(オーディションを何度も受け、チャンスをつかんだ女優エマ・ストーン)
アメリカの女優エマ・ストーンは映画「ラ・ラ・ランド」(2017年日本公開)でアカデミー主演女優賞を受賞しましたが、その映画には、彼女の若いころの体験が重なっているとも言われています。映画にも、コーヒーショップの店員をしながら女優を目指しているようでなシーンが出てきていたと思いますが、エマ・ストーンにも、オーディションを百回受けても通らないような時代があったそうです。
今はブレイクして、「世界で最も稼いだ女優」などと言われている人でも、そういう時代はあったのです。
「最も稼いだ女優」になった人を、なぜ、ハリウッドの人たちは、最初のころオーディションで何度も落とすような目しか持っていなかったのか、まことに不思議ではあります。そういう場合は、コーヒーショップの店員をしながらでもやり続けるような、「自分を信じる心」がなければやっていられないでしょう。
そのわずか十年後にはアカデミー賞を取り、「最も稼いだ女優」になったわけですが、そのようになるとは、誰もそう簡単に分かるものではありません。
努力していても、まったく芽が出ない時代もあるでしょう。しかし、どこかで何らかのチャンスをつかんで道が開ける、あるいは、どこかでいい人との巡り会いがあってチャンスのドアが開けるなど、人生にはいろいろとあるわけです。
それまでの間は、やはり、水鳥のように、“水面下で水をかき続ける努力”をしなければいけないということです。
水鳥は、水面上の姿は美しく優雅(ゆうが)に見えても、水面下では足の水かきで一生懸命に水をかいているものです。
人間にも、やはり、そういう部分がなければ、なかなか成功はできないわけです。それがあっても成功するとは限らないのですが、それがなければ、そもそも成功しないということです。
そのように、志を持ちつつ、さらに、どの程度の人生計画を持っているかによって、その人に二段目、三段目、四段目の成功が続くこともあります。
(「波状攻撃」で「複線型の人生」をつくる)
経営学では、「事業には必ず波がある。ピークがあって、それが過ぎ去ることがある」と言われています。
では、その波をなくすためには、どうすればよいでしょうか。
その一つに、「波状攻撃(はじょうこうげき)」というものがあります。一般的には「同時並行処理」をしているように見えても、実際にはそうではなく、「波状攻撃」をしていることが多いのです。
「何かで一つの波が来る。そして、その波が完全に消える前に次の波を起こして重ねていく。さらに、その次の波を起こして重ねていく」というように、「波状攻撃の理論」で何度も何度もやり続け、それを均(なら)してみると、何となく高いところをずっと走っているように見えるわけです。
したがって、常に、「次の波は何か」「その次の波は何か」ということを考え、「波にはピークがあり、その後、下がっていくことがある」ということを念頭に置いておくのは、非常に大事ではないかと思います。
「次の波、そして、その次の波のための準備」というものがあり、そうした「複線型の人生」を生きることはありえるのです。むしろ、そのようにしないかぎり、一流の活躍(かつやく)を長く続けていくことは難しいと言えるのではないでしょうか。
また、「幾(いく)つになっても、頭も体も、鍛(きた)え直せば使えるようになる」ということは、知っておいたほうがよいと思います。
では、何らかの能力をさらに伸ばす瞬間(しゅんかん)、波がピークを迎える前に、能力をグッと伸ばすものとは何でしょうか。
それは、平素からの努力は当然のことなのですが、やはり、何かのときに集中力を発揮することが極(きわ)めて大事です。そういう「集中力」や「情熱」といったものを出していく力は大事なのです。
---owari---
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