F1の小部屋 NEO

F1のリザルトについてあれやこれや好き勝手にコメントしてみようと思います。レース終了後1週間以内に更新(目標)。

ROUND 16 AMERICAN GP

2015年10月30日 23時47分58秒 | Weblog
1位 L.ハミルトン メルセデスAMG
2位 N.ロズベルグ メルセデスAMG
3位 S.ベッテル フェラーリ
4位 M.フェルスタッペン トロロッソ・ルノー
5位 S.ペレス フォースインディア・メルセデス 
6位 J.バトン マクラーレン・ホンダ
7位 C.サインツ トロロッソ・ルノー
8位 P.マルドナド ロータス・メルセデス
9位 F.ナッセ ザウバー・フェラーリ
10位 D.リチャルド レッドブル・ルノー

 アメリカGPです。メキシコを襲ったハリケーン「パトリシア」の影響で土曜の予選が中止。サーキットのあるテキサス州はメキシコとの国境線に面しているので、モロに影響を受けてしまうんですね。予選は日曜日の午前中に行われることとなりました。2004年の日本GPも台風22号の影響で、同様の措置が取られたことが懐かしいですね。決勝では佐藤琢磨がスタートでバトンに前に出られたことが影響して4位止まりに。母国での表彰台はなりませんでした。今思い返しても悔しいですねっ、本当に!さて、アメリカGPの決勝ですが、雨は止んだものの路面はウェットの状態。レース中、路面が乾いていくことが予想される難しいコンディションの中、全車浅溝のレインタイヤでグリッドに並びます。スタートでは2番グリッドのハミルトンが猛ダッシュ。ポールのロズベルグはハミルトンにコース外に押し出され5番手にポジションダウン。って、またかい!ハミルトンに弾き出されるロズベルグ。まるで、デジャブの様に繰り返されるこの光景。2011年シーズン、ハミルトンはマッサと絡みまくっていましたが、今度はロズベルグに標的を変えたのですか?と、冗談はこれくらいにして、今回の事態を重くみたのか、さすがにチーム側もハミルトンと話し合いを持つことにした様です。さて、先頭に立ったハミルトンですがペースが伸び悩み、場外に弾き出した筈のロズベルグに抜き返されることになります。意地で取り返したトップの座。このままロズベルグ優勝か?と、思いきやレースも終盤に差し掛かった49周目、ロズベルグが痛恨のミスでコースアウト。ハミルトンは難なく先頭に返り咲きトップチェッカー。自身3度目、2年連続のドライバーズタイトルを決めたのでした。自他共に認めるライバル関係のハミルトンとロズベルグ。セナとプロストに例えられることもありますが、自分はどちらかというとジル・ビルヌーブとディディエ・ピローニの関係の方が近い様に思います。ビルヌーブは1982年ベルギーGPの予選中の事故でこの世を去りました。チームメイトのピローニのタイムを塗り替え様と、無茶なアタックに出た結果でした。スロー走行していたヨッヘン・マスのマシンに接触したビルヌーブのフェラーリは宙を舞いコースアウト。地面に叩きつけられてバラバラになったマシンからビルヌーブは投げ出されてしまったのです。そのベルギーGPの前に行われたサンマリノGP。ビルヌーブはピローニに裏切られる形で勝利を奪われていました。燃費節約の為、ピットからのスロー走行の指示に従った先頭のビルヌーブはピローニにオーバーテイクされてしまい勝利はピローニの手に。表彰台では明らかに不愉快そうなビルヌーブの顔が。この時の怒りがゾルダーでの悲劇に繋がったことは間違いないでしょう。さらに遡ること1979年。このシーズンフェラーリは絶好調。ビルヌーブはタイトルを狙える位置にありましたが、チームオーダーを守りエースドライバーのジョディ・シェクターにタイトルを譲ったのです。チームオーダーを忠実に守り、タイトルまで譲った経験を持つビルヌーブにとって、ピローニの行いは断然許しがたいものと映ったことでしょう。怒りは頂点に達していたに違いありません。さて、チームオーダーを守らないハミルトンにタイトルを奪われたロズベルグ。ハミルトンの強引なアタックで何度もコースの外に押し出されているロズベルグ。ロズベルグの心境はビルヌーブのそれに近いものがあると思います。残念ながら2シーズン連続でタイトルは逃してしまいました。しかし、ここ数戦ハミルトンを凌駕する走りを見せていた事実を見逃してはならないでしょう。間違いなく実力は伴っている筈なので、いつか必ずタイトルを獲れると信じています。

ROUND 15 RUSSIAN GP

2015年10月18日 02時07分34秒 | Weblog
1位 L.ハミルトン メルセデスAMG
2位 S.ベッテル フェラーリ
3位 S.ペレス フォースインディア・メルセデス
4位 F.マッサ ウイリアムズ・メルセデス
5位 D.クビアト レッドブル・ルノー 
6位 F.ナッセ ザウバー・フェラーリ
7位 P.マルドナド ロータス・メルセデス
8位 K.ライコネン フェラーリ
9位 J.バトン マクラーレン・ホンダ
10位 M.フェルスタッペン トロロッソ・ルノー

 ロシアGPです。2回目の開催です。もちろんプーチン大統領も来ています。ええ、何しろF1マシンをドライブ出来る大統領ですからね。さすが、よく訓練されている元KGBのエージェントです。ロシアGPの契約もプーチン大統領とエクレストンの間で交わされています。なので、プーチン大統領が来ない訳がありません。前回のロシアGPではウクライナ情勢で開催が危ぶまれていましたが無事に開催。現在ロシアはシリア内戦でアサド政権を支援しています。積極的に中東情勢に関与することで、イスラエルに対するアメリカの様に影響力を残そうとしているのでしょうか。やはりロシアはアメリカ同様、常にどこかの国と戦争をしているという好戦的な国なんですね。さて、きな臭い話はここまでにして決勝レースです。予選はロズベルグがポール。レースでもスタートでハミルトンを抑え込み、先頭で周回を重ねます。タイトルは絶対に諦めない、という意志を主張するかの様な力強い走りです。しかし、スロットにトラブルが出始めスローダウン。無念のリタイアです。最大のライバルがいなくなったハミルトンは、レースの主導権を握りブッチ切りで優勝。メルセデスのコンストラクターズタイトルの確定です。ロズベルグにとって今回のリタイアは痛いですね。可能性はゼロではないとはいえ、ハミルトンの好調振りをみる限りかなり厳しいでしょう。只唯一の救いは、ロズベルグがハミルトンとまだ対等に戦える力があるということを証明できたことでしょうか。さて、レース終盤表彰台争いを繰り広げた結果、残念なアクシデントが起きてしまいました。4番手走行中のライコネンが、ファイナルラップの最終コーナーでボッタスのインに果敢に飛び込みます。しかし、やや強引だったか、ボッタスはコース外に弾き飛ばされリタイアに追い込まれました。ライコネンの方も、スローダウンを免れず一度抜いた筈のペレスに抜き返されて4位でフィニッシュ。しかし、この接触が審議扱いになり、ペナルティとして30秒加算されて8位に降格となっています。何ということか、フィンランド人ドライバー同士の接触です。ファイナルラップの最終コーナーまで3位を走行していたボッタス。それを突然フイにされたのだから、たまったもんじゃありません。先輩であるライコネンに対して遠慮無く怒りをあらわにしています。ライコネンには、チームメイトのベッテルに先を越されている焦り、同郷の後輩であるボッタスにも先を越されそうとしている焦りがあって、それらの焦りが無理なアタックに駆り立てたのではないでしょうか。ライコネンは来シーズンもフェラーリとの契約を延長しましたが、年棒が大幅にダウンしたと伝えられております。ただでさえ、ベッテルより成績が見劣りして評価が低いのに、今回の失態で更に評価が下がってしまったのではないでしょうか。ライコネンは2005年の日本GP、ファイナルラップの1コーナーでフィジケラをオーバーテイクして劇的な逆転優勝を成し遂げたのですが、今回のロシアGP、ファイナルラップの最終コーナーではボッタスのオーバーテイクに失敗し、残念な結果に終わってしまったという訳です。

ROUND 14 JAPANESE GP

2015年10月03日 01時16分20秒 | Weblog
1位 L.ハミルトン メルセデスAMG
2位 N.ロズベルグ メルセデスAMG
3位 S.ベッテル フェラーリ
4位 K.ライコネン フェラーリ
5位 V.ボッタス ウイリアムズ・メルセデス
6位 N.ヒュルケンベルグ フォースインディア・メルセデス 
7位 R.グロジャン ロータス・メルセデス
8位 P.マルドナド ロータス・メルセデス
9位 M.フェルスタッペン トロロッソ・ルノー
10位 C.サインツ トロロッソ・ルノー

 日本GPです。可夢偉のいないGPです。日本人ドライバーのいない日本GPです(しつこい)。可夢偉のチームメイトだったドライバー達(ペレス、エリクソン)はいるのに、可夢偉がいないなんてっ。要するに、可夢偉は有力なスポンサーを連れてくることが出来ずにシートを失った訳ですが………。中堅チームは台所事情が厳しいので、スポンサーを持っているドライバーを優先せざるを得ないのは判りますけどね。極端な話、一人のドライバーに情をかけるのか。それとも、数百人のスタッフ達を路頭に迷わせるのか、という選択です。やはり、常識的な判断をするならば、後者を選ぶことになるのでしょう。これが現在のモータースポーツの頂点の現実です。GP2で苦労してタイトルを獲ったところで、スポンサーが無ければ良いシートを得ることもかないません。こんな状態では、下のカテゴリーで頑張っているドライバーが可哀そう。この構造的欠陥を解決しないと、モータースポーツに未来は無いと思います、マジで。さて、気を取り直してレースの方ですが、ポールは久々のロズベルグ。しかし、スタートでハミルトンにコース外に追い出されてしまい、4番手にポジションダウン。しかしそれでも意地を見せ、ボッタスとベッテルを抜き返し2番手まで挽回しますが、そこまで。一人旅をしていたハミルトンには追い付けず、いつも通りのメルセデス勢のワンツーフィニッシュ。スタート時、ハミルトンにコース外に追いやられたロズベルグですが、忸怩たる思いでしょう。このアクシデントが無ければ優勝も可能だったのですから。この様な光景は、これまで何度となく目にしてきました。メルセデスは、二人のドライバーの立場は対等との見解を示していますが、実際にはハミルトンのナンバーワン扱いになっています。ハミルトンはこれまでのレースでロズベルグをかなり強引にパスしてきました。その為にロズベルグがコースをはみ出さなければならないことも度々です。昨シーズンのベルギーGPでは、ケメルストレートで並びかけてきたロズベルグに対してハミルトンがインを塞ぎ押し出す形に。しかし、ここで意地を見せようとしたのか、ロズベルグはセーフティーゾーンに逃げる素振りをみせつつも、コース上にとどまりハミルトンに追突してしまいます。ハミルトンのマシンのタイヤはバーストしリタイア。ロズベルグは2位表彰台に上がったものの、観客からはブーイング。おまけにハミルトンは怒り心頭で、チーム側からもひどく叱責されてしまうという、踏んだり蹴ったりの状況です。実際にはハミルトンの強引さが引き起こしたアクシデントにもかかわらず、この責められよう。やはりロズベルグがナンバー2であることを再認識させられる出来事だったのでした。かつて2010年、ロズベルグがメルセデスに移籍した当初のチームメイトはシューマッハでした。明らかにチームメイトを上回るパフォーマンスをみせているにもかかわらず、シューマッハが政治力を行使したのか、ロズベルグが正当に評価されることはありませんでした。シューマッハ引退後、チームメイトになったのは旧知の仲であるハミルトン。これでチームメイトとは対等な立場になり、やっと自分に正当な評価がくだされる、と思ったものの、いつの間にかチームはハミルトン主導になっていました。シューマッハやアロンソがいた頃のフェラーリ程露骨ではないにせよ、ドライバー間の序列が出来上がっています。それを如実に物語るのがメルセデスの予選最終アタック。通常、予選終了間際のギリギリの時間を狙って行われるのですが、まずアタックするのはロズベルグ。そして、大トリを務めるのがハミルトン。つまり、メルセデスは予選最終アタックをハミルトン、と決めている訳です。この破格の扱いがあってこそ、7連続ポールという偉業も達成できたのでしょう。この様な扱いは、ロズベルグにとって屈辱以外の何物でもないのですが、よく耐えているものです。それでも救いなのは、激しい性格のハミルトンよりも柔和な性格のロズベルグの方が、スタッフの受けがいいということでしょうか。ロズベルグは無線でもよく喋るのですが、ハミルトンの様にキツい言葉を返さない、実に気配りの利くナイスガイなのです。「善人はチャンピオンになれない」という事実を証明してみせたのはシューマッハですが、ロズベルグには善人代表でチャンピオンになって欲しいものです。えっ、そんなの無理に決まってるですって?いえ、そんなことはありません。ちゃんと、ミカ・ハッキネンという善人を代表するチャンピオンがいるのですから(キリッ)。