「 九州 ・ 沖縄 ぐるっと探訪 」

九州・沖縄・山口を中心としたグスク(城)、灯台、石橋、文化財および近代土木遺産をめぐる。

福岡県中間市 「 八幡製鐵所水道施設 」

2014-04-16 04:57:41 | 近代化産業遺産・土木遺産











































































鉄鋼生産には、冷却、洗浄、蒸気源、熱処理等、多量の水が消費される。
鋼材1トンを生産するに必要な水の量は約150~200トンにも達する。
その内訳は八幡製鐵所の場合、淡水の原水8%、戻水74%、海水18%である。
遠賀川、紫川、河内、畑貯水池を水源とする原水は、
貴重品として製鐵所の中を約10回循環し、再利用されていた。
製鐵所にとっての水は人体における血液に例える人もいるくらい必需品だった。
製鐵所拡張の歴史は、また水源確保と送水のための水道施設拡張の歴史でもあった。


創業時の水源設備
製鐵所の創業期、板櫃川を水源とする大蔵貯水池が明治33年6月に竣工、
また山ノ神渓水 ( 大谷IC上部 ) を水源とする通称・六角池が明治34年1月に完成。
集水された水は、製鐵所構内の深谷 ( 東田記念高炉東側一帯 ) 、井上 ( 〃西側 ) 、
および高見 ( スペースワールドのスペースシャトル付近 ) の各貯水池に送水、貯水された。

これら創業期の水道施設は、その後製鐵所拡張等にともない埋め立てあるいは解体され、
当時をしのばせる施設は残っていない。
余談ではあるが、大蔵貯水池氾濫の懸念に対して、製鐵所は下流域の大蔵・槻田地区の
土地を買収することになり、その買収地が現在の高見地区である。


遠賀川水源と水道施設
明治39年に帝国議会において鋼材年産18万トンを目標とする第一期拡張計画が承認され、
その一環として遠賀川を水源とする水道整備に着手し、明治43年に竣工した。
この事業は遠賀川より取水、石炭ボイラー8基によって汽動ポンプ4基を駆動、
毎分29立方メートルの水を上の原の貯水池に揚水、
製鐵所近くに設けられた鬼ヶ原調整池に自然流下で送水するもので、
取水地から鬼ケ原までの間11.4キロに用地を買収、28インチの鋳鉄管が埋設された。
最初は取水量も少なく本格的な取水堰は必要なかったが、
昭和5年に製鐵所洞岡地区の各工場の操業開始に備え、取水量の増大を図るため、
現在の可動堰が建設された。
この堰には筑豊の石炭輸送の担い手であった川艜 ( かわひらた ) の航行のために、
パナマ運河方式の船通しが設けられた。

昭和26年に電動ポンプに切り替えられ、汽動ポンプやボイラー、
ポンプ室を特徴づけていた煙突も解体されたが、
建屋本体は現在も当時の物が使用されている。


紫川水源と水道施設
大正10年4月、官営八幡製鐵所は東洋製鐵と設備借入契約を締結、
同社の戸畑工場を戸畑作業所として包含した。
この時、大正8年完成の沈殿池とポンプ場等からなる紫川の揚水設備を継承し、
昭和7年には取水量増強のために遠賀川水源を同形式の可動堰を建設した。
水源地から戸畑構内mで7.7キロを当初は500mm木管で送水していたが、
昭和8年以降数次にわたり鋳鉄管および鋼管への敷設替えが行われた。
ポンプ場建屋と可動堰は当時の物が使用されている。


養福寺、河内貯水池と水道施設
大正5年に帝国議会において鋼材65万トン生産を目標とする第三期拡張工事が承認され、
遠賀川水源の調整池機能を増強するための養福寺貯水池、
そして新たな水源として河内の両貯水池が築造され、ともに昭和2年に完成した。
以上の水道施設に昭和33年には遠賀川水源系統に北九州市の畑貯水池を水源とする
送水路が加わった。
これら水道施設については何度も近代化の改修が行われてきたが、
基本的な系統は変わっていないのが現状である。



大分県中津市耶馬溪町  「 雨の中を檜原山へ向かう 」

2014-04-16 04:56:41 | 探訪 ・ ドライブ






13日の日曜日、雨の中を檜原山へ向かった。
県道・豊前耶馬渓線から約5キロの林道が続く。
車1台がやっとの幅の道をひたすら上った。
雨でなければ、絶景が望めたのだろうが、
雨雲で煙る中のドライブも棄てたものじゃなかった。




熊本県美里町 「 耳取橋 」

2014-04-16 04:55:41 | 熊本の石橋



1mもない径間のアーチ







上流側にある水の落ち込み口







耳取橋の案内板




所在地 / 熊本県美里町三和
架橋 / 不明
石工 / 不明
長さ / 不明
幅  / 不明  高さ / 不明


耳取橋は、用水路から水を引いて3台の水車を回し、
その水を川に流すために造られたという目鑑橋である。
小さいながらも国道から見つけることが出来るので、
探訪に手間がかからずに良かった。


耳取橋へのアクセス耳取橋へは、松橋インターより国道218号線を
旧砥用町の小夏歩道橋より200mくらい行った右側にある。
右に入る反対側に理髪店がある。
駐車は、橋の入り口に1台くらい止めるスペースがある。