何ら人より強制されることなく、
何ら無理強いされることなく、
何ら特に学ばされることなく、
あの世の世界を信じ、
転生輪廻を信ずることができる者は幸いである。
そうした者たちは、魂の記憶のなかに、
過去世の様相が残されているのである。
魂の比較的浅いところにまで、
そうした仏法真理が焼き付いているのである。
そうした者たちは幸いである。
過去の転生においても、仏法に馴染んできたことが、
数多くあるに違いない。
過去の転生において、仏法を学んだことがあるからこそ、
そうであるからこそ、今世においてもその事実が、
比較的早くわかりやすくなったに違いない。
諸々の比丘、比丘尼たちよ。
あなたがたは修行の道に入って、
まだそう長い月日は経っていないに違いない。
されども、あなたがたがこうした早い時期に、
仏法真理にたどりつき、仏法真理の縁を得、
そして、悟りへの道を歩むことができるようになったことを、
感謝せよ。
仏法真理にたどりつき、仏法真理の縁を得て、
悟りに到る道を歩みはじめたということは、
人間として生まれて最大の幸福でもあるのだ。
おまえたちは、幸福な人間であるということを、
よくよく心のなかに言いきかせねばならない。
この地上的なる富を、いくら積まれようとも、
この地上的なる名誉を、いかに積まれようとも、
この地上的なる地位や、肩書や、権勢や、
そのようなものすべてを、いかに積まれようとも、
この幸福にはかなわない。
すべての地上的幸福、金銀財宝と引き換えであっても、
この幸福を譲り渡してはならない。
仏法真理の縁に触れ、悟りの道を歩んでいる者の幸福は、
何ものにも替えがたいということだ。
もし、あなたがたが仏法真理の道に入り、
悟りを得る道に入り、
その幸福をまっとうしたいならば、
あらゆる恐れから自由でなければならない。
あなたがたは、
経済的な恐れを捨てよ。
あなたがたは、
人から愛されなくなるのではないかという恐れを捨てよ。
あなたがたは、
人から尊敬されなくなるのではないかという恐れを捨てよ。
あなたがたは、
人から優れた人だと言われなくなるということを恐れてはならない。
そうではない。
悟りへの道を歩む途中において、
その幸福がどれほど尊いかを知ったならば、
この世的なるものは、
もはやどうでもよくなるということを知りなさい。
そのようなものは、やがて去ってゆくものなのだ。
やがて消え去ってゆくものなのだ。
---owari---
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