(まず、「自分自身でできること」を考える)
今回は、「クリエイティブに生きる」というテーマを選んでみました。
少し視点を変え、考え方の問題として、「発想を変えてみよう」という話をしてみたいと思います。
現在、世界的に不況だと言われています。それを政府の政策によって解決していける面もありますが、私が基本的に発信していることは、「個人個人が、まず、自分でできることをやりましょう。『まず、自分自身でできることは、いったい何か』を考えてみませんか」ということです。
不況からの脱出法や、会社を立て直す方法、政治の行き詰まりや国際問題を打開する方法などは、いろいろあります。
しかし、根本を探っていくと、結局、この「クリエイティブ(創造的、独創的)に生きる」ということになると思うのです。
「今までこうだったから、こうする」というように、過去の延長上で考えるのではなく、これまでとは異なる考え方や発想を持って、「まったく違った考え方ができないか」と、一度、発想を切り替えてみる必要があります。
そうすると、世間の見え方が逆に見えてくることがあるのです。それが非常に大事だと思います。
(百年前の社会主義に戻ろうとする流れが起きている)
2008年の秋ごろから世界同時不況が起き、恐慌(きょうこう)がささやかれたりもしました。
マスコミも「貧乏(びんぼう)の時代がやってきそうだ」というようなことを盛んに強調し始めて、ずいぶん昔に流行った小林多喜二の小説『蟹工船(かにこうせん)』が、またベストセラーになったりしました。この小説は、蟹を獲(と)る船で働く人たちの、非常に貧(まず)しくて悲惨(ひさん)な生活が描(えが)かれたものであり、私にも昔読んだ記憶があります。
こうした流れを見ると、いわゆる東西冷戦が終わり、せっかく社会主義や共産主義の思想から脱出したのに、時代がまた十九世紀へ引きずり戻されつつあるような感じがします。
「『資本主義によって世界が発展し、豊かになった』というのは幻想だったのだ。幻想は全部崩(くず)れて、百年前にみな戻っていくのだ」という感じでしょうか。
「人々は、貧しさのなかで平等に生きる方法を見出さなくてはいけない。富裕階級は全部、消滅(しょうめつ)していくのだ」というような思想が忍び寄ってきて、百年前に戻ろうとする運動が、けっこう強くなってきているので、思想的には逆のものを発信して闘わなければいけないと思っています。
そのためには、私は、基本的に、「人間には人生を切り拓(ひら)いていく力がある」という考え方を伝えています。
もちろん、環境や制度、国家の問題など、要因はいろいろありますが、それらを乗り越え、道を切り拓いていくのも個人の力であり、ある人の発言や考え方が参考になることが多いのです。「その辺に目をつけて、世の中に対する考え方を、一度、考えてみようではないか」と申し上げたいわけです。」
みなさん自身、例えば、「会社が傾く」「会社が潰(つぶ)れる」「収入が減る」「進学面で不利になる」「健康に不安を感じる」など、いろいろな問題を抱(かか)えていて、ある意味では、将来に対する不安が増えているかもしれませんが、「少し考え方を変えてみよう」ということです。
---owari---
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