F1の小部屋 NEO

F1のリザルトについてあれやこれや好き勝手にコメントしてみようと思います。レース終了後1週間以内に更新(目標)。

ROUND 20 BRAZILIAN GP

2012年11月30日 03時46分26秒 | Weblog
1位 J.バトン マクラーレン・メルセデス
2位 F.アロンソ フェラーリ
3位 F.マッサ フェラーリ
4位 M.ウェーバー レッドブル・ルノー
5位 N.ヒュルケンベルグ フォースインディア・メルセデス
6位 S.ベッテル レッドブル・ルノー
7位 M.シューマッハ メルセデスAMG
8位 J.ベルニュ トロロッソ・フェラーリ
9位 小林可夢偉 ザウバー・フェラーリ
10位 K.ライコネン ロータス・ルノー

 ブラジルGPです。タイトル争いが最終戦までもつれこんだ今シーズン、勿論注目はベッテルとアロンソの動向です。スターティンググリッドはポールがハミルトン、以下バトン、ウェーバー、ベッテルとマクラーレン、レッドブルのチームメイト同士が並んでいます。そしてフェラーリのマッサ、フォースインディアのヒュルケンベルグ、そしてアロンソと続きます。好調のヒュルケンベルグ、3強の間に入ってきました。スタートですが、ベッテルが直後に起きた多重接触の混乱に巻き込まれスピン。いきなり最後尾にまで下がってしまいます。一方スタートダッシュで3番手に上がったアロンソにとっては願ってもない状況です。この時点でベッテル終わっています(汗)が、ここから執念の追い上げを展開します。マシンにダメージを負いつつも何と9周目には6位まで挽回。ベッテルの下位転落でほくそ笑んでいた(はず)のアロンソは「どゆことー?」と思ったに違いありません(汗)。優勝以外にタイトルの道が無くなってしまい、逆に追い詰められるという状況に陥りました。天候は雨が降ったり止んだりという微妙なコンディション。ヒュルケンベルグとの接触によるハミルトンのリタイアやセーフティーカーの導入などチャンスはありましたが、荒れたレースに強いバトンを攻略することはできず2位でフィニッシュ。ベッテルが手堅く6位フィニッシュしたことでベッテル3連覇、3度目のタイトルが決定しました。3回タイトルを獲得したドライバーは多数いますが、3連覇はシューマッハとファンジオのみ。若くしてまたも偉業を達成しました。さて、2012年シーズン、振り返ってみれば近年稀にみる波乱のシーズンだった様に思います。開幕から7戦連続でウィナーが入れ替わるという混戦、そしてそこから一歩抜け出してランキングトップに躍り出たアロンソ。最後の波乱は、シーズン中盤まで絶不調だったレッドブルが息を吹き返し、終盤ベッテルが4連勝を飾り、そのままの勢いでタイトル獲得まで登り詰めたことですね。ロズベルグとマルドナドという新しいウィナーが誕生したことも印象的でしたね。また、今シーズンはクラッシュが多いという問題もありました。シューマッハがベテランらしくないクラッシュを起こしたり、まあそれよりもやはりグロジャンが引き起こしたベルギーGPでの多重クラッシュが最もインパクトがありましたね。宙を舞うグロジャンのロータスが恐ろしいものに見えました。もしもの話になってしまいますが、アロンソがこの時のクラッシュに巻き込まれていなければ(もしくはグロジャンがクラッシュを引き起こしていなければ)タイトル争いはまた別の様相を呈していたでしょうね。クラッシュが多い原因として、GP2出身のドライバーはドライビングが荒いということが指摘されています(グロジャンは2011年シーズンのGP2王者)。その理由はGP2が接触の多いレース展開、というかぶつけ合いながらレースをしているというところに原因があります。そう、まるでレーシングカートの様に。その流儀をそのままF1に持ち込んでしまっている様に思われます。しかし、F1マシンはGP2よりもはるかに大きい金額、多数の人員が動員されてマシンが造られるのであり、そのことを理解していれば携わっている人々の努力をフイにする様な軽率な行動に出るということは到底理解し難いのですが………。何よりF1はよりスピードが出るので深刻なアクシデントに発展する可能性があります。今までラッキーであっただけで、そういった事態に発展していなかったという見方もできますからね。先にも述べたベルギーGPでの多重クラッシュで、宙を舞ったグロジャンのマシンがアロンソのヘルメットのすぐ脇をかすめるという、寒気のするシーンを忘れる訳にはいかないでしょう。さて、可夢偉ですが念願の表彰台を願ってもない母国、鈴鹿の晴れ舞台で成し遂げたもののザウバーとの来シーズンの契約更新がなされませんでした。可夢偉は間違いなく今までの日本人ドライバーの中で最高レベルなのは明らかです。このまま表舞台から姿を消すのは実にもったいない。下位チームでもいいから何としてもF1の世界に踏みとどまってもらいたいですね。そうすれば、次に繋げていつか必ず大輪の花を咲かせると信じていますから。

ROUND 19 AMERICAN GP

2012年11月25日 03時23分26秒 | Weblog
1位 L.ハミルトン マクラーレン・メルセデス
2位 S.ベッテル レッドブル・ルノー
3位 F.アロンソ フェラーリ
4位 F.マッサ フェラーリ
5位 J.バトン マクラーレン・メルセデス
6位 K.ライコネン ロータス・ルノー
7位 R.グロジャン ロータス・ルノー
8位 N.ヒュルケンベルグ フォースインディア・メルセデス
9位 P.マルドナド ウイリアムズ・ルノー
10位 B.セナ ウイリアムズ・ルノー

 アメリカGPです。2007年以来の開催となります。前回のインディアナポリスから代わって、オースティンのサーキット・オブ・ジ・アメリカズに舞台を移しました。以前アメリカでGPを開催していた期間、2005年に起きたインディゲートでアメリカでのF1のイメージは最悪になっていました。なので新たにサーキットを造ってまでやる意味あるの?というのが自分の正直な感想でしたが、蓋を開けてみれば観客を25万人も動員したという大盛上がりな状況。まあ、空席ばかりのショボーンな状況よりはよっぽど良いのは当然ですが、この盛り上がりは正直意外でした。アメリカといえばインディカーとNASCARが大人気ですが、F1ファンもこんなに健在だったんだなぁ、と嬉しく思いましたね。ちなみに、アメリカではナイトレースの本場です。ナイトレースの多くはオーバルサーキットで行われるのですが、どの席からもコース全体が見渡せる様になっているので、まるでメジャーリーグやアメフトのスタジアムの様な雰囲気です。そして、それらと同じノリで当然の様にバドワイザーを飲みながらレース観戦を楽しむのですね。こんなに楽しみながらレースを観戦できるのなら人気が出るのも当然だと思われます。シンガポールGPのナイトレースは、ヨーロッパのゴールデンタイムに合わせるべく無理矢理開催している感じが否めません。設備的には立派だと思うのですが、この「楽しむ」という点においてはアメリカに大きく遅れを取っているのではないでしょうか。まあ、シンガポールGP、ナイトレースの成り立ち自体が大人の事情によるものですし、ショウビジネスの本場、アメリカと張り合おうとすること自体ムチャと言えますからね。さて、レースの方ですが、フェラーリは面白い作戦を採ってきました。アロンソのスターティンググリッドをグリップが良い、奇数列からスタートさせるべくマッサのマシンのギアボックスの封印を破るという行為にでました。これで6番グリッドだったマッサが5番手降格のペナルティー。8番グリッドだったアロンソがひとつ繰り上がって、見事奇数列の7番グリッドに収まりました(汗)。チームオーダーをも公然として行うフェラーリ、今度はこんな手(グリッド操作)を使ってくるとはビックリですね(滝汗)。さて、有利なグリッドにまんまと収まったアロンソ。これが功を奏してスタートでは4番手にジャンプアップ。最終的に3位でフィニッシュです。ライバルのベッテルは2位なので、ダメージを最小限の3点差に抑えることに成功。タイトル奪取に向けて希望を残しました。次は最終戦ブラジルGP。タイトル争いはアロンソとベッテルの一騎打ちです。数字上ではベッテル有利ですが、レッドブルは電装系のトラブルというアキレス腱を抱えています。そして、ポイントをリードしているベッテルがもし、守りに回る様なことがあれば、ミスを犯しやすくなるということも考えられますね。対してアロンソは経験豊富なファイター。そして、ブラジルGPの天気予報は雨と出ています。レースが荒れる程ベテランの強みが出るのではないでしょうか。こういった状況を踏まえると全く行方の判らないタイトルの行方。次のブラジルGPは見逃せませんよ?

ROUND 18 ABU DHABI GP

2012年11月10日 01時59分44秒 | Weblog
1位 K.ライコネン ロータス・ルノー
2位 F.アロンソ フェラーリ
3位 S.ベッテル レッドブル・ルノー
4位 J.バトン マクラーレン・メルセデス
5位 P.マルドナド ウイリアムズ・ルノー
6位 小林可夢偉 ザウバー・フェラーリ
7位 F.マッサ フェラーリ
8位 B.セナ ウイリアムズ・ルノー
9位 P.ディ・レスタ フォースインディア・メルセデス
10位 D.リチャルド トロロッソ・フェラーリ

 アブダビGPです。夕暮れ時というビミョーな時間帯に開催する珍しいレースです。ま、アレですね。夕暮れの薄明かりから夜の帳に包まれるまでの空の移ろいを味わうという粋なレースなんですよ。これぞ、わびさび、和の心!で、何となく百人一首を。めぐり逢いてみしやそれともわかぬ間に雲隠れにし夜半の月かな(紫式部)、ってここ日本じゃなくて中東!アブダビですから!まあ、わびさびはともかく、こういったビミョーな趣を外国の人も楽しんでいるというでしょうね。話が逸れますが、鳥の鳴き声を日本人は言葉として受け止めるのに対し、欧米の人は単なる雑音としてしか感じないという研究がどっかでやっていました。なので、わびさびなどの独特の感性は日本人が誇る精神文化といってもいいと思います、って今回の舞台は中東ですから(しつこい)!何だか話が訳のわからない方向へ行ってしまったので気を取り直してレースの方にいってみたいと思います(汗)。スターティンググリッドはポールがハミルトン、以下ウェーバー、マルドナド、ライコネン、バトン、アロンソの順。可夢偉は15番グリッドというかなり渋目のポジション。そして、ランキングトップのベッテルは燃料規定違反で最後尾スタートという絶望的なポジションです。スタートではハミルトンがポジションを守り、ライコネンが2番手にジャンプアップ。以下、マルドナド、アロンソと続きます。可夢偉はスタートを上手く決め、入賞圏内までポジションアップしてきました。先頭を走っていたハミルトンですがマシントラブルでリタイア。代わって先頭に立ったのがスタートでジャンプアップしてきたライコネンです。このまま逃げ切るか?と思われましたが、そうはさせるかとアロンソが食い下がります。しかし、ライコネンも負けじとアロンソの猛追を振り切りチェッカー、復帰後初の勝利となりました。それにしても、追撃を振り切った相手というのが、フェラーリのアロンソというのも意味深ですね。何しろ、2009年シーズン末にライコネンはアロンソのシートを確保する為にフェラーリから追い出されているのですから。まさに、してやったりといったところでしょうか。そして、3位表彰台に立ったのは最後尾スタートのベッテルです。絶望的なポジションから驚異の追い上げをみせました。アロンソにとっては期待外れの結果でしょうね。優勝も出来ず(優勝すれば7ポイント多く獲得)、更にライバルのベッテルが予想外の3位に入ったのですから。ベッテルが最後尾スタートになったのをみて、きっとアロンソは「ポイント逆転のチャンス!」と心の中でガッツポーズをしていたに違いないと思うのですが、それが3ポイントしか詰めることができなかったのですからガッカリですよね。心なしか、最近のアロンソは冴えない表情が多くなった気がします。そして、可夢偉は2回のセーフティーカーが入るなど、混乱のレースを走り抜き6位入賞。おおよそ、期待を持てるとは言い難い15番グリッドというポジションから見事にジャンプアップです。ファイターの可夢偉らしい、非常にタフなレースだったと思います。今シーズンも残るはあと2戦。ポイント差はベッテル優位の10ポイント。勢いからすると激しくベッテル優位ですが、まだ判りませんよ?ホラ、野球はツーアウトからっていうじゃないですか(って野球じゃないし。爆)。アロンソは何しろあの皇帝シューマッハを引退に追いやった張本人(最初の引退の時です。2006年)。百戦錬磨のファイターですからこのまま終わるわけがありません。と、思うのですがどうでしょう。期待してますよ?

ROUND 17 INDIAN GP

2012年11月03日 01時43分57秒 | Weblog
1位 S.ベッテル レッドブル・ルノー
2位 F.アロンソ フェラーリ
3位 M.ウェーバー レッドブル・ルノー
4位 L.ハミルトン マクラーレン・メルセデス
5位 J.バトン マクラーレン・メルセデス
6位 F.マッサ フェラーリ
7位 K.ライコネン ロータス・ルノー
8位 N.ヒュルケンベルグ フォースインディア・メルセデス
9位 R.グロジャン ロータス・ルノー
10位 B.セナ ウイリアムズ・ルノー

 インドGPです。開催する場所は、ブッダ・インターナショナルサーキット、ってスゴいですね。ブッダって仏教の始祖、釈尊のことですから。何ていうか、この近代的な設備の施設に、古代の偉人の名前を冠するというのはそれは、それ。インドの人の伝統や歴史を大切にする心意気を感じてしまうのですヨ。まあこの際、釈尊の出生地が現在のネパールであるなんていう野暮なことは言わない方がいいに違いありません(汗)。さて、レースの方ですが、スターティング・グリッドはベッテル、ウェーバー、ハミルトン、バトン、アロンソ、マッサの順となっております。チーム毎に綺麗に並んでいますが、これは今シーズンでは珍しい並び方です。しかも、チーム内でのポイントが多い順に並んでいるというのが何とも意味深ですね。さて、スタートですが、5番グリッドのアロンソが4位に浮上。さらに、DRS使用でバトンをパスし3位にまで登り詰めます。レッドブル追撃態勢完了!と、言いたいところですがどっこい、ベッテルはライバルを上回る超ハイペースで周回を重ねていきます。2番手のウェーバーに10秒以上の差をつけてしまいました。ピットストップ後も順位を落とすことなくコースに復帰。ポール・トゥ・フィニッシュの完全勝利です。シーズン終盤にきて何と4連勝。ドライバーズタイトル3連覇が現実味を帯びてきました。こりゃインド人もビックリですね(爆)。さて、3番手を走行するアロンソ、ベッテル追撃態勢を整えたいところですが、ベッテルのチームメイト、ウェーバーの防戦にあってしまいます。ライバルが一人旅しているのを指をくわえてみているだけの状態になってしまいましたが、ウェーバーにKERSが使えなくなるトラブルが発生。抜きあぐねていたアロンソですが、DRSを使ってオーバーテイク!2位入賞でベッテルとのポイント差を最小限に保つことができました。さて、可夢偉ですが予選時のトラブルで予選17番手という不本意なポジションからのスタート。そして、前を行くトロロッソ勢に行く手を阻まれてしまい、上位に上がることができずじまい。トロロッソのリチャルドに次ぐ入賞圏外の14位フィニッシュという不本意な結果に終わりました。しかし、頭の切り替えの早い可夢偉はインドGPのことは忘れて、すでに次のアブダビGPのことを考えています。アブダビのヤス・マリーナサーキットは自身が初入賞した得意のコース。やはり、少しでも上位に入賞して来シーズンのシート確保に繋げたいところですね。来シーズンのシートには久々に大きな動きがありました。ハミルトンがメルセデスに移籍。この移籍でシートを失ったシューマッハが現役引退。空いたマクラーレンのシートに可夢偉のチームメイトであるペレスが座ることに。そして、ペレスの空いたシートにフォースインディアのヒュルケンベルグが座るという玉突き移籍が起こっております。ザウバーのシートの1つはヒュルケンベルグで決まりですが、可夢偉の残留はまだ発表されていません。可夢偉は歴代日本人ドライバーの中でも最高レベルの実力を持っているので、このままシートを失うのはもったいない。流れが噛み合えば結果が出せる実力があるのは鈴鹿で証明済みです。ぜひ奮起して、来シーズンに繋がる走りをみせて欲しいところですね。