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凡人を「賢い人」に変える勉強法

2020年04月09日 | 人生
(賢い人をつくる「見切り」と「絞り込み」の効果)
世間の人はみな、レオナルド・ダ・ヴィンチ型の「万能の天才」のような人に憧(あこが)れますが、実際には、そのような万能な天才はほとんどありえないのです。

優秀な人はいろいろなことを同時に行っているように見えるかもしれませんが、実態はそうではありません。

実は一つひとつの仕事を、レンガやブロックを積み上げるようなかたちで行っています。「一つの仕事を固めて、それを広げたら、次の仕事にかかり、またそれを固める」というようにして積み上げているのです。

「一つの仕事を固めて仕上げていく速度」が比較的速いために、同時にいろいろなことを行っているように見えているだけで、現実には、同時にいろいろなことはできません。実際は、やはり、一つひとつ仕上げていくしかないのです。

「一つのことを、どの程度の時間をかけて、どのぐらいまで掘(ほ)り下げていくか」ということが大事であり、幾(いく)つものことに同時に手を出しても、それぞれが身につくことは、ほとんどありえないのです。それを知っておいてください。

若いうちから、この「見切り」をよく知っている人が、実は「賢(かしこ)い人」になり、これが分からない人は「賢くない人」になっていくわけです。

自分の能力を過信している人は、何でもかんでも、いろいろなものに手を出し、結局、何一つ身につくことなく終わってしまいます。

これに対して、「自分の頭は大したことがない。今までの実績を見ても、周りからの評判を見ても、『天才』などとはほど遠い世界に生きていることは分かっている。『凡才(ぼんさい)』が生きていく道は、ある程度、絞り込みをし、一定のものをマスターしていくしかない」と悟(さと)った人のほうが、実は成果をあげていき、成功の道に入っていくことが多いのです。

(「一年間に四種類の分野を究(きわ)める」としたら)
これは、「人間の持っている時間は同じであり、能力の差もそれほど大きくはない」ということと関係があります。同時に幾つものことをしようとすると、エネルギーが散ってしまい、どれも完成に至らないことが多いのです。

例えば、「一年間に四種類の分野を、ある程度、究める」というようなことを決めたとしても、同時にはなかなかできないものなので、「一つの分野につき、三ヵ月ぐらいかけてマスターする」というやり方をするわけです。それで、一定のレベルまで行くと、ある程度、全体が分かってくるところがあります。

「自分は経済が苦手(にがて)だから、何とか、他の人と経済の話ができるぐらいになりたい」と思う場合、三ヵ月か、人によっては半年ぐらい集中して、経済の本や記事などを中心に読み込んで勉強し、一定のレベルまで行くと、だいたい全体が見えてくるようになるわけです。

そのように、ある程度、一つの分野を固めて、「ここからは、もう下がらない」というレベルまで行ったら、ほかの分野に移っていくようにするのです。「経済を勉強して、ある程度マスターしたけれども、やはり、経済だけでは駄目なので、政治も少し勉強したいな」と思ったら、また集中して政治を勉強していくようにします。

やはり、勉強はブロックを積み上げていくようなかたちで、ある程度、一つの分野を固めてから、次に進んでいくことが大事です。同時にいろいろなことをやろうとすると、どれも“うっすら”としたままで、完成しないままにおわってしまうことがよくあるのです。

(語学をマスターするには「ストイックさ」が必要)
それは、「語学」においても同様です。普通は、マスターできるのは、せいぜい二、三ヵ国語ぐらいが限度であり、よくできる人でも四ヵ国語か五ヵ国語までです。「それ以上できる」という人もいますが、ほとんどは“趣味の世界”であり、どれも、ものになっていないことが多いのです。現実には、それほどはできないものです。

幾つかの言語を知っていることは、もちろんよいことですが、英語一つをマスターするのも、それほど簡単ではありません。

英語をマスターしようと思ったら、ある意味、ストイックでなければならず、ほかのものは、ある程度、断念しなければなりません。同時にほかの言語を勉強する場合でも、その言語については「簡単な会話ができるぐらいのレベル」で抑えておき、とりあえず、「英語を、きちんと使えるレベルまでやり込む」ということを決める必要があります。

どれも同じぐらいできるようになろうとすると、現実には、膨大(ぼうだい)な時間がかかってしまい、結局、ものにならないことが多いのです。

ある意味で、「自分の能力には限界がある」と思って対象を絞り込んだ人のほうが、実は、能力の限界がないかのように、たくさんの勉強や仕事ができるようになり、反対に、「自分は何でもできる」と思っているような人は、実際には、どれもできなくなってくるということがあるわけです。これを知っておいたほうがよいと思います。

(多様なジャンルを勉強するコツ―強弱をつける)
多様なジャンルについて「マスターする」というレベルまで行くには、やはり、ある程度、その分野に集中して勉強することが必要です。そのとき、「強弱をつける」ということが大事なのです。

ほかのものも勉強しなければいけないので、「一つの分野以外のものは何も読まない」というわけにはいきません。そこで、「勉強する対象に、強弱をつける」ということが大事になるのです。

---owari---
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