漏洩したとしても、肝心のところはわからないようにしています。新年になって追加や変更になったところがあれば、該当部分だけを手直しして更新印刷し、古いものを破棄すれば良く、かなり重宝しています。とくに、年末控除だとか通勤届だとか扶養届だとか、まとまって書類を書かなければいけない年度末・年度始めなどに、大いに役立ちます。

こんなふうにすると、綴じ手帳でもパーソナルデータだけを新しい手帳に移すだけで良いので、システム手帳のパーソナルリフィルのような運用ができます。

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自社純正インクカートリッジも誤認したらしい件のその後

2021年01月19日 06時01分47秒 | コンピュータ
年賀状の印刷でキャノン社のインクジェット方式カラープリンターを愛用していますが、交換したインクカートリッジが純正品なのに「純正品を使ってください」というエラーになって印刷できない件(*1)、メーカーのホームページから「サポート」「メールでのお問い合わせ」「インクジェットプリンター」「メールでのお問い合わせ」とたどっていき、メールフォームから氏名とメールアドレス、製品機種名、メーカー名、OS、アプリケーション等を記入した後、現象を説明して送信したところ、メールで連絡がありました。送信したのが平日の朝でしたので、その日のうちに連絡があり、対応することができました。

当方の対応できた内容は、

  • 問題のインクタンクはポリ袋に入れて着払いでお客様相談センターに送付
  • その際、メールにあった問い合わせ番号を記載する
  • インク外装箱、購入時のレシート等があれば、とのことでしたが、すでに廃棄していたのでその旨を記載
  • 問題の生産ロットを特定する上での情報にはならないだろうけれど、一応、購入した店舗の名前を付記

というものでした。で、ゆうパックで「お客様相談センター」に送付しましたが、宛先はなんとお隣の秋田県でした。てっきり東京の本社あて送るのかと思っていましたが、確かに田舎のほうが土地が安いからなあ。直接的にお金にならない業務のコストを考えると合理的なのかもしれませんけどね〜(^o^;)>poripori

(*1):自社の純正インクカートリッジも拒否するのかい?〜「電網郊外散歩道」2021年1月

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山響第289回定期演奏会で芥川也寸志、プロコフィエフ、ベートーヴェンを聴く

2021年01月18日 06時01分51秒 | -オーケストラ
日曜の午後、妻と二人で、山響こと山形交響楽団の第289回定期演奏会に出かけました。少し早めに出かけて駐車場を確保、駅ビルで少し買い物をして、山形テルサホールに向かいました。このあたり、駐車場や交通の便が良いホールの立地の大切さを感じます。建物内に入ると、まず手指消毒、チケットの半券の裏に氏名と電話番号を記入して自分で「もぎり」パンフレット等も自分で取ります。本日の座席は二階席の正面ほぼ中央、文句なしです。お客様の入りは最前列を除きほぼ埋まっていますので、まずは通常どおりでしょう。

さて演奏会ですが、本日の曲目は次のとおり。

  1. 芥川也寸志:交響三章
  2. プロコフィエフ:ヴァイオリン協奏曲 第2番 ト短調 作品63
  3. ベートーヴェン:交響曲 第7番 イ長調 作品92
      阪哲朗 指揮 山形交響楽団、辻 彩奈(Vn)

このうち、1曲めの芥川也寸志さんの曲は、初めて聴きます。芥川龍之介の息子で三男だとか、N響アワーの司会者だったとか、ダンディなオジサマでベストドレッサー賞の常連だったとか、そんなような雑学は知っていても意外に作品は聴いていないもので、文字通り初体験です。

ステージ上の楽器配置は、中央左から、第1ヴァイオリン(8)、チェロ(5)、ヴィオラ(5)、第2ヴァイオリン(7)、左手奥にコントラバス(3)の対向配置です。正面奥にフルート(2)、オーボエ(2)、その奥にクラリネット(2)、ファゴット(2)、その奥にホルン(4)、トランペット(2)、最奥部にティンパニとトロンボーン(2)、ティンパニの左にバスドラムとスネアドラム、その反対側、ヴィオラと第2ヴァイオリンの右手奥にピアノが据えられています。

第1楽章:カプリッチョ、アレグロ。ファゴットの音から始まり、クラリネットへ、フルートから弦、さらにピアノも加わって賑やかにカプリッチョ風に。リズムがいきいきとしていて自動車のクラクションのような音があったり響きも面白いです。第2楽章:子守唄、アンダンテ。ファゴットが奏でる子守唄がクラリネット等管楽器や弦楽で変奏されていくうちに哀感を持った音楽になっていく、一種独特の緩徐楽章です。第3楽章:フィナーレ、アレグロ・ヴィヴァーチェ。一転して活力ある元気いっぱいの音楽に。ピアノも加わり、エネルギッシュな迫力があります。戦争が終わって軍楽隊から音楽学校に戻った23歳の青年作曲家が1948年に完成させた、喜びや悲しみをストレートにぶつけたような音楽といえばよいのでしょうか、なかなか魅力的な曲ですね〜。

2曲めは、大好きなプロコフィエフのヴァイオリン協奏曲第2番(*1)です。楽器編成は、弦楽が 8-7-5-5-3 の対向配置、Fl(2)-Ob(2)-Cl(2)-Fg(2)、Hrn(2)-Tp(2)、バスドラム、スネアドラム、シンバル、トライアングル、カスタネットというもので、カスタネットというところがスペイン演奏旅行の完成と初演が影響しているところでしょうか。

ステージ上に青のドレスの辻彩奈さんが登場、第1楽章:アレグロ・モデラート、独奏ヴァイオリンの低い音で始まりますが、この始まりの旋律でぐいっと音楽に引き込まれます。オーケストラも、時折チェロとコントラバスがドスのきいた低音を響かせるだけでなく、どこか船の霧笛のような響きも聞こえたり、ミステリアスな雰囲気と緊張感を持った音楽です。第2楽章:アンダンテ・アッサイ。弦のピツィカートの中、独奏ヴァイオリンが叙情的で優しい旋律を奏でます。ヴァイオリンの音が、まるでステージからホールの上方に上がっていくような風情。いいなあ。このあたり、奏者も至福の表情。ところで、CDで聴いているときは何の音かわからなかった豆腐屋のラッパみたいな面白い音、あれはトランペットのミュート効果だったのか! 実演だからわかる発見です。第3楽章:アレグロ、ベン・マルカート。ロンド風のところにはカスタネットが繰り返し効果的に入り、バスドラムが腹にこたえるドスのきいた音で迫る、エネルギーに満ちた迫力あるフィナーレです。いや〜、今回のゲスト辻彩奈さんの演奏、素晴らしいです! 大好きな曲を、ほんとに堪能しました。

そして、聴衆の大きな拍手に応えて、アンコールを。

J.S.バッハ 無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番
       III ロンド風ガヴォット

生真面目というよりはむしろちょいと小粋なバッハでした。良かった〜!



ここで、20分の休憩が入り、後半はベートーヴェンの交響曲第7番です。年配者の曲目解説だと、ワーグナーが言ったという「舞踏の〜」などという紹介があるのでしょうが、今や「ほら、あの、のだめカンタービレのテーマソングだよ!」と言えば通じてしまうというところがすごいです(^o^)/
で、ある時期にはものすごい人気で、「運命」よりも頻繁に演奏したのだそうな。演奏する側から見れば、一種、食傷気味のところがあったのかもしれませんが、あいにくこちらは遅れてきた「のだめ」ファンですので、そんなに食傷するほどには聴いていません(*2)し、直近の演奏会は2016年6月、鈴木秀美さん指揮の第253回定期演奏会(*3)以来ですからもう5年も前のことです。阪哲朗さんがしなやかに指揮する「第7番」はどうか、興味が持たれます。楽器編成は、Fl(2)-Ob(2)-Cl(2)-Fg(2)、Hrn(2)-Tp(2)、Timp、8-7-5-5-3 の弦楽5部、対向配置、というものです。もちろん、ホルンとティンパニはナチュラルタイプ、ティンパニもバロック・ティンパニです。

第1楽章で、フルートが導いてやがてのだめのテーマが爆発するところ、何度聴いてもいいなあ! 第2楽章:ヴィオラとチェロが重なる響きがいいなあ。まさに堂々たる歩み。そういえば、映画「英国王のスピーチ」で緊張高まる世紀のスピーチの場面が、たしかこの曲だった。第3楽章:某作曲家がテレビの「N響アワー」で紹介した「だーめよ、だーめよ、もうだめだわ〜」が忘れられず、どうしても連想してしまうのだけれど、Timp. の連打が抜けの良い音を聞かせ、快感です。第4楽章:思わず興奮するような、たたみかける音楽、「のだめ」の画面を彷彿とさせる熱狂的なフィナーレです。

今回も、良い演奏会でした。冬の夜道を自宅に帰る車中で、妻と二人、「良かったね〜」「また来たいね」。ほんとに、新型コロナウィルス禍の渦中にあって、オーケストラの定期演奏会を楽しめる山形の現状に感謝しなければいけません。



(*1):プロコフィエフ「ヴァイオリン協奏曲第2番」を聴く〜「電網郊外散歩道」2009年2月
(*2):ベートーヴェン「交響曲第7番」を聴く〜「電網郊外散歩道」2009年9月
(*3):山形交響楽団第253回定期演奏会でメンデルスゾーン、ハイドン、ベートーヴェンを聴く〜「電網郊外散歩道」2016年6月

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NHK「立花登 青春手控え2」第2回「幻の女」を観る

2021年01月17日 06時01分47秒 | 映画TVドラマ
土曜の夕方、食事時にNHK-TVで「立花登・青春手控え2」第2回、「幻の女」を観ました。グレた職人・巳之吉がはずみで人を殺し、小伝馬町の牢送りになっています。これまで巳之吉の境遇は不遇なものでしたが、たった一度、少年時代におこまという女から好意を寄せられ、お守りをもらったことがありました。親方からそろそろ世帯を持ったらどうかとすすめられたとき、巳之吉はおこまの行方を探したのだそうです。牢医・立花登は巳之吉の頼みでおこまの行方を探しますが、おこまは亡くなった親の借金を返すために職を変え悪事に手を染め、今は小伝馬町の女牢に入っていました。いよいよ島送りになる巳之吉に、登は行方はわからなかったと告げます。巳之吉は登に感謝して行きます。女牢でおこまに会った登は、巳之吉の境遇を伝えます。おこまは、自分が牢に入っていることを巳之吉は知っているのかと問い、知らずに行ったと伝えられて泣き崩れます。

もし、もう少し境遇が違っていれば、違った運命がありえたのではないか。転落した不幸な男女にはそんな悔恨があったのかもしれません。世の中、自己責任とばかりは言えないものがあることは確かです。原作者である藤沢周平の描き方(*1)には、不幸な人々に寄せる温かな視点があります。

(*1):藤沢周平『風雪の檻・獄医立花登手控え(2)』を読む〜「電網郊外散歩道」2007年9月



19時からは、山響第289回定期演奏会のライブ配信を観、聴きました。本日はナマ演奏を堪能する予定。

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