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どう両立すればいい?「夫の家庭の伝統」と「新しいチャレンジ」(後編)

2019年03月17日 | 人生

(『信用の確立』が『新しいチャレンジ』への大切な鍵)

また、たいていの場合、親の側は、スタイルを変えられるのを嫌がるものです。したがって、親が「ここまではきてほしい」と言うところまでは到達しなければいけないだろうと思います。

 

ただし、自分の信用が高まってくれば、それを超えて、自分なりに許される範囲が少しずつ出てくるわけです。その部分をよく読んで、八割は押さえつつ、あと二割の部分については、「時代の要請」や「若い人の流れの部分」を少し取り入れてやってもよいのではないでしょうか。

 

そのように見切れる“年代”もあるはずです。要するに、それは、「自分の修行」がだいたい終わり、「プラスアルファ」として、父親や母親の代にはできなかったものを試みる環境が出てきたときです。

 

なお、それを見切って、さらに踏み込めるかどうかは、企業家としてのチャレンジの部分だろうと思います。そして、それで「成功する場合」と「失敗する場合」の両方の可能性があるわけですが、そこについては自分で責任を負うしかありません。

 

ただ、一般の会社においても、潰れるサイクルが非常に速くなっている以上、技能や技術、伝統的な芸能に関するものであっても、続くか続かないかには非常に厳しいところがあるのではないかと思います。

 

やはり、スタート点としては、子供時代に親から習ったものを持っていたほうが、何もできないよりはよいでしょう。

 

しかし、そのとおりにやってみて不適合が起きるなら、それに対して、いろいろと調整を加えていくだけの智慧が求められるかもしれません。あるいは、ある意味での「諦(あきら)め」も大事だろうと思うのです。

 

例えば、食事にしても、育った環境が「薄味(うすあじ)」だったか「濃い味」だったかで、味覚自体が違う場合もあります。幼少期に培(つちか)われた味覚は、後々まで続いていくものなのです。その場合、もし、どうしても夫婦の味覚の違いが気になるのなら、食事をつくり分けるぐらいの努力は必要でしょう。それは、統一しようとするほうが無理な場合もあると思います。

 

やはり、人生においては、柔軟であり、変化に対して心を開いていく姿勢が必要です。また、ベーシックな分野については、学ぶべきものはきちっと学んでいくことを前提としつつ、自分なりの信用が確立してから新しいテーマに挑戦すべきだろうと思います。その“キャパシティ”がどの程度まで許されるかを見切ることも、人間としての智慧であるのです。

 

そういうことを、よく考えてみてください。

とにかく、“ワンパターン”に押しつける感じのやり方は、考えものでしょう。夫にしても妻にしても、それが幸福だと思いがちではありますが、そうではありません。むしろ、「新しい文化ができてくることはしかたがない」と考えるぐらいでちょうどよいのではないかと思います。

 

---owari---

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