(リーダーの成長なくして、組織の成長はない)
一般的に、社業の発展はみな望むところではあるものの、会社が大きくなればなるほど、個人の自由になる範囲(はんい)、裁量の幅(はば)は狭(せま)くなってきて、自由にならなくなります。
したがって、その自由にならないところを、何とかして意思をまとめて、一定の方向に道を拓(ひら)かなければなりません。
その意味では、「個人ができればよい」という仕事の仕方から、だんだん、「二、三人のチームワークで、いい仕事をする」という考え方に変えていかなくてはいけないでしょう。さらに、「レベルの違う素質を持った大勢の人を組み合わせて、全体の仕事を発展させていく」というような仕事もしなくてはいけません。
たとえ、最初は小さな会社だったとしても、五年、十年とだんだん年数を重ね、社員の数が増えてくれば、場合によっては、自分より優秀(ゆうしゅう)な人も出てくるでしょう。あるいは、「その分野において専門家」という人が入ってくるようになります。
そのように、「その分野については、彼は自分のキャリアより上だ」ということになると、任せ方が難しいのです。その人のほうがキャリアが長いからといって、「その人にすべてをやってもらえば済むか」というと、済まないところがあり、全体のバランスを見て判断しなくてはいけないわけです。
「こちらよりも向こうのほうがキャリアが上だ」というような人が来るとどうなるかを考えると、やはり、上に立つ人は、だんだんと学びを深めて成長していかなければなりません。
結局のところ、上に立つ人が大人になる態度をつくり上げていかないと、組織の成長はありえないということです。
---owari---
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