老後の心配を取り除くには

読者のみなさんのなかには、自分の老後を心配している人も大勢（おおぜい）いらっしゃることでしょう。

「人生における最大の恐怖（きょうふ）とは何か」と言えば、最後は、死ぬことぐらいしか残りません。生きている人間の最大の恐怖は、死ぬことなのです。みなさんには死ぬことの意味や死んだあとのことについては、いままでにお話ししていますので、最大の恐怖はすでに取り除（のぞ）かれているのです。

みなさんは真理を学ぶことによって、「死ぬことへの恐怖」や「死んだあとに地獄（じごく）で苦しむことへの恐怖」を乗り越（こ）えることができるはずです。そのための方法は、すでに与えられています。

「人生において、いちばん怖（こわ）いのは『死』であり、それ以外のものは、それより軽い恐怖である」と思えば、あらゆる恐怖を乗り越えていくことが可能（かのう）になるだろうと思います。

みなさんのなかには、「自分には、身寄（みよ）りが少なく、経済的な支（ささ）えもないので、老後は、もしかしたら、何十年も大変な目に遭（あ）うのではないか。ホームレスに近い状態（じょうたい）で放置されるのではないか。病気になって治療（ちりょう）を受けられず、苦しみながら死ぬのではないか」など、いろいろと想像（そうぞう）して苦しんでいる人もいらっしゃるかもしれませんが、そのような心配は要（い）りません。

深い信仰心（しんこうしん）を持ち、ピンピンコロリ（元気でピンピンしている人が、ある日突然、苦しむこともなくコロリと亡くなること）を祈（いの）っていれば、神様が適当（てきとう）なときに引き上げてくれます。天上界（てんじょうかい）から見て、「あの人は、あまり長く地上に置いておかないほうがよい。もう引き上げるべきだ」ということになれば、適当なときにコロッと逝（い）けるようにしてくれるのです。

そうすれば、経済的にほとんど悩（なや）まなくてよい状態で死ぬことができるので、ある意味で、葬式（そうしき）代だけを残しておけばよいわけです。たとえ葬式代を残せなかったとしても、最後は、カンパを募（つの）ればどうにかなるものです。

どうか、そんなに心配しないでください。「長生きをしたら、苦しい老後が待っているのではないか」などと、あまり心配しなくてよいと思います。仏法真理をしっかり学び、実践していれば、老後については、そんなに心配しなくてもよいでしょう。

---owari---