F1の小部屋 NEO

F1のリザルトについてあれやこれや好き勝手にコメントしてみようと思います。レース終了後1週間以内に更新(目標)。

ROUND 19 ABU DHABI GP

2014年11月29日 00時07分06秒 | Weblog
1位 L.ハミルトン メルセデスAMG
2位 F.マッサ ウイリアムズ・メルセデス
3位 V.ボッタス ウイリアムズ・メルセデス
4位 D.リチャルド レッドブル・ルノー
5位 J.バトン マクラーレン・メルセデス
6位 N.ヒュルケンベルグ フォースインディア・メルセデス
7位 S.ペレス フォースインディア・メルセデス
8位 S.ベッテル レッドブル・ルノー
9位 F.アロンソ フェラーリ
10位 K.ライコネン フェラーリ

 アブダビGPです。最終戦です。ポイント倍増です。ポールはロズベルグです。しかし、勝者はハミルトン。2度目の戴冠を成し遂げました。2番グリッドだったハミルトン、スタートでホールショットを奪いレースをリード。2番手のロズベルグは中盤コースアウトを喫してしまいます。これが原因なのか、ロズベルグのマシンが不調をきたしペースダウン。どうやら、エネルギー回生システムにトラブルが発生した模様です。後続のウイリアムズ勢にも先行されてしまいます。結果はハミルトンが優勝。文句無しの形でタイトルを決めました。一方のロズベルグは満身創痍の状態ながらも14位完走。不完全燃焼の状態で1シーズンに亘る勝負の幕が切って落とされることに。今シーズンは2位フィニッシュが多く、優勝回数ではハミルトンの後塵を拝しています。しかし、だからといってロズベルグがハミルトンよりも遅いということは決して無く、その証拠にポールポジションの回数ではハミルトンを上回っています。また、シーズン半ばでヒートアップしたチームメイト間の確執ですが、レース後にロズベルグが笑顔でハミルトンに祝福の言葉をかけていることから、二人の間のわだかまりは無くなっていると思われます。ベルギーGPの接触で二人の仲は最悪な状態になっていたことから、もはや修復不可能な関係になっていたと思っていたのですが意外や意外。今のドライバーは大人なんですね。まあ、それ以上にお互いに旧知の仲だったというのが大きいとは思いますが。セナとプロストみたいにコース上の直接対決(違う意味で)で決着が着かなくて良かったです(滝汗)。この二人のバトルは本当に激しかったですからね。1989年の鈴鹿はプロストが巧妙なライン取りでセナをブロック。ここではプロストがタイトルを決めています。続いて1990年の鈴鹿。こちらはセナがあからさまにプロストをブロック(というかぶつけています。苦笑)。ここではセナがタイトルを獲得。ブロックのし方ひとつ取っても、策略家のプロストと激情家のセナとの対比がハッキリしていて面白い(?)ですね。さて、今シーズンですが多少のイレギュラーはあったものの、序盤でアドバンテージを得たメルセデスが最後まで突っ走ったという印象です。メルセデスの前身であるブラウンも2009年シーズン、序盤のアドバンテージで開幕7戦中バトンが6勝。今年はブラウンの年や!と思ったのもつかの間。プレッシャーなのか、資金不足で開発が思う様に進まなかったのか、それ以降バトンは全く勝っていません。チームメイトのバリチェロが代わって2勝しているぐらいですかね。とはいえバトンは勝てないながらもコツコツとポイントを稼いでいたので何とかタイトルは獲得できました。このシーズン、バトンのリタイアはわずか1回のみ。抜群の安定感がものを言いましたね。今シーズン、メルセデスが失速しなかったのはやはりコレの違いでしょう(といって親指と人差し指で輪を作りつつ)。モータースポーツは金が全て、とは言いませんが、やはりあるのと無いのとでは大違い。豊富な資金で開発を続けられたのはやはり大きいです。ブラウンと違い、シーズンを通して突っ走ることができたのは開発を続けられたからに他ならないでしょう。さて、先ほどイレギュラーと書きましたがそのイレギュラーこそレッドブルのリチャルドです(褒めてますよ?)。明らかにメルセデスよりも戦闘力の劣るマシンで不利な状況であるにも関わらず、少ないチャンスを最大限に生かして3勝をゲット!特に僅かな隙を突いて、先頭の2台を次々と抜き去ったたカナダGPとハンガリーGPは圧巻でしたね。レース巧者と呼ぶにふさわしい堂々たる走りは実に見事。笑顔の似合うナイスガイは間違いなく、将来のチャンピオン候補の一人ですね。さて、残念な話題ですが、ミハエル・シューマッハが昨年暮れにスキーで事故を起こし頭部を負傷。以来、昏睡状態が続いていました。現在は昏睡状態から脱して治療を継続中とのことですが依然困難な状態であるのは変わりが無い様です。早く良くなって元気な姿を見せて欲しいですね。一方、日本GPで事故を起こしたビアンキですが依然として意識が回復しておりません。三重県の病院で治療を継続中とのことですが、おそらく移送できる状態までまだ回復していないのでしょう。イタリアから来ている家族の方の心労を思うと胸が痛みます。ビアンキの事故は実に不運でした。雨でコントロールを失ったマシンが重機の下に潜り込んでしまったのです。インダクションポッドが削り取られていたマシンを見れば、その事故の深刻さは判ろうというものです。1974年のアメリカGPでヘルムート・コイニクのマシンがガードレールの下にめり込んでしまうという凄惨な死亡事故がありました。ビアンキの事故も一歩間違えれば、同様の結果になっていた可能性があります。ただ、現在のF1マシンは素材・形状ともに厳格な安全基準が定められているので命だけは守られました。ビアンキの回復と共に、二度とこの様な事故が起こらないことを祈るばかりです。さて、最後になりますが可夢偉です。昨シーズンはシートを失いましたが、下位チームとはいえケータハムからF1復帰!可夢偉の腕なら何とかなるサ、という根拠の無いファンの期待を胸にレースを見守りますが、下位フィニッシュのオンパレード。可夢偉の腕をもってしても上位に食い込めない戦闘力の無いケータハムのマシン。資金難で開発が進まないとはいえ、ファンの心を落胆させるには十分でした。まあ、ドライブしている可夢偉本人が一番落胆していたと思いますが。それでも、そんなことを億尾も出さずに前を見つめ続ける可夢偉。アンタ男やで~!しかし、そんな可夢偉に無情な試練が降りかかります。チームが買収され、オーナーが変わってしまったのです。可夢偉をチームに迎え入れたトニー・フェルナンデスの庇護は無くなり、新オーナーとのビミョーな関係が続く中、ベルギーGPでロッテラーにシートを奪われるという事態に。次のイタリアGPからは復帰したものの、ロシアGPでは不可解なリタイアの指示。そして、資金難から遂にアメリカGPとブラジルGPはチームもろとも欠場となってしまいます。もはやこれまで、と思われましたが最終戦は何とか走ることができました。すでに破産したケータハムは管財人がオーナーになったのです。その管財人は最終戦のドライバーとして可夢偉を選びましたが、その理由というのは「チームの士気を上げる為」とのこと。もともと可夢偉はチームの士気を上げる為にチームに入った訳であり、その働きを管財人も認めた、ということができそうです。最終戦は残念ながらマシントラブルでリタイアとなってしまいましたが、ケータハム同様の資金難であるマルシャが欠場する中でエントリーできたのですから、走ることができただけでも特別なことだったといえるでしょう。来シーズンの先行きは不透明ですが、見込みのあるチームのシートに座って欲しいですね。ええ、可夢偉は日本の宝ですから(断言)。下位チームで走らせるなんてもったいない。しかし、残念ながらF1の世界は甘くありません。シートを得ることができれば奇跡と言わざるを得ない状況でしょう。ハッキリ言ってかなり険しい道のりですが、何とか来シーズンもその雄姿をF1でみせて欲しいです。

ROUND 18 BRAZILIAN GP

2014年11月15日 03時49分42秒 | Weblog
1位 N.ロズベルグ メルセデスAMG
2位 L.ハミルトン メルセデスAMG
3位 F.マッサ ウイリアムズ・メルセデス
4位 J.バトン マクラーレン・メルセデス
5位 S.ベッテル レッドブル・ルノー
6位 F.アロンソ フェラーリ
7位 K.ライコネン フェラーリ
8位 N.ヒュルケンベルグ フォースインディア・メルセデス
9位 K.マグヌッセン マクラーレン・メルセデス
10位 V.ボッタス ウイリアムズ・メルセデス

 ブラジルGPです。ロズベルグ優勝。ハミルトンの連勝を阻止しました。しかし、最終戦ポイントが倍になるという恩恵を受けても自力タイトルは無いという状況です。反撃が遅きに失したという感は否めません。とはいえ、ブラジルGPのロズベルグ、フリー走行を含めて全てのセッションでハミルトンを凌駕する走りをみせています。ポディウムでトロフィーを高々と掲げるパフォーマンスといい、まだまだ、気持ちでは負けていないという意地の表われと受け取って良いでしょう。ロズベルグがタイトルを獲得する条件は、やはり優勝でないと難しい状況となっています。仮に優勝でもハミルトンが3位以下にならないと獲得には至りません。ここ数戦のハミルトンのパフォーマンスをみる限りトラブルが無ければ3位以下というのはあり得ないでしょう。グレアム・ヒルとデーモン・ヒルに次ぐ親子タイトルは難しい状況かも知れません。今回2位のハミルトンですが、フリー走行、予選ではロズベルグに抑えられたものの決勝ではロズベルグに迫る走りをみせています。しかし、ロズベルグがピットインした隙にチャージして逆転を狙うも焦りからか、4コーナーでハーフスピンを喫してしまいます。結果、自らのミスで優勝の可能性を失なうことになりました。終盤に接近戦となるも冷静に対応するロズベルグに隙は無く攻略できず。できればここでタイトルを決めたかったハミルトン、ロズベルグに次ぐ2位フィニッシュとなっています。さて、3位にはマッサが入りました。今シーズン2度目のポディウムとなっています。ここ数年不遇の時を過ごしていましたが、地元の声援を受けて十分満足したのではないでしょうか。何しろ、昨シーズンまで在籍していたフェラーリよりも上の順位ですからね。ライコネンに追い出される形でウイリアムズに移籍したマッサとしては、してやったりといったところでしょう。間違いなく2008年ブラジルGPの時のポディウムよりは気分がいい筈です。ちなみにこのレースでマッサはポール・トゥ・フィニッシュ、ファステストラップと完全勝利をしています。タイトルのかかった最終戦を完璧な形で締めくくったのです。ですが、タイトルを争っていたハミルトンがファイナルラップの最終コーナーでトヨタのティモ・グロックをオーバーテイク!これにより僅か1ポイント差でタイトルはハミルトンのものに。何とマッサが手にしていた筈のタイトルが手からすり抜けていってしまったのです。ほんの数十秒間の束の間の王者でした。この時の茫然としていたマッサは本当に気の毒としか言い様がありません。いくらポディウムの頂点に立ったとしても5位フィニッシュのハミルトンが真の王者なのですから。試合に勝って勝負に負けたみたいな(?)複雑な心理状況だったに違いないでしょう。さて、次は前代未聞の得点倍増の最終戦、アブダビGPです。得点倍の恩恵はともかく、接触無しでキレイな形で決めてもらいたいですね。セナとプロストみたいになってしまっては後味が悪いですから。

ROUND 17 AMERICAN GP

2014年11月08日 07時18分46秒 | Weblog
1位 L.ハミルトン メルセデスAMG
2位 N.ロズベルグ メルセデスAMG
3位 D.リチャルド レッドブル・ルノー
4位 F.マッサ ウイリアムズ・メルセデス
5位 V.ボッタス ウイリアムズ・メルセデス
6位 F.アロンソ フェラーリ
7位 S.ベッテル レッドブル・ルノー
8位 K.マグヌッセン マクラーレン・メルセデス
9位 J.ベルニュ トロロッソ・ルノー
10位 P.マルドナド ロータス・ルノー

 アメリカGPです。ハミルトン5連勝です。そして、今シーズン10勝目。スゴイですね。まるで、昨シーズンのベッテルをみているかの様です。ロズベルグとのポイント差は24。このままだと、優勝1回分以上の差がついてしまい、ロズベルグの逆転が困難になります。しかし、大丈夫!最終戦はポイント2倍というギミックがありますから!この流れだと最終戦で勝ったドライバーがチャンピオンということになりそうですね。チャンピオンシップを面白くする為に導入されたこのルールですが、それ相応の理由が無い限りはシラケた感は拭いきれないでしょう。TVのクイズ番組のノリで導入したとしたら目も当てられません。クイズダービーの最終問題がそうでしたね(古過ぎ)。倍率ドン!更に倍!みたいな。まあ、漢だったらここで篠沢教授に全部ですヨ!(爆)冗談はともかく、ポイントの重さがクイズ番組とでは全く違うのですから、このルールはホントに理解に苦しみますね。3位表彰台にはレッドブルのリチャルドが入りました。スタートのミスを挽回しての表彰台。マグヌッセンとアロンソ。そして、強敵ウイリアムズの2人を打ち負かしてのこの結果です。順位はメルセデスの2人よりも下ですが、今回のレースで最も活躍したドライバーといっても良いでしょう。アメリカGPのマン・オブ・ザ・マッチはリチャルドに決まりです(ってそれサッカーだから!)。さて、今回の表彰式ですが何とMCにマリオ・アンドレッティ(1978年のワールドチャンピオン)です!前回のプーチン大統領といい、シブい人選が続くF1グランプリの表彰式。アンドレッティはカウボーイハットを被って颯爽と登場です。ちなみに2年前のアメリカGP。表彰式のウィナーズキャップはカウボーイハットだったのですが、次の年から「普通」のウィナーズキャップに戻ってしまいました。個人的にはカウボーイハットが気に入っていたので、激しく復活希望です。アンドレッティは表彰式でリチャルドのことを褒めちぎっていましたね。アンドレッティはF1引退後もアメリカのレースで活躍をしています。インディーカーレースでアンドレッティが走っているのをみた時は興奮しましたね。何しろ、元F1の王者がバリバリ現役で走っているのですから。ちなみに、当時はエマーソン・フィッティパルディも走っていましたヨ(こちらは1972年と1974年のワールドチャンピオン)。今回のアメリカGP、マルシャとケータハムの欠場で18台でのレースとなりました。台数の減ったレースでの盛り上がりが懸念されていましたが、上位陣の見応えのあるバトルありで大いに盛り上がりをみせました。関係者はホッと胸をなで下しているのではないでしょうか。来シーズンもケータハムとマルシャは名称を変えつつもエントリーしていますが、財政的にキビしいことには変わりが無いでしょう。あまりにも金がかかり過ぎる現在のF1は、弱小チームに優しいとは到底思えません。中堅チームですら財政がキビしいのですから尚更です。FIAは予算の低下を声高に叫んでいましたが、今シーズンの複雑な電子機器を多用するレギュレーション変更により、かえって予算を増やす事態を招いています。これ以上、エントリーを減らさない為にもFIAは本気で改革に取り組む必要があるんじゃないでしょうか。