山里に生きる道草日記

過密な「まち」から過疎の村に不時着し、そのまま住み込んでしまった、たそがれ武兵衛と好女・皇女!?和宮様とのあたふた日記

死体から出てくる「死出虫」

2019-09-08 22:32:52 | 生き物

 わが家の夜の訪問者は蛾とバッタが首位を競っている。その中で、シデムシの仲間でいちばん大きい「クロシデムシ」(シデムシ科)がやってきた。シデムシは動物の死体を埋めてから卵を埋めつける。そのため、「埋葬虫」との別称もある。髭の先は太く膨らんでいるのも同定の手がかりだ。

         

 また、腹の先は前羽から飛び出しているのも特徴だ。黒光りして大きいので最初はカブトムシのメスかと期待してしまった。このように森を徘徊する掃除屋は無視・差別され続けている。本屋に行ってもカブトムシやクワガタムシの本はいくらでもあるが、シデムシやカメムシなどの本は皆無だ。売れるための本づくりは偏見や差別を生み出すのがここでもよくわかる。生物多様性とはいいながら目立たない生き物の市民権を得るのには時間がかかる。人間とくに少数民族や信仰問題と同じことが虫の世界にも垣間見える。   

コメント
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