クーたんとココ君のお家

燕尾服を着た女の子クーたんと神戸から来たやんちゃ坊主ココ君の小さなドラマ。

たま駅長11億円の経済効果

2008-10-04 06:53:06 | Weblog
昨日3日の東京新聞夕刊11面左隅の“ライトアップ”と言うコラムに、和歌山電鉄貴志駅のたま駅長の経済効果に付いて、写真入りで掲載されていた。たま駅長のもたらす経済効果と言う、ユニークな研究・調査をされたのは、関西大学大学院教授の宮本勝浩師だ。同師によれば、昨年1月から1年間の経済効果は、総額11億円にもなると言う。和歌山電鉄の旅客数は、約5万5千人増加し、運賃収入では約1千5百万円増えた。写真集はじめ関連グッズの売り上げも2千7百万円あったとのことである。その他にも、隣の県都和歌山市へも観光客の入込が増加したようだ。
この和歌山電鉄は、元南海電鉄のローカル赤字線で、南海にとってはお荷物路線だった。廃止寸前のこの貴志川線を、岡山市の路面電車等を経営する、岡山電気軌道が買い取ったのだ。この会社は社長はじめ社員がアイデアを出し合って、乗って頂く電車を走らせる事でも、鉄道人やファンに知られている。
和歌山に送り込まれた重役や社員は、乗って頂ける電車を目指し奮闘し、運行の合理化の他、地元特産の苺を社章にし、苺電車、子供も喜ぶおもちゃ電車に、旧南海から譲り受けた車輌を改造した。終点の貴志駅では、隣で何でも屋さんを経営する一家の猫ちゃん一家が一緒に暮らし、駅構内で遊んだり、木製の改札ラッチの上で昼寝をしていた。このニャンコ一家に注目したのが、電鉄のアイデア社員の方々であった。元気の良いたまちゃんを駅長にし、母と兄弟ニャンコを助役として、駅や車内ポスターで売り出した。そして、日本だけでなくフランスでも紹介され、猫に惚れた人なら、1回は見たいと思うようにさせたのだ。さぞ南海電鉄は悔しいと思うが。
この貴志駅の近くに、地元の紀ノ川市、和歌山市、農協と和歌山電鉄が共同で、特産品販売所を作り、その中の一画にたま駅長コーナーを作れぬものかと、今夏で掛けた時に感じた。建物は豪華なものでなくても良い。仮庁舎等に使われたプレハブの再利用で充分であると思うが、如何であろうか。因みにたま駅長一家は日曜日はお休みである。