夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

日本の『原子力行政の組織』、無知な私さえも不可解と感じ、国民より信頼される原発体制の構築を・・。

2011-03-30 22:45:37 | 時事【社会】
私は東京郊外の調布市に住む年金生活の66歳の身であるが、
今朝、いつものように読売新聞の朝刊を読み、
11面に掲載された【基礎からわかる原子力発電 《上》】の記事を読みながら、
少し原子力発電について解かりかけた拙(つたな)い身である。

そして左側には、『行政のしくみは』と題されて、
『原子力行政の組織図』が明示されて、恥ずかしながら私は初めて学んだのである。
そして、解説された記事を精読した。

無断であるが、転記させて頂く。

《・・
原子力エネルギーは、どんな役所や組織が担ってきたのだろうか。

長期的な視野で原子力の開発・利用計画を立案する司令塔は、『原子力委員会』。
首相が任命した5人の委員と54人の専門委員らで構成され、
10年先までの行政の基本方針となる原子力政策大綱を作る。


原発の安全規制を担うのは、『原子力安全委員会』だ。
原子炉や耐震構造などのエキスパート約400名を抱える。
事故への対策や放射性物質の拡散範囲を予測、
首相に助言できるなど、強い権限を持つが、今回は情報発信力の弱さが目立つ。

本来なら専門家集団として事故の概要を説明し、
国民の不安を解消する役目を担うが、
記者会見を開いたのは、事故から12日後の23日で、
「信頼できる情報を発信できていない」などと批判された。


以上、内閣府として、、『原子力委員会』、『原子力安全委員会』を所轄している。


一方、経済産業省には、運転中の原発を監督する『原子力安全・保安院』があり、
商業用原発などを定期検査している。
今回のように、緊急事態が発生すれば、
首相が【原子力緊急事態宣言】を出し、自らをトップとする【原子力災害対策本部】を設置する。

また、高速増殖炉「もんじゅ」を開発する『日本原子力研究開発機構』など
次世代炉の研究を進める組織があり、
これらの外側に電力会社、原子炉の製造メーカーなど、
多様の企業が存在し、巨大なネットワークで原子力を支えている。

・・》


『原子力行政の組織図』として、
内閣府として、『原子力委員会』、『原子力安全委員会』を所轄し、
この下段には、
関係省庁として、文部科学省、経済産業省の『資源エネルギー庁』、『原子力安全・保安院』があり、
電力会社などの規制・審査権の権限を保有している。

私は最近『原子力安全・保安院』という存在を知ったのである。
ネットで検索すれば、
《・・経済産業省の一機関であり、法令上の位置付けは「資源エネルギー庁の特別の機関」とされる。
東京都千代田区霞が関の本院の下、
地方機関として、全国の所要の地に産業保安監督部、原子力保安検査官事務所などが置かれている。

そして、原子力、電力、都市ガス、高圧ガス、液化石油ガス、火薬、鉱山関係の施設や
産業活動の安全規制、保安を所管し、
これらの施設に対しては必要に応じて、立入検査、報告徴収、改善命令等を行うことができる。

2008年の年間予算として、376億4000万円で、
人員は803名(本院・443名、監督部等・360名)
・・》
と明記されていた。

そして、この上の上部機関として、経済産業省の『資源エネルギー庁』があり、
《・・
石油、電力、ガス、原子力などのエネルギーの安定供給政策や省エネルギー・新エネルギー政策を所管する
日本の経済産業省の外局のひとつ。
経済産業省が所管する独立行政法人のうち、資源エネルギー庁が担当部局となっているものは以下のとおりである。

日本原子力研究開発機構
石油天然ガス・金属鉱物資源機構

資源エネルギー庁の任務として、
(1)鉱物資源やエネルギーの安定的かつ効率的な供給を確保すること
(2)鉱物資源やエネルギーの適正な利用の推進を図ること、
(3)産業保安を確保すること、が規定されている。
なお、産業保安に関しては、特別の機関として付置されている原子力安全・保安院の任務とされる。
・・》

このようなネットで検索た後、改めて『原子力行政の組織図』を見ると、
たとえが悪いが、官庁が既得権限を拡大して、『資源エネルギー庁』、『原子力安全・保安院』等が、
存在し、強い権限を持っている、と私は感じたのである。


しかし、今回の東電の福島第一原発の大惨事は、
福島第一原発の一部の欠陥を知りながら、なだめるように余りにも長く活用してきたので、
安全性より採算性を優先してきた、と私は確信を深めている。
その上、発生後の『初動ミス』も加わり、
付近の住民は避難された上、農作物、水の汚染まで波及された。
そして、原発の安全神話も崩壊させ、主要国の原発の保有国はもとより、
世界の多くの人たちさえも震撼させた・・。

このような惨事となったのは、特に原子力の活用は安全性が最優先されることであるが、
安全性を軽視し、採算性ばかり配慮し、慢心に陥(おちい)った原子力安全・保安院の上層部と、
東電の首脳部の方たちの罪は重い、と私は感じている。


こうした思いで、再び『原子力行政の組織図』を見ると、
内閣府としての『原子力安全委員会』、そして関係省庁の『原子力安全・保安院』等、
規制・審査されている電力会社の東京電力が、
酷評すれば、全く有機的に動いていない上、安全といわれたきた原発の神話を崩壊させ、
日本の国民はもとより、世界の多くの人たちさえも震撼させた。


今回の大惨事の教訓とし、欧米諸国の原子力行政を謙虚に学び、
抜本的に現在の『原子力行政の組織』を見直し、廃棄させ、
利害のない第三者による原子炉や耐震構造などのエキスパートを結集させた完全独立した機関を新設し、
強い権限により、国民に信頼できる原発体制の構築が急務である、
と原発に無知な私でも、感じ始めている。


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国、東電は福島第一原発の一部の欠陥を黙認し、安全性より採算性を優先してきたのか、と私は思い・・。

2011-03-30 00:04:52 | 時事【社会】
私は東京郊外の調布市に住む年金生活の66歳の身であるが、
先ほど、ニュースを見ようとして【YAHOO! JAPAN】を開き、
たまたま【雑誌】コーナーの記事のひとつを読み、
国、東電は福島第一原発の一部の欠陥を黙認し、安全性より採算性を優先してきたのか、
と私は動顚させられた。

この記事は、『週刊朝日』が 3月28日(月)に配信され、
《 原発元設計者が米メディアで告白 「原子炉構造に欠陥あり」》
と題された記事であり、
『週刊朝日』の堀井正明、三嶋伸一、大貫聡子、永井貴子、今西憲之、シャノン・ヒギンスの各氏が、
取材し纏められた記事である。

無断であるが、記事の大半を転載させて頂く。

《・・
          原発元設計者が米メディアで告白 「原子炉構造に欠陥あり」

                      週刊朝日 3月28日(月)17時27分配信

福島第一原子力発電所の原子炉には、重大な欠陥があった--。
爆発事故を起こした原子炉の設計にかかわった日米の元技術者が、そろって証言を始めた。

経済性を優先するあまりに小型に造ったため、
冷却システムなどに余裕がなく、地震や大規模停電になると爆発しやすいという。
今回の地震では、まさにその心配が現実になった可能性が高い。


現地時間で3月15日、米CNNが、
米国を代表する原子炉メーカーであるゼネラル・エレクトリック(GE)の元エンジニア、デール・ブライデンボー氏のインタビューを放送した。
白髪に白いひげをたくわえたブライデンボー氏は、悲痛な表情でこう語った。

「福島原発の事故は、私たちが想定したシナリオよりもはるかに悪い。
このままだと、何千もの命が失われる可能性がある。
それが怖くてたまらない」

遠い米国で、なぜ米国人に福島のことがわかるのか? 
実は、ブライデンボー氏は福島第一原発の1~5号機で使われているマーク1型原子炉の原設計をした人物だった。
(※型の数字はローマ数字、以下同)


今回、最初に水素爆発を起こした1号機は、日本製ではない。
1号機の建造が始まった1960年代、日本はまだ自力で商業用原子炉を造っていなかった。
このためGEが造った。

このあと2号機はGEと東芝が共同で建設し、
3、4号機になってようやく東芝や日立製作所が主体で造った。
炉心損傷を起こしている1~3号機はいずれも、GEの設計を基にしたものなのだ。

そしてブライデンボー氏は在職中から、
このマーク1の安全性に疑念を抱き、1975年に同僚2人とともにGEを退職すると、
米原子力規制委員会と共同戦線を張ってマーク1の製造中止を訴えてきた。
この3人は、いまでは「GEスリー」と呼ばれている。


前出の番組でブライデンボー氏はこう語っている。

「マーク1は大規模事故に耐えうるようには、設計されていません。
冷却システムがギリギリの容量で設計されているため、
電力供給が途絶えて冷却システムが止まると、爆発を起こす危険性がある。

使用済み核燃料の貯蔵プールも、最新型のように自然に冷やされるタイプではないため、
電気が切れるとすぐに温度が上がってしまう」

福島でも地震で冷却システムが止まり、
1、3号機はいずれも格納容器の圧力が高まった。
使用済み核燃料の貯蔵プールの温度が上がり、消防車などで必死に水をつぎだした。

まさに氏の指摘どおりだ。
一体、このマーク1とはどんな原子炉なのか。


「マーク1が欠陥を抱えているとの米国での指摘は、当時から知られていました。
格納容器全体の容積が小さいため、炉心部を冷却できなくなって、
圧力容器内の蒸気が格納容器に抜けると、格納容器がすぐに蒸気でパンパンになってしまう。
最悪の場合は格納容器が破裂してしまう心配がありました」

こう説明するのは1968年から1977年まで日立製作所の関連会社「バブコック日立」に勤務し、
福島第一原発4号機の圧力容器などの設計に関わった田中三彦氏だ。

圧力抑制プールを含めたマーク1の格納容器の容量は、
新型の「マーク3」の4分の1程度しかない。

「今回、津波による電源喪失などで、炉心冷却システムがすべて動かなくなったことで、
格納容器が破裂しそうになりました。
1号機の格納容器が8気圧になったのがそれを物語っています。
運転中の格納容器は中の気体が、外へ出ないように1気圧よりもすこし低くしており、
設計上も約4気圧までしか耐えられないので、ものすごく大変な事態でした」(田中氏)


このため東京電力は、格納容器にある「ガス放出弁」を開けて、
容器内の圧力を下げざるを得なくなった。
そしてこの弁こそ、ブライデンボー氏が会社人生をかけてまで求めたマーク1の安全対策の一つだった。

「80年代後半、私の訴えの一部が認められ、
圧力を逃すガス放出弁を取り付けることが、義務づけられました」(ブライデンボー氏)

ガス放出弁がなければ今回、早い段階で格納容器が爆発しただろう。

しかし皮肉にも、このガス放出弁から出た放射性物質を含む蒸気のために、
原発周辺の放射線濃度が上がり、作業員らが被曝している。

さらに、炉内で発生した水素ガスも蒸気と一緒に出て、
1号機と3号機で水素爆発を起こし、建屋を吹き飛ばした。


マーク1の欠点はこれだけではなかった。
再び、田中氏が証言する。

「圧力容器に付属する再循環ポンプは、重さが数10トンもあるのに支えが不安定で、
大地震時に再循環系の配管が壊れないかが、よく問題になってきました。
もし壊れると、ここから冷却材が格納容器へ噴き出し、『冷却材喪失事故』という悪夢になってしまうからです」

再循環ポンプは、原子炉内に発生する気泡を取り除くためのもの。
最新型では圧力容器内にあるが、福島原発のような古い型では、圧力容器の外にある。

「格納容器の圧力の上がり方、水素爆発の起こり方などから推測すると、
とくに1、3号機では今回、冷却材喪失事故が起きたように思えます」(田中氏)

国はこれまで、格納容器の欠点に、どれだけ向き合ってきたのだろうか? 

「ガス放出弁について当初は
『そんなバカな。
格納容器は放射性物質が外に漏れないようにするものだ』
としばらく検討していました。
設置されたのは1990年代に入ってからでした」(同)


そもそも、40年以上前に設計された原子炉を、今も使っていること自体どうなのか。
田中氏は言う。

「日本の原発には、法的な寿命がありません。
設計者は耐用年数を40年としてきました。
1号機は40年を過ぎていますが、日本は米国をまね、
1990年代に入って最長60年まで使えるとの見解を示しました」

マーク1のコンパクトな設計については、ロシアの専門家は、
「安全性よりも、経済性を優先した結果ではないか」
と、指摘している。

ブライデンボー氏もCNNのインタビューで、こう話す。

「社員だった当時、上司にマーク1の廃炉を嘆願すると、
上司は『そんなことをしたら、わが社の原子炉部門だけでなく、
会社自体がなくなってしまう』
と聞き入れられなかった」


被災から11日後の22日に、福島原発にはやっと電源が回復し、温度計が復活した。
1号機の圧力容器の温度が設計限界の309度を超える400度だったことがわかり、
東電はあわてて炉内への注水を増やすことにした。

しかし、注水を増やすと、それによって発生する蒸気で、圧力容器内の圧力が格納容器に抜けて、
再び格納容器が爆発する危険が高まることになる。

小さかった格納容器という欠陥が、今も福島原発を苦しめている。

(略)
・・》
注)記事の原文にあえて改行を多くした。


この後は記事は、11日の震災直後の状況が、現場作業員の視線から、克明に証言している。
地震が発生して、東電の方、警備員、関係会社、現場作業員たちが逃げ惑う中、
この直後に、津波が原発に襲いかかり、
《・・これで福島第一は終わりだ、あのボロい原発が倒壊して、放射能が漏れたらどうなる--
と思うと、背筋がぞっとした。・・》


この記事を読み終わった後、
福島第一原発の1~5号機で使われているマーク1型原子炉の原設計をしたブライデンボー氏が、
明言した、
《マーク1は大規模事故に耐えうるようには、設計されていません。
冷却システムがギリギリの容量で設計されているため、
電力供給が途絶えて冷却システムが止まると、爆発を起こす危険性がある。
・・》

その後、格納容器の欠点を補(おぎな)うために、ガス放出弁が設置されたのは1990年代とされている。

何より1968年から1977年まで日立製作所の関連会社「バブコック日立」に勤務し、
福島第一原発4号機の圧力容器などの設計に関わった田中三彦氏の発言の、
《・・「日本の原発には、法的な寿命がありません。
設計者は耐用年数を40年としてきました。
1号機は40年を過ぎていますが、日本は米国をまね、
1990年代に入って最長60年まで使えるとの見解を示しました」・・》

こうした中で、《・・マーク1のコンパクトな設計については、ロシアの専門家は、
「安全性よりも、経済性を優先した結果ではないか」
と、指摘している。・・》

この証言などを読み、安全性よりも、採算性を優先した結果ではないか、私は動顚したのである。

東京電力は福島第一原子力発電所などを管轄し、もとより電力全般に関して日本の指定された多地域を
独占した巨大企業である。
敗戦後から今日まで、たえず電力は増加の一途となりながらも、技術革新など安定した供給、
程ほどの価格で提供してきた公共民間企業としての責務を果たしてきた電力会社である。

しかし、11日の震災後、大津波が発端となり、相次ぐ福島第一原発の事故に関し、
無知な私でも数多くの記事を読んだのであるが、
いつの日から東京電力の首脳部の方たちは、
公共民間企業として、たえず利益も求められ経営基盤の責務も配慮した上であるが、
あたかも利益優先で、肝要の電力安定基盤の責務に対して、
謙虚さを失い、傲慢と慢心に陥(おちい)ったのか、と感じてきたのである。

そして今回の記事を読んだ後、福島第一原発の一部の欠陥を知りながら、
なだめるように余りにも長く活用してきたので、
安全性より採算性を優先してきた、と私は確信を深めている。


恥ずかしながら、私は最近『原子力安全・保安院』という存在を知ったのである。
ネットで検索すれば、
《・・経済産業省の一機関であり、法令上の位置付けは「資源エネルギー庁の特別の機関」とされる。
東京都千代田区霞が関の本院の下、
地方機関として、全国の所要の地に産業保安監督部、原子力保安検査官事務所などが置かれている。

そして、原子力、電力、都市ガス、高圧ガス、液化石油ガス、火薬、鉱山関係の施設や
産業活動の安全規制、保安を所管し、
これらの施設に対しては必要に応じて、立入検査、報告徴収、改善命令等を行うことができる。
・・》
と明記されていたので。
まぎれなく国の原子力に関しての監督機関である、と私は解釈したのである。

こうした多大な権力と責務のある方たちが、今回の福島第一原発の一部の欠陥、
そして老朽化に黙認してきたか、私は不思議なのである。

原子力の維持管理はもとより、今後のエネルギーの総合施策を根幹を立案される英知の方たちが、
専門家として、まさか見逃してきた、とは園児と同様なので、私は考えたくない。


今回の原発の事故は、新聞、テレビのニュースなどで周知の通り、
付近の住民は避難された上、農作物、水の汚染まで波及された。
そして、原発の安全神話も崩壊させ、主要国の原発の保有国はもとより、
世界の多くの人たちさえも震撼させた・・。

このような惨事となったのは、特に原子力の活用は安全性が最優先されることであるが、
安全性を軽視し、採算性ばかり配慮し、慢心に陥(おちい)った原子力安全・保安院の上層部と、東電の首脳部の方たちの罪は重い、
と私は感じている。


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