今月の新聞記事で、出生率が1.46に回復したと報じていた(厚生労働省の人口動態統計の発表)。
発表された合計特殊出生率(女性が一生の間に生むとされる子供の平均数)は1.46で、1.45を超えるのは1994年以来、21年ぶりとのことでした。赤ちゃんの出生数は100万5656人、前年より2117人増えたのでした。
この合計特殊出生率が2.07を確保することができれば、人口を維持できる数値を保っているとされている。この水準を継続的に下回る現象が「少子化」ということになります。
以下は、明治大学 政治経済学部 安藏伸治教授のご見解を転載します。
日本は1973年の出生率2.14を境に低下しはじめ、2005年には過去最低の1.26まで低下した。その後2012年には1.41まで回復したとされるが、これは国の少子化対策が奏功しているのではなく、1971年~1974年に生まれた第二次ベビーブーム世代の女性が、40歳前後になり様々な努力で産んでいる現象でしかない。
極端な例となるが、今後、出生率がこのままの水準で推移すれば2300年には日本の人口は約360万人に激減すると予測され、年金、介護などの社会保障が崩れ国家の保全もできない状況に陥る可能性がある。
しかし、注目すべきは単なる出生率(合計特殊出生率)の数値ではない。
既婚者の出生率は、1.96人だというのです。つまり、日本人は結婚すれば、だいたい2人の子供を産んでいるのです。
そして、1970年以降、この既婚者の出生率の大きな減少は起きていないのです。
すなわち、出生率の低下は婚姻率の低下が影響しているということになります。
少子化の原因は「未婚化」が主因で、また「晩婚化」に伴う出産年齢の上昇は「第三子出生」を減少させ、さらに「第二子出生」へも影響し「不妊」問題につながっていると考えられる。
では、なぜ「未婚化」、「晩婚化」、「晩産化」が進んでいるのだろうか。
「未婚化」「晩婚化」が進む背景には家族の変化が指摘できる。
パートタイム就業などで母親がサービス産業の労働市場に参入したことで、かつての「標準世帯」は減少していった。さらに女性の高学歴化が急激に進展、男女雇用均等法などにより就業機会は一層拡大し、女性たちの経済的自立が可能となった。
家庭では成人後も父親の経済的環境の中で生活し、パートタイマーではあるが専業主婦としての役割を行う母親からの家庭サービスを享受し続けていくことが、男女ともに可能なのである。
2000年の国勢調査によると、20歳~39歳の未婚男性の62.5%が、未婚女性71.7%が親と同居している。その結果、男性は母親のような伝統的役割分担を行ってくれる女性を求める傾向が強くなり、女性は自分の両親が与えてくれるような経済環境と家庭サービスを提供し、あるいは協力して自分たちの家庭を築いてくれるような男性を求める。こうした男女の結婚観や価値観の乖離が結婚を躊躇させることとなる。
「未婚化」「晩婚化」の進行に歯止めをかけるための少子化対策は、すでに結婚し子どもを持っている人たちに対する「育児支援」や「待機児童問題」「子ども手当の増額」などの次世代育成支援を議論の中心に置くのではなく、再生産年齢の未婚男女が結婚し家族形成しやすくなる環境の整備こそが必要である。
それは結婚後の経済的安定と家庭形成環境の確保を両立させることだろう。結婚後の経済的安定のためには、結婚・出産後の正規雇用と安定、男女の非正規雇用を減少することが求められる。家族形成環境の確保のためには、伝統的性別役割分業の再考、男性の自立、夫の家事・育児支援、地域社会と連動した育児支援、学童保育の拡充など、本当の意味での男女共同参画社会を実現する必要がある。(転載はここまで)
少子化の原因と対策については、安藏先生の良識あるご見解が正しいと思います。そのうえで、もう一つ知っていただきたいことがあります。
それは、1980年代に男女雇用機会均等法や男女共同参画法が施行されたことにより、女性の共同参画、社会進出が進んだことです。
女性の社会進出が進むことにより、仕事熱心な女性が増え、自立した生活ができるために、好きな旅行や趣味を楽しみ、人生を謳歌しているうちに歳をとり、結婚しなくても生きていけるので、独身の方が楽でいいという生活スタイルに満足してしまう女性が増えたのではないでしょうか。
誤解がないようにお伝えしますが、私は女性が人生を好きなように過ごしてはならないと言っているのではありません。
女性にも社会進出して、社会で活躍していただきたいと思っています。女性の感性でなければできない仕事や社会に潤いを与える女性の調和ある働きは社会にとって必要だと思っています。
しかしながら、一方でストレスの多いこの競争社会に適合できず、うつ病や引きこもりを患い、敗退する女性も多くおられるのです。男性は昔から競争社会で戦う能力を備えているために、ストレスには強く、脳に安心感を与えるセロトニンの量は女性よりも1.5倍多いのです。
このために、社会進出した女性でストレスに耐えかねず、リタイアする人が出てくるのです。
そして、傷ついた羽を癒すがごとく、実家に戻り両親と過ごしている女性が多いという現実があるのです。
だから、もっと女性の社会進出を助けるための施策を講じましょう、というご意見もあるでしょう、そして、これは女性に限ったことではない現代の男性も同じことだと言われる方もおられるでしょう。しかし、もう一度、仕事について、社会進出について、冷静に考え直す必要があると思うのです。
男女雇用機会均等法や男女共同参画法が施行されたこの時期に、ジェンダーフリーという言葉が流行しました。
ジェンダーフリーは女性に子供を産ませない運動ですが、日本人の子供を産ませない運動でもあるのです。
・女性の働き→少子化→民族を滅ぼす→日本の文化を破壊させるのが目的である。
・外国人参政権や人権擁護法案は国家を潰す思想である。国家を無視した思想なのです。
それらは国際主義になるのです。国家に価値を認めていない思想なのです。これは国家を滅ぶすものなのです。あなたの人権は認めません。私の人権は認めなさいと言う思想です。
誤解のないように言いますが、これは日本政府の思想ではありません(左翼思想の政治家には同調される方がいますが)。
政府(官僚)の趣旨は、「女性からも税金を取りたい」ということだったのですが、その結果、女性が働くようになったら、子供の面倒を見られないからより多くの子供を産まなくなっていき、結局、そのために別の税金が発生するようになってしまったわけです。「税金を取ろうと思ってやったことにより、かえって税金が要るようになってきた」という感じになっているようにも思えるのです。
年金問題や少子化問題を解決させるためには、親の面倒を見る子供には100%遺産を継がせ、相続税を大きく軽減させるような施策をとればよいと思うのです。これが実現できれば、年金は少なくても、なくてもいいのです。
ある試算では、年金をなくした場合、出生率が、4.0まで戻るというのです。
やはり、子供を多く産んで、家族をつくり、そのなかでやっていこうという人が増えると思います。親の面倒を見ていくという昔ながらの良き社会構造も必要ではないのでしょうか。
また、男女ともに、家庭というものをおろそかにしてはなりません。
まず、自らの住む場所を、自らいる場所を、自らの家庭をユートピアにしなくてはなりません。
あなたがたの家庭をユートピアにするのは、あなたの家庭全員の力なのです。
現代の女性たちは、いちばん大切な仕事を忘れている。
あなたがたは、まず、家庭ユートピアを創らねばならないのです。
これは仏より与えられた使命なのです。
この家庭ユートピアを創ることを放棄して、
実社会にて活躍し、全世界をユートピアにしようとしても、
決してそのようなことは、かなえられることではない。
それは、仏の目によって、決して望ましいものとは見られない、
ということを忘れてはならない。
女性たちの多くよ、
家庭にユートピアを創ることがそんなに恥ずかしいことか。
家庭を仏国土にすることが、そんなに卑しい仕事だと思うか。
それは、あなたがしなければいったい誰がするというのか。
その聖なる使命をないがしろにして、
世の中の浮薄な風潮に流されて、
世の中のつまらない言説に惑わされて、
ほろ酔い気分で街のなかをさまよってはならない。
決して、家庭をおろそかにしてはならない。
(仏法真理)
---owari---
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