このゆびと~まれ!

「日々の暮らしの中から感動や発見を伝えたい」

今の日本に必要な思想とは?

2022年02月10日 | 政治・経済
今日も国際関係アナリスト・北野 幸伯さんのメルマガからお伝えします。

~~~~~~~~~~~~~
全世界のRPE読者の皆さま、こんにちは! 北野です。

私が、28年住んだモスクワから完全帰国して、まもなく3年になります。
生まれ育った故郷で暮らすのは、実に幸せです。

日本人は、勤勉で、正直で、親切です。
日本国は、自然が豊かで、清潔で、安全です。

もちろん、問題もあります。
私は、日本国最大の問題は、国民の多くが「希望を失っていること」だと考えています。

それで、希望を取り戻すために、帰国後2冊の本を出しました。
一冊目は、日本に希望を取り戻すためのマクロ政策を論じた
「日本の生き筋 家族大切主義が日本を救う」

二冊目は、日本に希望を取り戻すために、個人はどう生きるべきかを書いた、
「新日本人道」 ,
興味がある方は、是非ご一読ください。

(「日本資本主義の父」渋沢栄一とは)
2024年、お札のデザインが新しくなるそうです。
一万円札の顔は、渋沢栄一になる。
とてもいいことだと思います。

渋沢栄一とは、誰でしょうか?
生涯で、なんと481社を立ち上げた偉人です。
彼が立ち上げた会社は、名前をかえて今も残っています。

どんな会社、組織、団体を立ち上げたのでしょうか?
(名称は、現在のものにしています。)

たとえば、
・日本銀行(いわゆる日銀)
・みずほ銀行(設立時は、第一国立銀行)
・東京電力
・サッポロビール
・アサヒビール
・日本郵船
・東京メトロ
・清水建設
・NHK
・電通
・帝国ホテル
・東京証券取引所
などなど。

日本を代表する企業が、ずらりと並んでいますね。
それで、渋沢栄一は、「日本資本主義の父」と呼ばれています。

(渋沢栄一の思想)
彼の成功は、「思想」に支えられていました。

なんでしょうか?
「儒教」です。

渋沢栄一は、日々ビジネスをしながら、
儒教の開祖である孔子の教えをまとめた「論語」を繰り返し読みつづけていた。
そして彼は、「道徳経済合一説」を主張していました。
「道徳と経済は一つ」という意味なのですが、どういうことでしょうか?

彼はいいます。
<富をなす根源は何かと言えば、仁義道徳。正しい道理の富でなければ、その富は完全に永続することができぬ。>
これを聞いて、「その通りだ!」と断言できる人もいるでしょう。
一方、「あますぎる!」。
「そんなきれいごとを言ってたら、金持ちにはなれないよ」と思う人もいるかもしれません。

しかし、渋沢栄一の言葉に説得力を与えているのが、彼の圧倒的実績です。
ずる賢くやらなくても、いやずる賢くやらなかったからこそ、
渋沢栄一が立ち上げた事業は、長期にわたって繁栄しているのではないでしょうか。
いずれにしても、日本に必要なのは、渋沢栄一のような人です。

日本のGDPは1997年、543兆円でした。
2020年のGDPは、539兆円でした。
2020年のGDPは、23年前よりも少ないのです!
日本が再び繁栄するためには、「経済発展が不可欠」であることは間違いありません。

もちろん、政府による「正しい経済政策」が必要です。
しかし、国民の側からは、渋沢栄一のように、
「俺が、日本経済を立ち直らせてやる!」
という気概をもって、日々の仕事に励むことも大事でしょう。

あのカリスマ経営学者ドラッガーが
「彼の業績は、ロスチャイルドやロックフェラーを超える」
と絶賛した渋沢栄一。

皆さんも、是非彼から学んでみてください。
お勧めは、こちらです。

●現代語訳「論語と算盤」渋沢栄一
詳細は↓

---owari---
コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ドラッカー「カリスマ」と「... | トップ | 謙信の義戦を支えた巨大な財力 ① »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (まりえ)
2022-02-10 09:03:56
ははようございます
確かにその通りですね
企業は人って言いますから
人を豊にする事は会社を豊にする事で
それが社会全体を豊にする事ですね
今の社会は論語の精神には程遠い社会だと思います
返信する
こんばんは (このゆびとまれ!です)
2022-02-10 19:39:05
まりえさんへ

コメントありがとうございます。

「人を豊かにすることが、社会全体を豊かにする」はそのとおりですね。

日本の先人たちは『論語』に学びつつ、日本の国柄を深めていきました。聖徳太子は、『論語』の「和」を深めて、「十七条憲法」の第一条に「和を以て貴しと為す」と説きました。

『論語』は、まさに我が国を発展させてきた先人たちのバックボーン(背骨)でした。だから、戦後教育で『論語』が忘れ去られた途端に、きちんとした価値観、原理原則という背骨を持たない信念のない人間が増えたのだと思います。

渋沢栄一さんについて、記憶に深く残っていることが一つあります。
それは、明治25(1892)年12月11日、渋沢さんは二人の暴漢に襲われます。

自分を襲った暴漢二人を「憎む心にはなれなかった。出来る事ならその罪を許してやりたいと思った」と言うのです。しかも思っただけでなく、一人の暴漢が明治32(1899)年に出獄したとき、貧窮し困っていることを聞いて、人を介してお金を送ったのです。

渋沢さんの思想信条は、「誰かの役に立ちたい、国のためになる仕事をしたい、困っている人々を助けたいという公共心や道徳心を持っておられたということです」これには本当に頭が下がります。

良かったらまたコメントをお寄せください。
ありがとうございました。
返信する

コメントを投稿

政治・経済」カテゴリの最新記事