―― 日下公人著書「『日本大出動』トランプなんか怖くない(2016年6月発刊)」から転載します ――
世界で人気になっている漫画があります。「ポケットモンスター」と「ワンピース」ですが、いずれも、最後は仲直りで終わります。
たとえば、「ワンピース」は、主人公が海賊を退治に行くのですが、戦いが終わったら、相手と心を通わせて仲間になる。いつも仲間が一人増えて終わります。
こういう漫画はたぶん欧米にも中国にも今までなかったのでしょう。彼らがつくったら、戦って相手を全滅させて勝った、勝ったという漫画になるでしょう。
そういう意味では、日本精神を世界中に発信しているし、それが世界の子どもたちの心に、「あ、こういう戦いもあるのか」と伝わっています。
私は、そんな子どもたちが二十歳になったら戦争は変わると思います。なぜなら戦って得るところはあまりありませんから。仲直りしたほうが得なんですから・・・・・。
そもそも、仲直りの精神とかその在り方を、日本人は誰が命令しなくても自然につくってしまう。日本人自身、そういう美点を自覚していないようですが、海外にきちんと広がっています。
日本人は、「戦って得られるものなんて実は長続きしないもんだ」ということを無意識のうちに知っています。
そんなことをしても、相手は恨みに思って必ず仕返しを始めますからきりがない。だから、寛大な気持ちで許すことが大切だということです。
---owari---
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