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人生のこれからの「勝ち筋」をどう見抜くか(後編)

2018年10月01日 | 人生

(「欠点」や「短所」のなかに「隠れた才能」がある場合もある)

それから、「長所」というか、「強み」をはっきりと持っているのだけれども、誰が見ても明らかに分かる「短所」というか、「欠点」のある人がいます。

 

これには、もはや救いがたいというか。もう、どうしようもない場合もあります。「いまさら改善しようとしたところで、完全に時間の無駄である」と思うほど、ひどい「欠点」というか「才能の欠如」がある場合には、やっても時間の無駄なので、できるだけ「長所」の部分を伸ばしてカバーしていくしかないと思います。

 

ただ、それほどひどくないというか、普通の人に比べ、やや劣るか、少し後れているだけであれば別です。長所として戦えるほどではないけれども、少し後れているというぐらいのものであれば、努力の余地があるのです。

 

例えば、学校の勉強で、平均まで行かなかったようなものであっても、学校を卒業したあとも少しずつ努力を積み重ねていくと、いつの間にか、ある程度のところまで行っていることはあります。

 

「よい学校に行けなかった」とか、「学校の勉強で、よい成績を取れなかった」とかいう気持ちが残っていて、「自分は頭が悪いのだ」と思っている人もいるでしょう。

 

しかし、現代社会というか、先進国の社会においては、「社会人になってからも再チャレンジが可能なシステム」ができていることは非常に多いので、足りないところを、社会人になってから勉強し直すチャンスは、いろいろなかたちであります。

 

もちろん、個人で勉強することもできれば、通信制のものや社会人大学のようなものもありますし、途中から留学したりする場合もあって、いろいろあるのです。

 

かつては苦手で、「平均以下かな」と思っていたものであっても、鍛えていけば、平均や平均以上になって、やがて自分の長所に追いついてくるようなことも、ないわけではありません。

 

ただ、あまりにも無駄すぎる場合には、やめたほうがよいでしょう。「二キロほど歩いたら、もう足が痛い」というぐらいの人が、フルマラソンに毎年出るのを目標にすることには、やや無駄な面もあるかもしれないので、やはり、自分なりの強みを活かせるほうがよいかもしれません。

 

そのように「発心(ほっしん)する」というか、「これを何とか克服したい」という気持ちが出てくるようであれば、そこには「隠れた才能」がある場合もあるので、“戦うべき”だと思います。

 

自分が苦手とするところを、他人から指摘される場合もありますし、指摘されなくても自分で知っている場合もありますが、いずれ、その部分が明らかに必要となるのであれば、あくまでも「本筋」のところは落とさないようにしながら、それにも取り組まなくてはいけません。

 

(日常業務のなかで「弱点」を克服する)

先ほど、「技術系の専門職で入り、『将来、経営者になりたい』という気持ちのある人は、専門以外の勉強もしなくてはいけない」と言いましたが、逆に、理科系中心のメーカーなどの大会社に入る事務系の人もいるでしょう。

 

事務系の人は、法律や経済、経営などの勉強をして入っているかもしれませんが、逆に、メカに弱いなど、技術系の勉強が足りていないことがあります。

 

例えば、ソニーやトヨタなどへ入ったとすれば、いくら何でも、電化製品や車についてまったく知らないのでは、営業をやろうが、経営をやろうが、やはり駄目でしょう。

 

「新車を発売するときに、性能の違いが分からず、会議をしても、話の内容が意味不明」ということであっては、文系の経営学を学んだからといって、経営できるものではありません。

 

したがって、事務系で入ったとしても、技術系の勉強を少しずつ続けていかなくてはならないのです。

 

もちろん、技術系で入った人に比べれば、スタート点では落ちるでしょうし、自分でも、おそらく苦手意識を持っているだろうと思いますが、あえてそういう会社に入ったのであれば、技術系の知識の部分は、何年か続けて勉強していくうちに、少しずつ増えてくるでしょう。

 

また、個人で勉強しなくても、会社のなかに、勉強のチャンスはたくさんあるはずです。書類,先輩などとの会話、工場見学、工場の人との連絡など、いろいろな日常業務のなかで、自分に足りないところを補っていく努力をすることは、可能だろうと思うのです。

 

(「自分にない能力」を持つ人を協力者につける)

そういう意味で、まずは「強み」で道を拓くべきですが、その次に、できれば、「平均より少し劣るかな」と思うところであっても、将来、必要になる可能性があるところについては、努力をしていったほうがよいのです。二十代から三十代ぐらいの人には、これを言っておきたいと思います。

 

ただ、「あまりにもあっさりと欠けている能力」というものも、あるかもしれません。その場合、もし偉くなりたいのであれば、その才能を持った人とチームを組めるような、「協調性のある性格」をつくらなくてはなりません。人付き合いをよくし、いざというときには、そういう人たちに助けてもらえるような関係を築くことが大事かと思います。

 

同じような人ばかりが集るのではなく、「違った考えの人」とも交流できるようにすることが大事です。

 

「社長にとって重要な能力は五つ以上ある」と言われていますが、一般的には、「そのうちの一つか二つ、三つぐらいまでしか発揮できず、残りの部分については、自分では発揮できない」と言われています。

 

そのため、ほかの部分については補完し合わなければいけなくなるので、自分にない能力の持ち主に嫉妬するのではなく、そういう人を評価し、自分への協力者にしていくだけの、「智慧」と「人徳」が必要なのではないでしょうか。

 

そういう心掛けを持っていれば、道は拓けてくるのではないかと思います。

 

[人生に勝つポイント]

□才能は、自分が好きなことのなかにあることが多い。

□自分の得意分野のなかから、早めに「生き筋」を見つけることが大事。

□「強み」のなかで自分の「技」を磨き、職業に結びつけることができたら、「第一の勝利」。

□一つの職業のなかで成功するには、「関連する知識の勉強を継続し、同業者のなかで一頭地を抜く」こと。

□「短所」であっても、鍛えていけば「隠れた才能」がある場合もある。

□自分にない能力の持ち主を評価し、協力者にしていくことで、さらなる成功の道が拓ける。

 

---owari---

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