ひとり紫苑・プチプラ快適な日々を工夫

書籍「年金五万円が教えてくれたお金の向き合い方」「あるもので工夫する楽しい節約生活」は9万部。工夫の毎日は続く。

群ようこさんのきものと「欲と収納」

2014-02-22 19:36:15 | きもの新陳代謝

 


きものを着始めた頃には、

いろんなきもの関係の本を読みました。

そのなかでも面白かったのは、

群ようこさんのきものの本、

「きものが欲しい!」(角川書店)と

「きもの365日」(集英社文庫)でした。


P2211714

篠田桃紅さんとの対談・

どちらのきものも素晴らしい~。

「きものが欲しい!」より

 

 

きもの好きの方にはおなじみのこの二冊、

どちらも尋常ならざるきものへの愛!

を描いています。



「きものが欲しい!」は、

「三十分、五百万円お買い上げ」事件やら、

母親にねだられて(逆ではない!)、

稼ぎのほとんどをきものに費やしたことが描かれていて、

読むこちらもワクワクヒヤヒヤ.




そして「きもの365日」は、なぜか毎日きものを着て過ごそうと決心した群さんの奮闘記。



すごいなあ、と感心しながらも、

こちらは「何月何日何を着る?」と

迷ったときの参考にしております。



さて、あれから何年か経ち、

先日書店に立ち寄ったら、

群さんの「欲と収納」(角川文庫)という本が。



おお、「ものを捨てる」世の中の傾向に従って、

群さんも整理をし始めたのだな、

あの膨大なきものをどう整理するんだろうと,

早速購入。


P2211719


まず、母親が購入した「伊兵衛工房」!やら

総刺繍の留袖やら、

「~買うものを選ぶというより、

買わないものを選ぶのである」

というくらい買った、買った、

買ったきものの数々。



そんな母親は脳溢血で入院、

弟から整理してほしいと送られてきたきものは、

「ドラム缶」ほどの大きさの段ボールが4個。

それらのきものはといえば、

「~多くがカビだらけ」という惨憺たる状態。

それを泣く泣く捨てていって、

それでも残るものはどうする??

そして「プロのおおよそ1・5倍」

くらいある自分のきものはどうする??

 



群さん、還暦を過ぎて整理の段階に入ったようですが、

「きものはなかなか捨てられない」

質、量とも雲泥の差とはいえ、

「わかるわあ、その気持ち」

「~~着物の整理は一歩も進まないまま、

夏は終わろうとしていた」



ダメでしょう、それじゃあと、

ツッコミを入れたくなりますが、

まあ、整理しようという気持ちだけは

がよ~くわかります。


本は、きものだけではなく、

洋服やら本やらの整理も載っていますが、

こちらはまあ流し読み~。


しかし、先日観た「ウルフ・オブ・ウオールストリート」の

キャッチ・フレーズは「欲・稼ぎ、欲・遊び」でしたが、

群さんも、「きものを買うために働こう」と

頑張った日々があったわけで、

いい「欲」は活動の原動力と言えるのかもしれません。

元気ないと、

「きものが欲しい!」なんて思えませんから。



そう考えればきものの残骸も、

すべてエネルギーに転嫁したあとの

燃えカスともいえるわけで、

わが身のバイタリティあった日々の形骸だと、

いきなり愛しく思えたりします。

欲にもお金にも限りがある我々一般人は、

「欲しいなあ」と憧れたり、

「でもやめよう」と我慢したり、

「えい、貯金を下ろして買っちゃえ」と

思いきったり。


そのときどきの揺れに

翻弄されながら日々を送っているんですねえ。

自分の枠に合った「欲と収納」のバランスを取りながら。

幸田文と沢村貞子の福分


そう思ってみると、

このそっけないタイトルがとても奥深い(?)

ものに思えてきます。


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コメント (4)
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