このゆびと~まれ!

「日々の暮らしの中から感動や発見を伝えたい」

ああ、「嫁姑(よめしゅうとめ)問題」!!どう乗り越える?④

2019年05月14日 | 人生
(会社でも「嫁姑」と似たような争いが起こる)
なお、これは嫁姑の問題だけでなく、実は、会社でも同様です。
新入社員の場合、会社に入って三年目ぐらいまでは、先輩(せんぱい)にけっこういろいろ叱(しか)られるものですが、三、四年たてば、自分も先輩として新しく入ってきた後輩を教える側になります。

すると、その人にもいちおう面子(めんつ)のようなものが出てくるので、かつての先輩がたも、昔、ガミガミ叱ったようには接しなくなっていくのです。要は、自分たちも、新しく入った人にまた一から教えるのは面倒(めんどう)くさいのでしょう。それで、新人教育を自分が教えた後輩に引き継ぎ、「彼から教わるように」と言ったりするわけです。

また、会社に入った私の経験では、「五年ぐらいの年次が開くと言葉が通じなくなる」という現象がありました。五年ぐらい上の人とまでなら言葉が通じるのですが、それより上の人になると、言葉が通じなくなるのです。おそらく、これは、どこでもあることではないでしょうか。

要するに、企業のなかには、大学までで学んだものとは違い、業務知識や、その会社の専門用語、あるいは、不文律(ふぶんりつ)、規則、決まりといったものがあるわけです。それらが分からないために、言葉が通じなくなっています。

ただ、若い先輩は、そういう事情を知っているため、新入社員に対して、「これはこういうことなのだ」と、噛(か)み砕(くだ)いて教えてくれるのです。一方、十年先輩、十五年先輩、二十年先輩になると、そういう説明が面倒くさくて、「自分で考えろ」「感じ取れ」「空気を読め」ということぐらいしか言ってくれません。

そこで、何人もの人に、「どういうことなのですか」と訊(き)いて回ったりすると、「あの人に訊いたあと、ほかの人にまた同じことを訊くのは失礼だろうが!」などと怒(おこ)られたりする場合もあります。私も、そのように右往左往(うおうさおう)した経験はありました。

あるいは、同じ仕事に精通しすぎるのも問題ではあります。
同じことを長くやれば、誰でもベテランになるので、そのまま偉(えら)くなった場合、「自分で全部判断できる」というような気になりがちなのです。ところが、ポジションを替えられたとき、急に“新入社員レベル”に落ちてしまうことがあります。こうなると、難しい場合があります。

今は違うと思いますが、私が就職したのは、いわゆる女性の総合職があまりない時代でした。ただし、同じ仕事を長くやってベテランになり、特別職といった感じで、“管理職”に上がって行くことはできていたのです。

例えば、「二十数年ずっと同じ仕事をやっていて、その間に課長が七人代わった」というようなベテランの女性もいました。しかし、新しく来た課長では、“七代の課長”に仕えたベテランの女性には何も文句(もんく)は言えないでしょう。ときには、そのベテランの女性から、「今度の課長は駄目ね」と言われて、すぐに代えられてしまうなど、立場が逆転するようなこともありました。

やはり、会社でも、一般職と総合職ではいろいろ違いがあるので、難しいものです。幅広く教えたい人には、熟練するところまでは行かなくても、まずはいろいろな部署を経験させて目を養わせようとしますし、そこまでする必要がない人には、一つの仕事を、ずっとさせることもあります。

ちなみに、女性に関しては、会社にとって有害になってきた場合、「仕事の職種を三つ変えさせると、だいたい辞(や)める」と、当時は言われていました。確かに、そういうことはあるのかもしれません。

ベテランになるのはそんなに簡単なことではないので、一つのところで精通したと思って天狗(てんぐ)になっていても、課や部が変わったりしたら、とたんに仕事ができなくなったりするわけです。

そういう意味では、人間関係を上手にやらないといけないでしょう。あるところで威張(いば)っていても、別のところへ行ったら急にクシャッとなって、今度は、みんなから叩(たた)かれるようなこともあるからです。そのため、自分の仕事をしながらも、その周りについて、やんわりと、いろいろなことを学んでいく努力はしておいたほうがよいかもしれません。

---owari---
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ああ、「嫁姑(よめしゅうと... | トップ | ああ、「嫁姑(よめしゅうと... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

人生」カテゴリの最新記事