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日本人の食に対する好奇心は古代から世界一!?

2018年12月20日 | 歴史

世界一の悪食(あくじき)はどこの民族かご存知だろうか。ほとんどの人が中国人をあげるはずだ。

 

なにしろ、中国人は「四本足なら机以外何でも食べる」といわれるほどの悪食ぶりだ。

ところが、ここに、われわれ日本人こそ「世界一の悪食」ではないかと思わせるようなデータがある。

 

現代の日本人が口にする食材を一つ一つ数え上げた人がいる。それによると、魚四百種類、貝類百五十種類、ほ乳動物十五種類、鳥類八十種類、昆虫二十種類、海藻百種類と続き、さらに野菜、果物、穀物、豆類などを合わせると、千四百種類にものぼったという。

 

料理の種類が多いことで知られる中国・広東(かんとん)料理でも、八百種類だというから、日本人こそ、世界の民族のなかの「キング・オフ・悪食」と言って間違いないないだろう。

 

日本人のこの悪食ぶりは古代から変わらなかった。たとえば、七世紀、天武天皇が治めた時代には仏教の教義普及のため、「牛、馬、鶏、犬、猿を食べることを禁ずる」といった肉食禁止の御触(おふ)れが出されている。

 

つまり、当時の人たちは猿を平気で食べていたわけだ。猿の肉は意外に柔らかく、食べると体を温めるとされ、薬用としても珍重されていた。

 

現代ではさすがに猿は食べないものの、とにかく日本人の悪食ぶりは凄まじい。このことは、日本が島国であることと無縁ではないだろう。四方を海に囲まれ、豊富な海産物が手に入りやすいからだ。

 

さらに、内陸には山脈がいくつもあり、四季もはっきりしている。ほかの国よりも様々な食べ物を得やすい自然条件がそろっているのだ。

 

おまけに、日本人の好奇心の強さ、言い換えれば食にかける貪欲(どんよく)さも見逃せない要因だ。猛毒を持ったフグやウルシの新芽であっても、一度口にしてうまいと分かれば、危険を承知で二度三度と口にするのが日本人だ。

 

この食に対する好奇心の強さは、東京などの大都市で世界各国のレストランが集っていることでも明らか。アメリカの場合も、大都市には世界のレストランが集っているが、人類のるつぼと言われるだけに、必要に迫られた部分が強い。

 

その点、日本人は単に好奇心から、世界の料理を食べたがり、これだけの国々のレストランを集めてしまったのだ。

 

サルやフグまで食べる(食べた)日本人の食に対する貪欲さ、好奇心の強さはこの先もとどまることを知らないようである。

 

---owari---

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