ついに、サツマイモ畑が完膚なきまでに荒らされ完食された。イノシシとの攻防は最終的にオイラの負けだった。害獣除けの自然薬剤も効かなくなっていたし、カモフラージュの防虫網も強行突破されて見事なまでにすべてのサツマイモが食べられていた。いつもだったら、数本は残しておいてくれたのに。
「余計な仕事をまたやりやがって」とブツブツ言いながらタラタラと片づけに追われる。サツマイモの茎を活かそうとは思うが、今はやる気が挫かれる。今年のサツマイモは諦めるしかない。今回は入手が難しい高価な「シルクスウィート」を手に入れたものだった。イモはまだ未熟だがその甘い誘惑がイノシシを誘ったのかもしれない。熱中症にならないよう一息ついたらすぐに氷で首のまわりを冷やす。
大まかな片付けが終わり、頭や首を冷やしたので夕方は気合を入れて向かいの落花生畑の防御にとりかかる。次に狙われるのはまさにここしかないからだ。昨日のうちに支柱を打ち込んで周りを固めたのできょうは防虫網をセットする。向かいの家の畑も里芋をやられたという。
安心するとまた急襲されるので、一週間ごとにカムフラージュは変えていかなければならない。近くのハンターによれば、15日過ぎになれば害獣駆除期間が始まるのでもうしばらくの辛抱だという。電気柵も有効なのはわかるができるだけ使わないでいたい。最近は猿軍団も暗躍しているという情報も流れている。いやはや今年は害獣との戦に翻弄される。