F1の小部屋 NEO

F1のリザルトについてあれやこれや好き勝手にコメントしてみようと思います。レース終了後1週間以内に更新(目標)。

2021 ROUND 10 BRITISH GP

2021年07月24日 06時40分47秒 | Weblog
1位 L.ハミルトン メルセデスAMG
2位 C.ルクレール フェラーリ
3位 V.ボッタス メルセデスAMG
4位 L.ノリス マクラーレン・メルセデス
5位 D.リチャルド マクラーレン・メルセデス
6位 C.サインツ フェラーリ
7位 F.アロンソ アルピーヌ・ルノー
8位 L.ストロール アストンマーチン・メルセデス
9位 E.オコン アルピーヌ・ルノー
10位 角田裕毅 アルファタウリ・ホンダ

 イギリスGPです。スターティンググリッドですが、今回はF1初の試み。予選形式のスプリントレースでの結果でグリッドの決定がなされております。スプリントというだけあって周回数は少なく、ピットストップの戦略を考える必要のない、純粋に速さだけを競う形式のレースとなっております。ポールはフェルスタッペン。以下、ハミルトン、ボッタス、ルクレール、ノリス、リチャルド、アロンソ、ベッテル、オコン、サインツと続きます。基本、レッドブル、メルセデス、フェラーリ、マクラーレン、アルピーヌと続き、現在の勢力図をほぼ踏襲する形となっております。スタートはサイドバイサイドでフェルスタッペンとハミルトンがターン1に侵入、アウト側にいたフェルスタッペンは軽く押し出されて土埃を上げるも立ち上がりでハミルトンの前に出ます。ターン3からターン8にかけて時々横に並ぶなどして様子を窺うハミルトン。ターン8の立ち上がりのストレートでフェルスタッペンのインに潜り込もうとするハミルトン。しかし、フェルスタッペンのブロックに遭いますが、フェルスタッペンは直ぐにアウト側に進路を変更した為イン側がガラ空きに。ここぞとばかりに鼻先を突っ込もうとしたハミルトンですが、フェルスタッペンがアウト側から被せてきた格好となり接触。フェルスタッペンがアウト側のグラベルマットに弾き出され、タイヤバリアに一直線、クラッシュです。”JUST TURNED IN ON ME.”(ハミルトン)フェルスタッペン、オープニングラップでリタイア。タイトルを争う上でこれは痛いですね。尚、このクラッシュに関してはハミルトンが悪質な行為でクラッシュを惹起させた極悪人であるかの様な言い方がされていますが、これはどうみても通常のレーシングアクシデントだと思います。この時のハミルトンには悪質な幅寄せを想起させる様な動きはみられません。実際、それまではサイドバイサイドになりつつもフェアなバトルを展開していたわけですからね。このアクシデントにより赤旗中断。4周目にレース再開となります。スターティンググリッドは赤旗中断時点での順位が基になっております。スタートはルクレールがホールショット。以下、ハミルトン、ノリス、ボッタス、リチャルド、アロンソ、ベッテル、サインツと続きます。ターン7でベッテルがスピン、最後尾に転落します。アロンソとサイドバイサイドでの立ち上がりのタイミング、無理にペースを維持して立ち上がろうとした結果、オーバーステアが発生したのかも知れませんね。28周目、ハミルトンがピットイン、タイヤ交換を済ませると同時に、オープニングラップで受けたフェルスタッペンとの接触のペナルティ、10秒を同時に消化して4番手でコースに復帰します。31周目、ターン8の立ち上がりのストレートでノリスのインに侵入したハミルトンはターン9でオーバーテイク、3番手に浮上です。40周目、チームメイトのハミルトンに追いつかれたボッタスはターン15で前に行かせます。これでハミルトン、2番手に浮上です。48周目、先頭をひた走るルクレールが視界に入ってきました。盛り上がるスタンドの観客。ルクレールはこのままハミルトンの盛り立て役になってしまうのでしょうか。50周目、左の直角コーナーのターン6をルクレールよりも大きなライン取りでクリアするハミルトン。ここで、一気に差が詰まってきました。右に大きく回り込むターン7からターン8をルクレールの後ろに着いて続いて行きます。そして、ターン9。やや微妙なタイミングでルクレールの並びかけるハミルトン。ルクレールはプレッシャーからか、バランスを失い縁石の外側のエスケープソーンにはみ出します。ハミルトンはその隙に首位に躍り出ました。直ぐにコースに復帰したルクレールはハミルトンの背後に張り付きますが首位を奪い返すには至らず。その後、ハミルトンはルクレールとの差を広げトップチェッカー。無得点だったフェルスタッペンとの差を一気に詰めました。2位はルクレール。フィニッシュ直後にチーム無線でNGワード連発しています。久々の勝利の目前でハミルトンに逆転されたのが余程悔しかったのでしょう。まあ、今回のペースを維持できれば今シーズンの優勝は期待できるんじゃないでしょうか。さて、物議を醸したオープニングラップでのハミルトンンとフェルスタッペンの接触ですが、残念なことにハミルトンに対して人種差別的な中傷がなされているとのことです。話は戻りますが、昨シーズンのトスカーナGPでハミルトンがハミルトンが人種差別に反対する旨のTシャツを着て物議を醸したことがありました。これは、黒人女性が警官に誤認で射殺された事件に抗議したものです。日本人からすると「何こんな所でムキになっちゃってんの?」という感覚ですが、ハミルトンがこれまで受けてきた人種差別的行為がこの行動に現れたといえるでしょう。幼少期はサーキットから離れると「黒人」であるという理由だけで殴られたりいじめられたりしたそうです。差別意識の特に強いアメリカ南部ではなく、寛容であると思われる「紳士」の国のイギリスですらそうなのですから、人種差別はいかに根深い問題であるかということが窺い知れます。このことを鑑みるにハミルトンは深く傷付いているに違いありません。救いなのはF1全体が一致団結してこの人種差別的な中傷に対して抗議をしているということです。一部のファンが自分の思い通りにならない結果に苛立ち感情的な抗議をしたというのが正直なところでしょう。モータースポーツの世界に”RACE”(競争)ではなく”RACE”(人種)の問題を持ち込むことはすべきではないと思います。

2021 ROUND 9 AUSTRIAN GP

2021年07月11日 03時30分38秒 | Weblog
1位 M.フェルスタッペン レッドブル・ホンダ
2位 V.ボッタス メルセデスAMG
3位 L.ノリス マクラーレン・メルセデス
4位 L.ハミルトン メルセデスAMG
5位 C.サインツ フェラーリ
6位 S.ペレス レッドブル・ホンダ
7位 D.リチャルド マクラーレン・メルセデス
8位 C.ルクレール フェラーリ
9位 P.ガスリー アルファタウリ・ホンダ
10位 F.アロンソ アルピーヌ・ルノー

 オーストリアGPです。先週のシュタイアーマルクGPに続き、同じサーキットで2周連続開催。各チーム共セッティングが煮詰まっているのではないでしょうか。スターティンググリッドはポールがフェルスタッペン。以下ノリス、ペレス、ハミルトン、ボッタス、ガスリー、角田裕毅と続きます。何とノリスがメルセデスを押しのけてフロントロウですよ!そして、メルセデスの2台の後にはアルファタウリの2台が。7番グリッドは角田裕毅、自己ベストグリッドです。8番グリッドには何とラッセルが!非力なウイリアムズのマシンでQ3まで進出するとは驚異的です。これ程の実力を見せつけられたらボッタスとの交替要望論が出るのも無理からぬことですね。さて、スタートはフェルスタッペンがホールショット。以下、大きな混乱も無く、後続が続いていきます。ターン3でオコンがアルファロメオとハースに挟撃されて接触。右フロントサスペンションにダメージを受け走行不能の状態に。コースサイドにマシンを止めてリタイアです。このアクシデントによりセーフティーカーが導入されることに。4周目にレース再開。ターン1に向かってノリスとペレスがサイドバイサイドで侵入します。アウト側にいたペレスはエスケープゾーンに追いやられるもすぐにコースに復帰し、ターン3に向かって再びノリスとサイドバイサイドになって進んでいきいます。ここではノリスが先行します。続いてターン4でアウト側からオーバーテイクを試みたペレスですが、ノリスにコース外に再び追いやられることに。今度はエスケープソーンがグラベルなっていることもあり、ペレスは土埃を上げて順位を落とすことに。7番手を走行するガスリーと8番手の角田裕毅の間に丁度ギャップができており、グッドタイミングでスポッと収まる様にコースに復帰しました。20周目、ターン3でノリスに迫るハミルトン。ノリスはイン側に寄ってブロックしてポジションキープです。続いてターン4の手前でノリスのインにスッと入るハミルトン。2番手にジャンプアップです。41周目、ターン4の手前でペレスのアウト側に並びかけるルクレール。”WHAT A ******!”オーバーテイクを試みるもペレスに押し出されコースアウト。マシンの半分程をグラベルの上に乗せてしまい、抜くには至りませんでした。47周目、ルクレールがペレスに再び挑みます。ターン4~ターン5の立ち上がりでペレスに並びかけ、ターン6にアウト側から侵入しますが、再びアウト側に押し出されて土埃を上げることに。”COME ON!THIS GUY’S A ****** ******!”ルクレールのアタックは2回とも失敗に終わりました。一方、ブロックしたペレスですがポジションキープしたもののその代償は大きく、5秒ペナルティ×2回分を受けることに。48周目、ターン1でハミルトンが縁石を乗り越えてエスケープソーンにはみ出します。この時マシンにダメージを負ったハミルトンは、この後じわじわと後退していくことになります。52周目、ペースの上がらないハミルトンをボッタスがターン4でオーバーテイク、2番手にジャンプアップです。53周目、ターン4でイン側に寄ってブロックするハミルトン。ノリスはそのアウト側から立ち上がります。そしてターン6でイン側にズバッと入ってオーバーテイク、3番手にジャンプアップです。ペースの上がらないハミルトン、続け様にポジションを落としました。68周目、ターン4手前でイン側に寄ってブロックするラッセル。そのアウト側から前に出てアロンソがオーバーテイク。10番手にジャンプアップです。入賞圏内を走っていたラッセル。昨シーズンのサヒールGPでハミルトンの代役でメルセデスから出走した時に優勝争いをする程の活躍をしましたが、実はウイリアムズではまだ入賞経験がありません。初入賞目前でしたがラスト3周というタイミングで惜しくもその目標が潰えることに。その様子をモニター観ていたスタッフも大きく落胆していました。”GREAT JOB MAX,GREAT JOB!”そして、レースの方はフェルスタッペンがブッチギリのトップチェッカー、3週連続のトリプルヘッダーを見事全勝で飾りました。今シーズンとしても5勝目、チャンピオンへ一歩前進です。スタンドにはオレンジ色のシャツを着た大勢のファンが詰めかけ、オレンジ色のスモークがたかれる等、フェルスタッペンの活躍に「オレンジ軍団」は大盛り上がりです。2位はボッタス、今シーズン初めてハミルトンの前でフィニッシュしました。3位はノリス。メルセデス勢と伍するペースでコンスタントに走行するなど充分な速さを見せつけました。今シーズン最も成長している若手の一人といえますね。フェルスタッペンと共に今後のF1を引っ張っていく存在となることは間違いないでしょう。さて、レッドブルの独走を許しているメルセデス。今シーズンのマシンの開発は凍結して、レギュレーションの大きく変わる来シーズンのマシンの開発に注力しているとのことですが、このままだと「まだ本気を出していないだけ」と言ってられない状況になるやも知れませんよ?

2021 ROUND 8 STYRIAN GP

2021年07月04日 07時13分00秒 | Weblog
1位 M.フェルスタッペン レッドブル・ホンダ
2位 L.ハミルトン メルセデスAMG
3位 V.ボッタス メルセデスAMG
4位 S.ペレス レッドブル・ホンダ
5位 L.ノリス マクラーレン・メルセデス
6位 C.サインツ フェラーリ
7位 C.ルクレール フェラーリ
8位 L.ストロール アストンマーチン・メルセデス
9位 F.アロンソ アルピーヌ・ルノー
10位 角田裕毅 アルファタウリ・ホンダ

 シュタイアーマルクGPです。ポールはフェルスタッペン、以下ハミルトン、ノリス、ペレス、ボッタス、ガスリー、ルクレール、アロンソと続きます。レッドブルとメルセデスが上位グリッドを奪い合う中、マクラーレンのノリスが割り込んできた格好ですね。スタートはフェルスタッペンがハミルトンを抑えてホールショット。その後ろではターン1でルクレールがガスリーに弾き出されてコースアウト。その後のターン3に向かうストレートで再び接触。ガスリーはリアタイヤがパンクし後退していきます。そして、後方集団に飲み込まれてジョビナッツィと接触。コースアウトしてラティフィとも軽く接触してリタイアすることになります。一方のルクレールもフロントウイングを壊し、ピットインを余儀なくされました。10周目、ターン1でペレスがノリスのインに入ってオーバーテイク。その後のストレートでノリスが追いすがりますが届かず。ペレス、3番手にジャンプアップです。11周目、同時にピットアウトしてきたノリスとボッタス。丘陵地帯らしい緩い曲線が続くストレートを登り切ったターン3でボッタスはノリスをオーバーテイク、ポジションを奪い返します。25周目、ハミルトンが下りでブレーキングが難しいターン4の立ち上がりで大きく膨らみます。縁石の外側にはみ出しテールスライドして土埃を上げ、挙動を乱します。タイヤが苦しいのかハミルトン、らしくないミスでしたね。42周目、ターン3でルクレールはライコネンのインに飛び込みますが、タイミングが微妙だったのか、立ち上がりが苦しくなりライコネンがアウト側から抜き返します。続くターン4、手前でライコネンの前に出たルクレールが難無くオーバーテイク、13番手にジャンプアップです。50周目、ターン4でルクレールがベッテルをターン4でオーバーテイク、入賞圏内の10位にまでジャンプアップしてきました。アゼルバイジャンで”SUPER SEB”だった時とは違い、かつてのチームメイトだったルクレールの先行をアッサリ許しています。ベッテルはブレーキングで抵抗を試みたのか、白煙を上げていました。56周目、ターン4の手前でアロンソに並びかけるルクレール。抵抗するアロンソをアウト側からオーバーテイク、8番手にジャンプアップです。60周目、ターン3でイン側からストロールをオーバーテイク、7番手にジャンプアップです。ストロールに抵抗する機会を全く与えませんでした。”THAT WAS ABSOLUTELY CLINICAL MAX.”そして、レースの方はフェルスタッペンがブッチギリでトップチェッカー、今シーズン4勝目でハミルトンとのリードを更に広げております。フィニッシュ直後にフェンスに詰め寄るクルーの前でバーンアウト(ホイールスピンをさせること)を見せるなど余裕のトップチェッカーでした。”NOT THE RESULT WE WANTED,BUT STILL GOT GOOD POINTS.”2位はハミルトン。終盤勝ち目が無いと明らかになった時点でピットインしてタイヤ交換。ファイナルラップにファステストラップを叩き出し1ポイント追加しています。この1ポイントがタイトル争いが佳境に入った時に効いてくるかも知れません。この様な、相手に対して可能な限りプレッシャーを与えてくるハミルトンの姿勢はやはり怖いですね。3位はボッタス。終盤ペレスに迫られるも何とか逃げ切りました。チームのミスによるリタイア等、本人の責任でない原因による失点が目立ちますが、現在ランキング4位。ペレスにも先行されている等、ボッタスの働きにチームが物足りなさを感じているのは間違い無いでしょう。ラッセルとの交替待望論が出る中、ボッタスの将来の雲行きが怪しくなっているのは本人が一番わかっている筈。ここが踏ん張りどころですね。”******! ******!”7位はルクレール。スタート時のガスリーとの接触が原因で最後尾まで下がりましたが、猛追を開始。一時は「ルクレール祭り」ともいえる追い上げをみせましたが、スターティンググリッドと同じ7位までの追い上げにとどまることに。結果としては物足りませんが、本人としてはオーバーテイクを繰り返して満足しているということなので、まあ良かったんじゃないでしょうか。10位は角田裕毅。今シーズン3回目の入賞です。何だかんだと注目を集めている角田裕毅。着々と実力をつけている様に思います。チーム無線での失言が悪目立ちしていますが、そういうことは”RADIO KING”のアロンソとライコネンにお任せして(汗)、角田裕毅には是非とも”SPEED KING”への道を目指して欲しいと思います。