結婚後、家庭に入る女性の孤独や不安への対処法について、考えてみたいと思います。
結婚しますと、要はそれまでの生活とは打って変わり、例えば、仕事を辞めたり、新しい土地に住んだりすることに伴って、一人になる時間が増え、しばしば孤独を感じることもあります。
また、結婚後の夫婦にとっては、新しい生活ということで、初めてのことが多く、分からないことが次から次へと出てきて、不安を抱かえていることも多々あると思います。
一方、夫のほうも非常に忙しく、仕事のことで頭がいっぱいで、なかなか妻の相談に乗れないという状況に陥りがちです。
このような場合における「孤独」や「不安」といったものを、どのように考え、克服していくべきなのでしょうか。
(「夫の仕事、知りたがり妻」と「共通部分を大事にする妻」)
この問題も難しいところがあります。
会社、あるいは、それに似た組織に勤めている人の場合、やはり、そこはそこで一つの組織の論理がありますので、それぞれに家庭を持っているとはいえ、それをあまり持ち込みすぎてはうまくいかないところはございます。
例えば、朝、妻から、「今日は、晩ご飯が要るのか要らないのか」と訊かれても、夫としては、そんなことは朝の段階ではなかなか決められないわけです。
夕方になってから誘われたり声をかけられたりすることもあって、むげに断ると、いろいろなところで、将来に響くこともあるでしょう。会社のなかには派閥のようなものもあるし、あるいは、自分を気にかけてくれる上司や先輩もいるし、後輩の面倒を見なければいけないこともあるし、それこそ、後輩の結婚相談等を受けなければいけないときもあるわけです。
そのように、何が起きるか分からないので、朝の段階では一概に言えないところがあります。
ただ、帰ってこないことが多かったり、予定が狂ってばかりいたりするような夫の場合には、妻のほうもだんだん疑心暗鬼(ぎしんあんき)になってくるかもしれません。夫が夜遅くに帰ってくると、とにかく、その日一日にあったことをしゃべらずにいられないという妻もいるでしょう。
そのように、仕事の中身を知りたがる妻もいれば、そういうものにはある程度の諦(あきら)めを持って、自分の世界のなかで生きながら、夫と共通する部分のところを大事にしていく妻もいるでしょう。その両方のタイプがありえるとは思います。
いずれにしても、「人生修行の一つ」であることには違いありません。
何か仕事をしていた女性であれば、結婚を機にそれを辞めた場合、自分の持っていた世界が一つ“消えて”しまった部分を、「夫との世界」に求めていこうとしがちであるものの、夫のほうは夫のほうで、この世とのつながりをすべて消すわけにもいかないところはあります。
まれには、夫が研究者であったり、自宅でできるような仕事をしている人であったりする場合もありますが、これにもよし悪しはあるでしょう。「夫がいつも家にいる」ということになると、夫が仕事をしている以外の時間なのか、共同生活をしている時間なのか、あるいは暇な時間なのか、よくわからない面もあります。
夫が家にいる場合には、夫を“雑用係”に使う妻もけっこう多いわけです。「自分は出かけてくるから、子守をするように」「○○が足りないから、買ってきておいて」「お出かけしてくるから、お風呂を沸かしておいて」といった具合に、どんどん仕事が増えてくることもありますので、必ずしも、「家で仕事をしているから、うまくいく」とは言えないところがあるでしょう。
---owari---
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