相変わらず、ニラの花には蝶やハチや蛾などが蜜を食べにくる。その中でも、「ヒメハラナガツチバチ」が来ていた。花の蜜を吸ったツチバチのメスは土の中に入り、コガネムシの幼虫に卵を産み、孵化した幼虫はコガネムシの幼虫を食べて羽化し地上に出る、というサイクルがある。そのため、地上で低空飛行をしてコガネムシの匂いを嗅ぎつける行動をとる。コガネムシに寄生するので巣は作らない、という合理主義者でもある。
庭で縄張りを主張している「ダイミョウセセリ」もやってきた。まるで蛾のような小ささだ。名前だけは「大名」の羽織袴にちなんでいるようだが、名前負けしているといつも思う。
ジャノメチョウは日陰でよく見られるが、地味な模様が圧倒的。しかし、この「ヒメウラナミジャノメ」は明るい所が好きなようで、また、模様の浦浪もなかなかしゃれている。江戸小紋のようなデザインが気に入った。蛇の目も見方によっては、「8」の字に見える。
「ニラ」レストランは次々お客がやってくるが、あまりに小さい客が多くて老眼のジジには同定が厳しい。とにかく、野生化したニラにも役割があるんだということに感心する。