わが家の周辺にふだん目立たない樹がいくつかある。そのうちの一つが「イボタノキ」(モクセイ科)だった。名前が面白いが地味な樹木だ。ここに来る「イボタロウカイガラムシ」が樹皮に分泌する「イボタ蝋」をむかしの人は活用していた。
名前のとおりの「イボ取り」「止血」をはじめ、ロウソク・艶出しなど効能は広い。頑健なので生け垣に使ったり、塩害・大気汚染にも強いということで道路樹にも活用される。今の時期には花の香りに惹かれる。
その丈夫さから「ライラック」の台木としても活用されている。よく見ると花の清楚な白がいい。実はネズミモチのような黒っぽい色になるが目立たない。葉はその場所によりまちまちな形なので種類の同定が難しい。これからもっと注目したいとまずは花瓶(ガラス瓶だけど)で花を愛でることにする。