カンチャン狂騒曲

日々の事をあれこれと、大山鳴動してネズミ1匹がコンセプト。趣味さまざまなどを際限なく・・。

被災したペットたち

2016-05-30 08:59:50 | 熊本地震
 購読している新聞の生活情報のコーナーにはほぼ毎日ペットを譲る旨の記事が掲載されていた。

 ところがここへ来て目立って多くなってきたのは、ペットを探していますという記事と保護していますという記事である。

 それも圧倒的に猫が多くて、地震で驚いて飛び出したものの帰り道が分からなくなったのだろう。

 なかには何日かしてひょっこり帰ってきたという話もある。

 積もる話も有る筈なのに人間と違って彼らは黙して語らない。

 我が家の冷蔵庫には「猫を探しています」のチラシが貼ってある。

 
 
 同じ町だが距離的にはかなり遠く、通常なら猫の行動範囲をかなり超えているが地震や家屋倒壊などという通常の事態を超えた大騒ぎの後だから、行動範囲は予測を超えている可能性がある。

 隣家には、猫が3匹いたので気になって訊いてみると、ちゃんと3匹ともケージに入れて避難したという。

 命からがら逃げ出した筈なのに、ちゃんと猫にまで目が届くとはさずがだなと感心してしまった。

 斜めになって我が家に寄り添う感じの隣家も、ここに来てその態勢を保持したまま土俵際で粘っている。

 避難した家人は近所の空き家を一時借り上げて猫と一緒に暮らし始めた。

 猫の目線でいうなら、馴染みの無い家に連れてこられ、やっと慣れた頃には新しく復興した家に連れて帰られていくことになる。

 避難所のペットコーナーで一括管理されているペットや、未だに見知らぬ場所で迷ったままウロウロしている猫たちより幸せではあるのだが・・・。


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日常を生きるということ

2016-05-28 09:53:04 | 日常あれこれ
  大きな災害が起きた現場で、何ヶ月か時には何年もたった後の取材などで「あの時から時間が止まっている」と答える場面を度々見聞してきた。

 一つには遅遅として思うように進まない復旧や復興に対しての思いと、大事な人や財産を失った喪失感などとともにその日を境に人生観さえも急激に変化してしまった自身の心の内を覗きながらの言葉なのだろうと思う。

 我が家の水道から水が出るようになって10日が過ぎ、風呂や洗濯が自宅で可能になってくると自力で室内外の補修などをしてみようという気になってくる。

 久し振りに菜園に行ってみると、キュウリがぶら下がっていたし、時期遅れに種芋を植えたジャガイモも芽を出しそれなりに成長をしていた。

 
 (キュウリ)
 
 (ジャガイモ)

 植物にとって大地の揺れは何であったのだろう。

 大地と共に生きるものの強さを今更ながらに感じてしまう。

 日常を取り戻すという言葉もよく耳にするが、震災後の今の生活も日常に変わりはない。

 地震の後水が出なくなった井戸は復旧したが、井戸の水位は毎日測り続けている。

 
 (井戸)
 
 中央部分の穴から重りを付けたヒモを垂らす単純な方法だが、それが今の日常になっている。

 内装も外装も自分で補修を続け、それを当面の日常としている。

 来るかもしれないと注意を呼びかけられている震度6弱程度の余震への怯えと、まだ立っている家への特別の思いが交差する。

 怯えと強がり・・・そしてやがてもう来ないだろうという油断も含めて日常はつづく。

 「銘水が玄関先で揺れている」

 
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罹災証明書を受領した

2016-05-26 21:10:33 | 熊本地震
 グランメッセ熊本で今回の地震の罹災証明書の交付が5月20日から始まった。

 概ね被害の大きかった地域から順に交付が始まって昨日(5月25日)から自分達の地域が始まったのだが、通常初日は混雑するので2日以降に行くことに決めていた。

 交付受付1時間前に行って整理券を貰った。

 番号は477番で、この番号辺りなら午後3~4時頃受付になるだろうという係の説明で、一旦家に引き揚げて残っていた外壁の補修をすることにした。

 31度の炎天下の作業はさすがにすこしこたえた。

 昼食後午後2時半に家を出てグランメッセに向かう。

 
 (グランメッセ熊本)

 産業展示場として広い駐車場を有する立派な建物なのだが、かなしいかな地震でガラス等が割れて立ち入り禁止。

 ただ駐車場が広いのとアクセス道路が比較的被害を受けていないので今回の地震では一つの拠点になっている。

 避難している人達もかなり少なくはなったようだが、この猛暑を木陰などにテントを立てて凌いでいる。

 罹災証明の交付は仮設のテントの中で行われている。

 
 (罹災証明書交付所)

 整理番号が700番をもって、その日の受付は終了する。

 全壊・大規模半壊・半壊・一部損壊と区分されていて判定によって受けられる支援内容などが決まる。

 そのため結構粘る人もいて、長い人は1時間近くも話し込む。

 それでも判定に不服がある場合は、別途調査員が訪問して再度細部を検査することになる。

 ちなみに我が家は一部損壊、我が家の方に倒れるおそれがあるという隣家は全壊の判定を受けた。

 まだこの後強い余震も予想されるそうだが、一刻も早く倒れかかった家屋の処置が安全に行われることを祈るのみ。

 
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門の回りを補修してみた

2016-05-24 21:13:34 | 熊本地震
 今日の補修箇所は門柱・門扉・それと玄関までの敷石である。 

 それに車庫のブロックの割れた奴をそのままパズルのように接着して積み直すことにした。

 
 (崩れかけた門柱)
 
 (めくれ上がった敷石)
 
 (崩れた車庫のブロック)

 さて、ほぼ一日かかった作業の出来具合は・・・・・ジャジャン!

 
 (補修完了した門柱・門扉・敷石)
 
 (破片をあつめてセメントでつなぎ合わせたブロック)

 補修していない箇所より、かなり見劣りはするものの一応DIYの作業としはまあまあの出来であると思う。

 ただし、「3ヶ月以内に震度6弱程度の余震があるおそれが有る」という気象庁の予報が当たったら壊れる程度の強度である。

 門扉は取り外して開閉が出来るように補修したが、門扉の高低差は地震の影響で左右の門柱の高さが基本的に地盤から変わったので修正できなかった。

 
 (左右の高さが違う門扉)

 門を出入りする度に、地震とその後の作業をずっと思い出すことになるのだろう。

 
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震災の後にホタルが・・・

2016-05-22 09:16:40 | 熊本地震
 毎日井戸の水位を計測するのが日課になってしまったが、ふと横をみるといつの間にかアジサイの花が開きかけていた。

 
 (開きかけたアジサイ)
 去年のブログにはアジサイの花と共にホタルが舞い始めたと書いている。

 町民グラウンドの横を流れる用水路に例年ホタルが飛ぶので今年はどうだろうかと様子を見に行った。

 毎年決まって現れる場所には1匹も見つからなかった。

 地震で道路が陥没し用水路の水が増えたような錯覚を覚える、そういう風景になっていた。

 諦めかけて例年は現れない南側に廻ってみるとなんとホタルが飛んでいた。

 
 
 (用水路のホタル)
 乱舞とはいかないまでも、ホタルたちは場所を変えて舞っていた。

 命の継続の問題だから、地震などに負けてはいられないと言わんばかりの様子だった。

 空には明る過ぎてはホタルが困るだろうと思ったのか、月もおぼろにボンヤリと顔を覗かせていた。

 
 (朧月)

 ナイターをする人もウオーキングをする人も、ましてや見に来る人とていない静かな夜に、ホタルたちは無音の小さな光のショーをくりひろげていた。

 

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家の補修はDIY

2016-05-20 17:39:29 | 熊本地震
 屋根にブルーシートをかける応急対処で2ヶ月待ち、瓦を着せ替えるとなると1年以上後のこと。

 そんな話を聞くと、今年の梅雨はどうなるのということになる。

 隣の家が我が家の方向に倒れるおそれがあるという以外、ブロック塀全壊は別として取り立てて困ることはない。

 しかし、風呂のタイルが剥がれて入浴に支障があるとか、リフォームして半年なのにクロスが破れてみっともないとか、小さな問題はいろいろある。

 あまりにもささやか過ぎてどの工務店も取りあってくれない。

 そこで自分で補修をすることにして、ホームセンターから「セメント」「クロス補修材」「タイル」「各種接着材」などを購入してきて、早速昨日から作業を始め、概ね2日掛かりで屋内は80%仕上げた。

 
 (浴室の剥がれたタイル)
 壁と床、天井と壁の接合点などの剥離、落ちていなくてもブカブカに緩んだタイルなどが約50数枚あった。

 
 (ほぼ完成した風呂場の補修)
 とにかくタイル貼りは簡単なようで難しい。

 目地やコーキング剤の取り扱いは要注意で、道具の後始末も適当にやると洗い流した目地などは排水に沈殿する。

 接着材などが乾くまでの間は、クロスの補修をやる。

 
 (破れたクロス)
 このような状態が一部屋に数カ所あるので、一部屋ごと順に補修していく。

 
 (補修完了のクロスの破れ)
 私的にはクロスの補修の方が楽だった。

 ただし天井はかなりきつい。特に吹き抜けの天井は梯子が届かないので当分先送りとする。

 これで風呂もあと一日くらい乾かせば洗い場を使うことができるようになり、普通の入浴シーンを展開できるはず。

 知り合いが水道屋さんが来ないので、自分で修理したと電話して来たことに端を発してのにわか工務店だったが、出来映えはまあまあと配偶者の評価はかなり高い。

 さて、明日からは家の外壁や車庫の床のコンクリートの亀裂の補修にかかることにする。

 既にモードは工務店モードに切り替わっている。

 
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待ちに待った水道の復旧

2016-05-18 10:08:34 | 熊本地震
 2016年5月17日は記念すべき日になった。

 地震から33日目に水道の水が出るようになったのだ。

 給水所往復が日課になっていたし、1ヶ月が過ぎると給水ポイントが統廃合され彼方此方と水を求めてうろついた。

 蛇口から出る水を見て、当たり前と思っていた水道の有り難さがよく分かった。

 
 
 (ビフォー)
 
 
 (アフター)
 タイルが剥がれたりして入浴動作には制限を受けるが、取り敢えず風呂桶の中でシャワーを浴びたり洗濯機が使えるようになったのは真に喜ばしい限りである。

 細部は不明だが、家も外見だけは幸いにも数カ所の壁のヒビ程度で済んだので、ライフラインの三要素が復旧すれば何とか生活には困らない。

 家の内・外はまだ整理も補修も出来ていないが、家を失って避難所生活を続けている人達を思えば天国なのである。

 給水所のタンクの水やペットボトルの水も節水のため大事に使い、最後の1~2箱は非常用として備蓄しておこうと思っている。

 「立ち上がるここにしかない身の置き場」

 
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熊本地震「益城なう」

2016-05-16 09:25:09 | 熊本地震
 2度目の震度7が襲ってきたのが今日の午前1時過ぎだったから、丁度1ヶ月が経過したことになる。

 長い1ヶ月だったのか、あっと言う間の1ヶ月だったかの感じ方は千差万別だろう。

 報道機関の報道の半減期というものがあるそうだが、概ね1週間が半減期になるそうで阪神淡路・新潟中越震災などと同じく熊本地震もその例に漏れないらしい。

 今でも危険で近寄れないところもあるが、どうにか徒歩か小さな車なら通れるまで回復した地域を歩いてみた。

 
 (両側から崩落した瓦礫や中に浮いている家々)
 
 
 (倒壊した家々)
 
 (車が無かったら道路に倒れそうな建物)

 私の撮影要領と同じく、テレビの映像等も道路沿いのものが多いので一部分か線的な映像表現になってしまう。

 しかし実際には特定の地域は、面的に全滅していて映像が伝えるものとは大いに異なる印象を受ける。

 ヘリ映像でブルーシートが沢山見えるが、実際の倒壊地域はブルーシートなどかかってはおらず、上空からは普通に屋根付きの家に見えても、実際は真っ直ぐ下に潰れた家も多いし、2階部分は原型をとどめていてちょっと見には分からないものもある。

 今日は朝から雨が降っている。

 期待していた水道屋さんも作業が出来ず、復旧作業は明日以降になってしまった。

 近くに2箇所有った給水所も無くなって、車に水缶を乗せて出かけることになる。

 報道は半減期をとっくに過ぎてしまって久しいが、さすがに給水所までが半減期を迎えるとは・・・。

 まあ、風呂や洗濯・炊事の水くらい自己責任ということで頑張ります。

 今日の正午から、今回の地震で亡くなられた方々のご冥福を祈って全町で黙祷を捧げます。

 
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井戸の水が出た!

2016-05-13 09:21:22 | 熊本地震
 我が家には庭の井戸から汲み上げて庭の散水や洗車に使っていた小さなポンプがある。

 
 (自家水用のポンプ)

 地震の翌日に茶色く濁った水が10リットルほど出た後、まったく出なくなってしまった。

 井戸の蓋を開けて点検して見ると水は貯まっていて石を落とすとチャポンと涼しげな音が返ってはきたのだが。

 非常用のために残して置いた井戸が未曾有の非常時には役に立たないとはとんだ皮肉だ。

 せめて井戸の水が出てくれれば給水場からの水運びの量は半減する。

 飲み水や洗い物には適しなくとも、多少の濁りならトイレくらいには使えるからだ。

 そんな折、近所に水道の工事に来ていた夫婦の水道屋さんが近所の作業が終わったら様子を見てくれることになった。

 点検の結果一箇所汲み上げ側の配管に不具合があって修理したが治らず、更に井戸の蓋を開けて水位と水量などを点検の結果水は豊富にあることが分かった。

 問題は井戸の中央部に更に1メートル程の深さに直径10センチほどの穴が掘られていてそこから取水しているのだが、地震で崩れて取水口が汚泥に覆われ取水不能になっているとのこと。

 こういうことは、昔ながらの井戸の工法を知った年取った水道屋さんでないと分からない。

 結局、従来の取水要領を止めて1.5メートルほどある水深の中間よりやや下の辺りまで上げて取水することになった。

 
 (取水位置を変えた井戸)

 誘い水を入れてポンプの電源を入れると、当初はコーヒー色の水が出始めやがてコーヒー牛乳風に変化し20分ほどすると、トイレの水程度なら使用できそうな透明度になってきた。

 
 (出始めた井戸の水)

 暫く水を出しっ放しにして、水位を測ったら30センチほど下がっていた。

 この下がった水位が元に戻るようなら井戸として機能すると水道屋さんは言う。

 修理を終えた水道屋さんに、工事代金を尋ねると「まだ水位がどうなるか分からない。水は出ないのに工事代金は取られるじゃ申し訳ないので、様子を見て使える見込みがあればその時に代金は頂きます」と言い残して帰ってしまった。

 水位はヒモの先に重りをつけて水面に下ろし、重りが水面についてさざ波が立った位置でヒモに印を付けておけば、水位の上下は確認出来る。

 今朝は早速井戸の蓋を開けて、確認したら水位は元に戻っていたのでほぼ古井戸救出作戦は成功したようである。

 まだ多少透明度に欠けるが、トイレの水が不要になったため給水所から運ぶ水の量が半分以下になると思うと気分的に楽になった。

 あとは町の水道水が我が家の蛇口から出れば、風呂・洗濯が自宅で出来るという夢のような生活が可能になる。

 震災後1ヶ月、水との戦いはまだまだつづく。

 
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無駄な抵抗をしてみる

2016-05-11 10:56:29 | 熊本地震
 水道の元栓メータまでは来ているもののその先が損傷して水が出ない。

 元栓の直ぐ近くの直角に曲がる辺りの損傷は見つけて修理して貰ったが、その他の箇所で水漏れがあって水は出ない。

 
 (直角に曲がる部分の破損)

 取り敢えず来てくれた水道屋さんもその後音沙汰はない。

 建築の図面にも通常水道の配管等の経路図などはないそうで、新たに配管する方法が一番早いと勧められた。

 もうすぐ一月にもなるし、水汲みもかなり疲れてきた。

 
 (床下の配管)

 余震の恐怖心はあったが、床下の配管と漏水箇所を探してみた。

 水漏れの跡は見つからなかった。

 使わなくなっている緑色のガス管や、後から工事したエコキュートの配管はみつかるが肝心の水道元栓からの配管は見つからない。

 多分基礎部分の下を通って、壁の中を通っているので見えないのだろう。

 せめて地震に弱そうな直角に曲がる部分を家の外で探してみようと3ヶ所ほど試掘したが、直線部分のみでまだ曲がりの部分に出くわさない。

 
 (水道・井戸・排水等が交差する付近)

 地面の揺れで力の方向が変わる曲がりの部分で破損があれば、少なくとも救済の確率はかなり上がる筈なので取り敢えずあと1箇所は掘ってみるつもりなのだが。

 無常な雨が大雨警報・避難勧告付で降ってきて作業は中断を余儀なくされた。

 水道屋さんを探しながら、自分は地面に穴を掘ってみるという無駄な抵抗なのだが、せずにはいられない妙な心境だ。

 今後震度6弱程度の強い余震は十分考えられると専門家は言っているらしい。

 だとしたら何をしたって無駄な抵抗のようにも思える。

 ただじっと待つという選択肢しか無いのだろうかという思いが・・・ふと頭をよぎり・・空しい。

 
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