山小屋でよく使われているバイオトイレをわが家でも使っている。糞尿とおが粉を混ぜて数か月後、畑の周辺に肥料としても利用している。そのおが粉が無くなってしまったのであわてて隣の地区にある製材所までいただきに行く。以前、製材所はおが粉の処分に苦労していたらしいが、最近はバイオマスエネルギーの原料として業者も採りに来るらしい。
空の肥料袋にスコップでおが粉を詰めていく。10袋ほどいっぱいに詰めたつもりだが、おが粉の山はなくならない。もっともっと、おが粉を活用していけばいいのにといつも思う。10年前、「おが粉はいい商品になるよ」と製材所に予告していたが、なかなかそこまでいかない。政府の自然エネルギーの動きはやっぱり遅々としてすすまない。原発に数兆円かけるくらいなら小さな製材所のおが粉をもっともっと活用してほしいと思うばかりだ。
肥料袋に詰め込んで車に積み込む。このおが粉の用途は、バイオトイレだけでなく、最近は生ごみにも混入している。どちらも畑の土壌改良と肥料にもなっている。
生ごみをコンポストに投入してからその上におが粉をかける。今までは土をかけていたが水分が無くならないので虫が湧いてしまったり、臭いも強くなる。そういうとき、おが粉を投入すると、水分を抑えられるし、臭いも吸収できる。
しかも、それらを肥料として畑に撒くとき、コンポストからネコに移し替えるのが今までより楽なのだ。今までは水分が多かったり分解が不十分だったりして、均等に撒くのができなかったが、それもこれで解決できた。
きょうはブルーベリーのまわりに撒いてみる。これはふつうの肥料を撒くのと変わらない。しかも、臭いがほとんど消えている。糞尿を下水に流さず、生ごみをゴミ出しせずに、エネルギーを使わないでしかも環境に負荷をかけずに処理できる。そのうえ、野菜や果樹の肥料にもなっているというふんだんの効果がある。おが粉をゴミとしか考えず効率だけで考えてしまうと失うものがあまりに多い。