ぼんくら放浪記

Blogを綴ることによって、自分のぼんくらさを自己点検しています。

材木流しトンネルの入口

2014-10-06 05:00:00 | 田舎

8月に『古座川風土記』や『探検絵地図』に載っていた“立合の木材流しトンネル”を訪れたのですが、それは出口だけであって、入口はどの辺りにあるのかがすぐに疑問になったのですが、どちらの書物にも当然のように書かれていませんでした。二つの書物(片方はマンガチックな地図ですが)の情報源って同じなのか、それとも現在まで何らかの情報が残っている物を掘り起こしただけで、疑問を持って新たに調べてみるといったチャレンジ精神に欠けていたのではないかと思うけど、一方で私の持った疑問などはそうたいしたものでもなく、串本・古座川を訪れる人にとっては、わざわざ書く必要もない程度のものだと判断されていたのかも知れません。

       

でも、出口だけを紹介して入口は無視するなんて片手落ちだと思うし、観光客がわざわざ“立合の材木流しトンネル”などを見に来るとも考えられず、興味あって材木流しトンネルを訪れる人は出口を見たら入口も見たいと思うのです。といってもトンネルの出口から入って、どうなってるか分らないトンネルを遡ることは出来ません。

中津谷の滝を見た後、その足で一枚岩手前まで戻り、きっとあるだろう材木流しトンネルの入口を探しに行ってきました。明神橋から国道で立合トンネルの手前の旧道への道へ右折して駐車、そこからは歩きます。すぐに道は二股に分かれて、まっすぐ行くと旧の相瀬トンネル(真ん中の写真)を抜けて七川ダム方面への道、トンネルの向こう側は車1台がやっと通れるくらいの道幅です。手前の立合川方面への道を選んで進みます。8月に滝の拝から七川へ抜ける道で見かけた林道立合川線です。右の写真で赤地に白の矢印はオトリアユの販売所を指しています。

             

旧の七川方面へ向かう道は今は往来が少ないようなので、林道もきっと狭くて車も走ってないのだろうと思っていましたが、いきなり猟犬を乗せた軽トラが曲がってきてビックリしました。道幅は案外広く、車は十分行き違うことが出来ます。こんな道が昔からあるのを知っていたら、この道の方が滝の拝へ行き易かったかも知れません。一枚岩の近くなので一枚岩と同じ地質の山が左に見えています。同じ地質と言えば、虫喰岩や牡丹岩と同じ風化の岩も有りました。

             

最初は立合川を左にして進みますが、途中で橋を渡り、川は右側を流れるようになります。歩き始めて5分、川は右に離れていき、前方に植林された僅かな平地が見えてきました。長い年月が経った林ではありません。

             

通り過ぎようとすると、林の向こうの川の対岸に大きな穴が見えたのです。私はきっとこれがトンネルの入口だと直感したのですが、真偽は分りません。これがトンネルの入口だとするとこの山の向こうは古座川が流れている筈です。でもどれ位曲って来たのか見当がつきません。

         

穴は2つあって、左の穴は一応封鎖されているようです。トンネルの出口は水が流れていましたが、ここからは水が落ちて行く様子は窺えません。ここから入ったらどうなるのか、考えようにも川を越えるために水に入らないといけないので、端からそんなことは出来ません。家に帰って国土地理院の地図を見ると同じような地形が有り、ここから材木を流すと、少し斜め左へ落ちて行くように思えます。歩き始めた所から等高線で10mのところまでしか登っておらず、出口まではもう1本等高線がありますから、20mほどでしょうか。

             

この後、10分ほど登りましたが、たいした景色でもなく、材木置き場が一軒あっただけなので、そこから引き返しました。地図で見ると立合林道は途中で細くなってるところがあるみたいですが、殆どが車は交差するのは簡単なようで、一度この道で大桑まで行ってみたいものです。