奇跡は信仰心に比例して起きる（中編）

（上の次元のパワーが働けば、この世の法則はねじ曲がる）

実は、ここまで、みなさんの悟(さと)りが進んだときに、奇跡(きせき)と言われるような、あらゆる現象が起きはじめるのです。この三次元の法則が、全部、引っ繰(く)り返ってきはじめるのは、ここからなのです。

「この世は、この世で確立した世界であり、この世の法則は、一切、変わらない」と思っている人にとっては、現実もそのとおりです。

しかし、「この世は、実は、あの世と同通する世界であり、あの世のあり方、あの世の法則を理解することができたら、この世の法則を変えることができるのだ」ということをつかんだ人にとっては、この世を変えていくことができるのです。

例えば、高速道路を車で走ることしかできなければ、ある車を追い抜こうとしても、「どうやって、道路上で相手の車を追い抜くか」ということしか考えられません。

ところが、一つ上のレベルに立ち、「ヘリコプターで上空を飛ぶ」という手を用いて相手よりを先に着くと、追い抜かれた相手は訳が分からず、「私は、高速道路を車で走り、途中(とちゅう)、一台も他の車に抜かれたことはないのに、なぜ、私よりも、あなたが先についているのか」と思い、どう考えても理解できないわけです。

三次元の世界での生活は、高速道路を走っているようなものであり、上空を飛んで先に着かれたら、「なぜ、こうなったのか、さっぱり分からない」ということが起きます。しかし、ヘリコプターを使えば、何度やっても、そうなるのです。

地上では誰の車にも抜かれていないのに、自分より先に着く人が現実に存在するというのは、不思議でも何でもなく、ヘリコプターや飛行機を使っているだけなのです。

一つ上の次元の法則が働いたときには、そのようなことが起きます。

この世の人が、「一つ上の世界から働きかけがある」ということを知れば、そのようなことが起きるのです。

病気に関し、「物質」対「物質」、すなわち、「薬」対「病変」、あるいは、「手術」対「病変」というかたちで、この世だけの戦いをしているのは、高速道路で、二台の車が、「どちらが先に着くか」という競争をしているようなものです。

しかし、一つ上の世界から力が働いてくると、この世の法則がねじ曲がってきます。これによって、歴史上、多くの宗教で、さまざまな奇跡が起きました。宗教で病気が治る理由も、それとほとんど同じなのです。

---owari---