クーたんとココ君のお家

燕尾服を着た女の子クーたんと神戸から来たやんちゃ坊主ココ君の小さなドラマ。

クーと出会わなかったら

2007-07-20 05:18:08 | Weblog
ぼくは50代なかばまで、猫については無知であった。無知どころか、偏見さえ持っていた。ぼくが子供の頃の猫と言えば、自由気ままに、家の中も外も行き来し、泥足のまま家に入ってしまう、というのが普通の飼い方であった。それがたまらなく、不潔だと思い込んでいた。勤め先にFさんと言う、猫ちゃん大好きな女性が居る。仕事の合間の雑談で、自分の家の猫の事を良く話すが、当時は、適当に聞き流すだけであった。今は違う。猫ちゃんの近況を良く話している。
クーは一晩中車庫で泣いた後、仕事に行く息子の後を付いて行きそうになった。その時初めてぼくは、自分の意思で子猫を抱き上げた。前の日息子がこの子猫と遊んだ事は全く知らなかった。後追いすれば、表通りで車の餌食になってしまうのは、目に見えていた。この日ぼくが息子と一緒に玄関先に出たのは、前記のような無知であり、偏見を持っていたからだ。しかし、抱き上げ、顔を見ると可愛かった。クーは手を、僕の腕にチョコンと掛けた。瞬時に心は変わった。「このオチビなんて可愛いんだろう」と。信仰を持つ僕は、この時神様の力が働いたと思った。
神様は、同じく無知の家内にも力を示された。ニャンコさんへの偏見は、こうして瞬時に消え去ったのである。
クーと出会わなかったら、僕達夫婦はニャンコさんの持っている魅力を、生涯知らなかったであろう。猫の素晴らしい魅力を、身体で示してくれた、クータンには感謝している。